仕事人「U」のトレード徹底検証 改良版ドンチャン・ブレイクアウト編⑤

       

過去の検証記事はコチラ!

 

2011年〜2016年の結果

さて、シリーズでお送りしている4つ目の手法、改良版ドンチャン・ブレイクアウト。

「伝説のトレーダー集団 タートル流 投資の魔術」という本に掲載されているトレード手法の検証結果を再現してみよう!」というコンセプトで、「16年間、16銘柄」で検証を行います。検証結果を細かく分析していくのに時間がかかるので、記事を分けてお送りしています^^

今回は、2011年からの5年間をチャートとともに振り返ります!

 

改良版ドンチャン・ブレイクアウトとは――

まず長期EMA(指数平滑移動平均線)でシグナルをフィルタリングします。EMA350よりもEMA25が上にある状態のときは買いシグナルのみエントリー。EMA25が下にあるときは売りシグナルのみエントリーといった具合です。上記画像の青い期間は買いのみ。赤い期間は売りのみですね。

この350と25という計算値が「改良版」の大きな目玉です。(もとは300と50だった)

細かいシグナルは20日のドンチャンチャネル(ハイローバンド)のブレイクアウトです。つまり、過去20日間の最高値と最安値、どちらかを抜けたら、その方向にエントリーするということ。非常にシンプルなシグナルです。

今回の検証の細かなトレードルールはコチラで解説しています。

 

全体の結果

この記事から読み始める方のために、全体の結果も載せておきます。

前回、紹介したことですが、16年で資産が10倍になった検証結果です。正直、成果としては大したことがないですが、「儲かる手法であることには変わりない」「儲かる手法との違いをみる」という観点から、しっかり結果を見ていこうと思います。

全体の結果の詳細はコチラの記事で解説しています!

 

エントリーとイグジットをチャートでみる

手法の全体の雰囲気は、グラフにして「資金の推移」「ドローダウンの推移」「リスクの推移」「資金管理用の数値(N)の価値の推移」(すべて前回の記事に掲載したグラフ)等を見れば分かります。

しかし、細かい点で、はたして何が「成果の違い」に影響を与えているのかーー、例えば今回の改良版ドンチャン・ブレイクアウトは改良する前のものと比べて成績が悪いですが、「どこがどのように悪かったのか」までは、分析することができません。

かといって、売買履歴とにらめっこして分析するのは非常に効率が悪い。そこで、実際のチャートにエントリーとイグジットを表示させて見比べていくわけですね。

お読みのあなたも、ぜひ、改良前のグラフと見比べてみてください^^

改良前の手法の記事はコチラ

 

日経225(2011〜2016)

ちらほらとエントリーの違いが見受けられます。微々たる違いですが、積もれば大きいもの。改良前のグラフ←クリック!

 

参考:掲載しているチャートの見方

掲載している線は以下の通りです。

  • EntryPrice: エントリーした価格。ポジションを持っている期間、線が伸びていきます。
  • LO2〜3: EntryPriceから算出することができるピラミッティングをする価格。この線は、エントリーすると消えます。分散投資のリスク管理の関係でピラミッティングの水準をプラス方向に抜けてもポジションを増やさないケースがありますが、その場合は線が残ります。
  • ExtiPrice: エントリー後、このラインをマイナス方向に抜けると決済です。

 

NYダウ(2011〜2016)

改良前のグラフと比べると、2013年の上昇トレンドを長くしっかり取れているように見えます。また2011年末頃の不要なエントリーも軽減されています。

 

ドイツ株価指数(2011〜2016)

ドイツ株も些細な違いはあります。しかし、やはり大きな利益を逃しているような感じはしませんね(改良前のグラフ)。

 

イギリス株価指数(2011~2016)

こちらも改良前の損で終わったトレードが控えられている印象。特にイギリス株価指数はノイズのような「トレンド転換」風の値動きが多い分、顕著な気がします。

 

香港ハンセン指数(2011~2016)

香港ハンセン指数は、あまり大きな違いが見受けられません。

 

USDJPY(2011〜2016)

ドル円は、2013年のアベノミクス相場第一波でしっかりピラミッティングできています。これだけ見れば改良後の方が良さそうですね。

 

EURUSD(2011〜2016)

ユーロは、2012年はしっかりピラミッティングできて、2015年がピラミッティングできていない。見て取れる改良前との大きな違いはそんなところでしょうか。

 

GBPUSD(2011〜2016)

ポンドはそこそこのトレンドを逃していそうです。

 

AUDUSD(2011〜2016)

豪ドルは、トレンド転換時の不要なエントリーを数回削減できているように見えます。

 

CHFUSD(2011〜2016)

スイスフランは、トレンドをいくつか逃していそうですね。

 

CADUSD(2011〜2016)

カナダドルは大きな違いが見受けられないですね。

 

NY金(2011〜2016)

NY金はトレンドを逃しています。ここまで、良くなった銘柄もあれば、悪くなった銘柄もあるという感じですね。

 

NY白金(2011〜2016)

2015年のトレンドが、改良前と比べて良い形で取れているように見えますね。

 

NYパラジウム(2011〜2016)

パラジウムは大きな違いはないですが、いくつかのトレンドでのピラミッティングが改善されているように見えます。

 

WTI原油(2011〜2016)

原油には大きな違いはなさそうです。

 

シカゴコーン(2011〜2016)

シカゴコーンはノイズのような動きが多い分、余分なエントリーが削減されてそうです。

 

2011年から2016年の総括

さて、改良の前と後で比較してみます。

まずは損益。「改良版(改良前)」と表記します。

2011年:-41.0%(ー37.3%)
2012年:ー4.3%(-0.7%)
2013年:+126.9%(+150.7%)
2014年:-11.8%(-20.4%)
2015年:+125.7%(+126.1%)
2016年:ー41.2%(ー19.0%)

2014年以外、損は大きく、利益は小さくなっています・・;;

次に勝率とリスクリワード。

2011年:27.8% 1.23(29.8% 1.94)
2012年:42.9% 1.28(34.0% 1.72)
2013年:49.0% 2.37(53.3% 2.59)
2014年:40.4% 1.24(40.2% 2.50)
2015年:55.3% 2.53(50.0% 3.46)
2016年:35.0% 1.01(29.0% 1.81)

トータルすると、「改良後の方がそこそこ弱い」くらいのイメージでしょうか。微々たる違いでも、長期でみると多大な影響をあたえるものですが、そこそこの違いがありそうですね。

次は取引回数。勝ちと負けに分けて見てみます。

2011年:勝59回・負153回(勝70回・負145回)
2012年:勝88回・負117回(勝94回・負118回)
2013年:勝103回・負107回(勝112回・負98回)
2014年:勝92回・負136回(勝90回・負156回)
2015年:勝109回・負88回(勝126回・負90回)
2016年:勝78回・負145回(勝91回・負147回)

この6年に関しては、回数だけ見ても改良後が悪いですね。

さてさて、フィルターの期間を変えたことで、ほとんどすべての数値が悪化しました。「伝説のトレーダー集団 タートル流 投資の魔術」とは検証する銘柄が違うので何とも言えないですが、微妙な結果でしたね。

本に掲載されいる手法が6つ。ここまでで3つ検証しましたので、ちょうど半分の折り返し地点です。

と、いうことで、次回は本に掲載されている検証結果と、ボクがやってきた検証結果の比較をしてみようと思います。金額で比べてもしょうがないので、統計的なデータで比較します。どの程度再現できているのか・・!乞うご期待です^^!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

(仕事人「U」)

 

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