注目チャート278|デンソー(6902)

皆さんこんにちは。

アメリカのプロ野球において、新たな歴史が刻まれました。

大谷翔平選手は、10年総額7億ドル(約1015億円)と
スポーツ史上最高額の超大型契約をドジャースと結びました。

史上最高額という数字にも驚きですが、契約総額の97%が契約期間翌年から
後払いという異例の契約だったということにも驚きとなりました。

後払いは近年の巨額契約では決して珍しいことではないようです。
ただ、一般的には後払いの割合は20%前後が一般的で最も割合が高くても50%だったようです。
ということは、金額も後払い割合の%も史上初ということになります。

また、後払い方式では、年棒の受け取りを遅らせる代わりに利子を上乗せるケースが多いが、
大谷選手は無利子での契約とのことです。
チームを強くしたいという自己犠牲の精神が、前例のない契約につながりました。

当然無利子ですので、将来インフレになると後払いの価値は下がります。
現状のインフレを考慮すると、後払いの6億8000万ドルは
4億4000万ドルになるとの試算もあるようです。

つまり、それだけ大谷選手の勝利への執念が強いというのが伺えますね。

今回は自動車の部品メーカーについて取り上げようと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


もみ合い放れとトレンド転換 by masao_shindo on TradingView.com

※TradingView のチャートを使っています

上記のチャートは、「デンソー」の日足チャートになります。

1949年、昭和24年にトヨタ自動車の赤字部門であった電装部が分離独立し、
日本電装株式会社として設立したのが始まりです。

前身がトヨタ自動車の開発部門だったことから、現在もトヨタグループに属しています。

36か国に拠点を置き、従業員数は約17万人という巨大企業であり、
自動車部品業界では、ドイツのボッシュに次いで世界第2位、日本では第1位の企業です。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第4ステージとなっています。

第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がっているので
トレンドに勢いが出てきたのがわかります。

ここからさらにトレンドに勢いが出てくるのかどうかです。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

この企業の注目ポイント

まずは、2023年4月27日に発表された2023年3月度の決算発表を振り返ってみましょう。
売上高は前期の5兆5155億円に対して今期は6兆4013億円でした。
営業利益は前期の3411億円に対して今期は4260億円となりました。
最終利益は前期の2639億円に対して3146億円となりました。
売上高、営業利益は過去最高となりました。

また、10月31日に発表された第2四半期累計決算を見ていきましょう。
売上高は前期の3兆201億円に対して3兆5134億円となり、
前年同期比でプラス16.3%となりました。
営業利益は前期の1554億円に対して2118億円となり、前年同期比でプラス36.3%となりました。
最終利益は前期の1057億円から1689億円となりプラス59.7%となりました。

売上収益を見ると、トヨタグループの売上収益が50%、
トヨタグループ以外のOEMが38.4%、市販・非車載事業等が11.2%となっています。
日本を問わず世界の自動車メーカーにも部品を販売しており、
世界第2位の貫禄をうかがわせる内容です。

売上、営業利益ともに日本が一番で、次にアジアとなっています。
その次に北米、欧州となりますが、売上ベースでみても日本の半分以下となっています。

北米、欧州の営業利益をどう伸ばすかも課題のように感じられます。

ただ、年間配当、ROEなどは年々右肩上がりになっており、
企業としてはしっかりと成長していますので、成長の伸びに期待しましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは日足なので、200本EMAは200日EMAとなります。
まずは、200日EMAの動きを見ていきましょう。
分かりやすいチャートは200日EMAがわかりやすく右肩上がりに、
もしくは、分かりやすく右肩下がりになります。

この銘柄は2022年から2023年4月あたりまでは、200日EMAが横ばいになっており、
もみ合い相場になっているのがわかります。
その後、200日EMAが右肩上がりになり綺麗な上昇トレンドを形成しました。
直近は200日EMAが右肩下がりになり始めており、
大局のトレンド転換となるのかどうかが注目です。

次に、200日EMAと帯の関係を見てみましょう。
200日EMAが横ばいの時は、上昇帯と下降帯が200日EMAを挟んで推移しており、
典型的なもみ合い相場になっていました。
その後、200日EMAが右肩上がりのところは、分かりやすい上昇帯となりました。
2023年10月からは下降帯になり200日EMAを価格が割り込んできました。

最後にステージの変化を見ていきましょう。
2023年10月まではステージの1→2→1の押し目買いの流れが続いていました。
10月以降はステージ4を中心に推移しており戻り売りの流れになっています。

現在、価格が200日EMAを割り込んできており、大局のトレンド転換になってきました。
ポイントはこのまま下降が続けば天井打ち決定となりますが、
その見極めは次に価格が戻りを入れた時となります。
帯で抵抗を受けて戻り売りになれば天井決定となり、帯を上抜けていけば、
深い押し目となり再度上昇トレンド復活の可能性が出てきます。

次の戻りを入れた時の動きに注目していきましょう。

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