時間帯による日経平均の値動きの傾向をもとに、何時に買って何時に売るのが良いのかを導き出しました!
(この記事の所要時間は5分程度です)
目次
1.日経平均の時間帯によるアノマリー
前回の記事で、2013年以降の時間帯によるアノマリーを調査しました。
こんな結果でしたね。
ざっくりまとめると、近年、以下のような傾向があるようです。
- 前場の最初の15分は上がりやすい
- その後、おおむね横ばい
- 前場の終わりから後場13時半頃まで下降傾向
- これデータをもとに、これらの傾向が信頼できるものなのか、どのようなトレードパターンが有利なのか、検証していきたいと思います。
2.トレードパターンを作成する
「買い売り」「買いのみ」「売りのみ」でパターンを作成してみています。
こんな感じのパターンを、
こういう風に、
ずらっと、
ずら~~~~っと作りました。
「134パターン ✕ 3」で、402パターンです。
3.パターンごとに検証していく
パターンごとに検証して、こんな風に統計データをとっていきます。
3-1.「買い売り」パターンの検証結果
累計がもっとも多い
勝率とリスクリワードのバランスが良い
「パターン94」はどちらにも含まれています。優秀ですね!
また、どのパターンも2017年の相場では機能しなかったことがわかります。
3-2.「買いのみ」パターンの検証
累計がもっとも多い
「買い売り」とまったく同じパターンが上位にきています。が、累計の数字は大幅に落ち込んでいます。
勝率とリスクリワードのバランスが良い
勝率とRRでみると、「買い売り」のときと大きく異なることがわかりますね。ピンポイントでスポットの取引にすると勝率とRRが良い結果になる反面、累計の数値が大きく落ち込みました。
この点から、「勝率とRRだけではなく、トレード回数も非常に重要」であるということが言えそうです。
3-3.「売りのみ」パターンの検証
累計がもっとも多い
累計がもっとも多いのは、「買いのみ」の空白の時間を売るパターンであり、「買い売り」の売りの箇所とまったく同じタイミングで売っています。
売りで取引回数、勝率、RRのバランスを取ろうとすると、この時間帯がもっとも良い成績になるようです。
勝率とリスクリワードのバランスが良い
そして、勝率とRRのバランスをみてみると、これまでと違うパターンが浮かび上がってきました。
おおむね、前場の終わりと後場の始まり頃は、価格が下がりやすいようです。ただし、2017年が機能していないことを考えると注意が必要ですね。
パターン13は、取引回数は望めないものの、すべての年で機能しているように見えますね。勝率とRRも非常に良い結果です。
3-4.成績の悪い2017年が輝くパターン
ちょっと気になったので、2017年にもっとも良い結果になったパターンを調べてみました。
これは、「買い売り」でもっとも良い結果だったパターンの真逆に近い結果ですね。
4.まとめ
ここで改めて、各年ごとの統計的値動きを見てみたいと思います。
あたらためてみると、2017年の値動きがかなり特徴的に見えてきますね。これが、2017年だけのことなのか、過去にさかのぼって検証してみたいところです。なんとなくですが、アベノミクス以前はまた違う結果になりそうな気がしています。
これまでの検証を踏まえて、2013~2017年の期間でもっとも頼りになりそうな時間帯のアノマリーは、
「後場の終わりの下げ」
であると言えそうです。
Written by「U」