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ボリンジャーバンド・ブレイクアウトを徹底検証。一体どれほどの利益がでたのか…!
前回もお見せしたこのチャート! ドル円のアベノミクス相場をまるっと取っています^^!
もちろん、こんなに大きくとれる局面がそう何度もあったわけではありません。が、しかし!シリーズでお送りしている検証の中で最も良い成績となったこの手法です!(ルールの詳細はコチラ!)
「最も良い成績」と言っても、様々な尺度があります。はたしてどんな具合に良い成績だったのか!今回は全体の結果を分析してみようと思います^^
検証の結果(表)
何はともあれ、まずは数字を!
資金の推移
なんと今回の検証結果は、元金1000万円が約26倍!!(ドンチャンブレイクアウトは21倍、ATRチャネルブレイクアウトは23倍)
前回、ATRチャネルブレイクアウトの検証では、成績が良くなったのにドローダウンは最大70%と非常に大きく、しかも長くなってしまいました。今回はさらに成績が良くなったのにも関わらず、ドローダウンも最小という結果になっています!スバラシイ!!
年毎の売買成績
次に売買成績を年毎に分析したものです。勝率が55.7%、リスクリワード(RR)比が2.41倍と驚異的な数字を見せています。期待値はなんと、リスクの7倍。1回のトレードあたり、取ったリスクの7倍の利益になるという統計的な数字が出ています。
しかし、相変わらず年単位でマイナスの年があります。これさえなければ即採用なのですが、なかなか難しいものです。
さて、個人的に気になっているのは2016年の数字です。なぜかというと、ボクが実践で採用している手法でがっつりマイナスになった年だからです。ええ。
当然、不安になったのでたくさん検証をしたわけです。
ボクの手法は、このシリーズの中でいうとドンチャンチャネルブレイクアウトによく似ているのですが、たくさん行った検証も2016年は総じてマイナスという結果でした。よって、ボクの中での結論は「2016年は、日足のトレンドフォローには難しい年だった」です。レイ・ダリオ率いる世界最大のヘッジファンドもマイナスだったとかなんとか。
なのに、です。
それなのに、この手法では16年で最も利益があがった年になっているのです!なんということでしょう!!!
ちなみに、前回のATRチャネルブレイクアウトでも2016年はプラスでした。ふむふむ。研究が必要ですね。
銘柄別の売買成績
こちらは銘柄別で分析してみたもの。分散投資しているので一概には言えませんが、やはり単一銘柄で取引していくのはリスクが高いようです。16銘柄中、3銘柄がトータルでマイナスという結果に。
とはいえ、この点も改善されています。スバラシイ。
検証の結果(グラフ)
お次はグラフとともに解説していきます!
資金の推移
推移としてはこんな感じです。めちゃくちゃ長期の運用らしい推移です。
前回もそうでしたが、青:資金(決済済み)とオレンジ:資金(未決済含む)の間隔が広いですね。未決済の期間が長いことから差が大きく開いています。ATRチャネルブレイクアウトのグラフと比較すると良くわかります(記事はこちら)。
資金の推移(%)
これは決済済みの資金の推移をパーセントで表したものです。一時30%超えの局面もあったようですね。
年毎の資産の推移(%)
いやはや。2016年すげえですね。これは年ごとのエントリーを細かく見ていくのが楽しみですね!他の手法と何が違うのだろうか。
N(ポジションリスク)の推移
Nとはポジションリスクのことです。そのときの投資金に対して1日何パーセントのリスクを取っているのか。その推移を表しています。
この手法ではエントリー時のリスクをコントロールしているので、損失が出ているときはポジションリスクの数値は上昇しがちです(損切りが発生するまでポジションは一定で、投資金が目減りするため)。
他の手法に比べると、ボリンジャーバンド・ブレイクアウトはNの推移が安定しています。
また、ポジションを比較すると、買ポジションの方が多い傾向があることがわかります。
Nの価値の推移
Nを算出ための投資金の推移です。これもかなり安定しています。
ドローダウンの推移
最大40%程度のドローダウン。しかも、2004年以降はさほど大きなドローダウンがありません。
ドローダウンの期間
期間は4年が最長ですね。これは他の手法と大差ないです。
ドンチャンブレイクアウトとの比較
最後に他の手法と比較してみましょう!
資金推移の比較
ドンチャンチャネルブレイクアウトとATRチャネルブレイクアウトは、一長一短でどちらが良いと断言できるようなものではありませんでした。
しかし今回は断言できます。
この3つの手法の中で、ボリンジャーバンド・ブレイクアウトが最も良い手法です!すべての面でそうだと断言できますね。
この点、ボクは大変驚いていまして、なぜかというと「トレンドフォローは狙っている局面が一緒であるから、手法が違えど結果に大差はない」と考えていたからです。
付け加えると、時間軸が一緒で、今回のATRチャネルなんちゃらとボリンジャーバンド・ブレイクアウトのように350日という計算期間も同程度ということです。
「時間軸と計算期間が一緒なら結果に大差はない」と考えていたわけです。
しかし、どうもそれは間違いのようです。
どちらかというと、「売買のタイミングよりも資金管理が利益を伸ばす大きな要因だ」と考えていたのですが、同じ資金管理でもこれだけ大きく結果が違うとなるとちょっと認識を改める必要がありそうです。
売買成績の比較
前回、徹底的に削ぎ落とされた取引数ですが、今回はさらにその半分という数字。16年で200回しかトレードしていません。なのに、すべての面で最も優秀。スバラシイです。
総括
うーん。正直、そんなに期待していなかった、本に掲載されている検証を辿っていくこのシリーズ。かなり、思っていたよりも遥かに、得るものがあります。
新たに検証を行いながらブログの記事を書いているので、なんかボク自身、かなりワクワクしながら記事を書いています。
次回以降、細かくチャートで売買の流れを見ていきますが、それも楽しみ!2016年はなんであんなに利益が出ているのか。。ひじょ~~~~~~~~に気になります!
今日はこんなところで。
最後までお読みいただきありがとうございました^^
(仕事人「U」)