トレード徹底検証「仮想通貨のアノマリー」パターントレード編

過去の検証記事はコチラ!

 

1.ビックデータで仮想通貨のパターントレードを検証!

検証前回の記事で検証したパターントレードを一気に10銘柄で検証したいと思います!

1-1.対象銘柄

対象の10銘柄はこちらです。

1.BTC: Bitcoin
2.XRP: Ripple
3.ETH: Ethereum
4.BCH / BCC: Bitcoin Cach
5.ADA: Cardano
6.XLM: Stellar
7.LTC: Lite Coin
8.NEO
9.EOS
10.XEM: NEM

市場規模上位10番目までの仮想通貨を選んでいます!渦中のネム(XEM)も含まれていますね。(市場規模はここで確認しました

ビックってほどデータ数が多いわけではないですが、エクセルで手作業するにはちょっと大変な検証です。そんな検証でも数分で計算してしまうPythonは頼りになります。

 

1-2.検証するトレードのパターン

検証するパターンは、前回同様、曜日に着目したパターントレードです。

買いと売りのパターン、そして、買いのみのパターンです。

上昇傾向の強い仮想通貨なので、今回は「売りのみ」の検証はなしとします。

 

2.計算の詳細(簡単に)

検証の計算自体は何も難しいことをしていません。

  1. 価格データをもとに前日比(%)を算出
  2. トレードパターンにもとづいて利益と損失を調整
    1. 「買」の場合は、前日比のプラスとマイナスをそのまま使用
    2. 「売」の場合は、前日比を逆転する。(プラスならマイナスに、マイナスならプラスに)
  3. 調整後の数字を期間ごとに合計する

 

3.まずは「買」と「売」のパターンを検証!

まず、全パターンを並べていきますが、これはしっかり検証したという証明です。飛ばし読みしたい方はこちらをクリックしてください。

 

3-1.パターンごとの検証結果

銘柄別にみていくと、注目を浴びたビットコインよりも上昇力の強い仮想通貨がたくさんあることがわかります。

パターン1

パターン2

パターン3

パターン4

パターン5

パターン6

パターン7

パターン8

パターン9

パターン10

パターン11

パターン12

パターン13

パターン14

パターン15

パターン16

パターン17

パターン18

パターン19

パターン20

パターン21

パターン22

パターン23

パターン24

パターン25

パターン26

パターン27

パターン28

パターン29

パターン30

パターン31

パターン32

パターン33

パターン34

パターン35

パターン36

パターン37

パターン38

パターン39

パターン40

パターン41

パターン42

パターン43

パターン44

 

3-2.「買」「売」パターンのまとめ

各パターンの合計だけをまとめると、以下のような表になります。

パターン1~25

パターン26~44

面白いのは、売りが多いパターンでも勝率が50%と非常に高いことです。仮想通貨の上昇と下落の「数」はおおよそ半々であって、問題は値上がりと値下がりの幅の違いにあるということがわかりますね。

そして、ビットコイン単一のときと同様に、売りを作らないパターンがもっとも良い成績で、けっきょく買いっぱなしが一番と言えそうです。

また、買いのほうが多くなるパターン23以降で「sum」の項目がマイナスになるのはパターン27~29だけです。つまり、「火水木」「水木金」「木金土」を売ったパターンだけがマイナスになりました。土日も取引できる仮想通貨であっても、資金の流入が多いのは「火~土」、とくに「水木」がメインであることが読み取れそうです。

 

4.「買いのみ」のパターン

ここでも全パターンを並べていきますが、ただの検証の証明です。飛ばし読みしたい方はこちらをクリックしてください。

 

4-1.パターンごとの検証結果

ひとつひとつ細かく書いていくと大変な量になるので割愛しますが、仮想通貨ごとにみていってもいくつかの特徴がみえてきそうな結果ですね。

パターン1

パターン2

パターン3

パターン4

パターン5

パターン6

パターン7

パターン8

パターン9

パターン10

パターン11

パターン12

パターン13

パターン14

パターン15

パターン16

パターン17

パターン18

パターン19

パターン20

パターン21

パターン22

パターン23

パターン24

パターン25

パターン26

パターン27

パターン28

パターン29

パターン30

パターン31

パターン32

パターン33

パターン34

パターン35

パターン36

パターン37

パターン38

パターン39

パターン40

パターン41

パターン42

パターン43

パターン44

 

4-2.「買のみ」パターンのまとめ

各パターンの合計だけをまとめると、以下のような表になります。

パターン1~25

パターン26~44

どの仮想通貨であっても、「買い売り」パターンよりも「買いのみ」パターンのほうが良い結果になっています。

けっきょく、バブルの様相をみせる銘柄は買いっぱなしが良いようです。

これらの結果をみる限り、特殊なイベント時のみ取引するか、長期のトレンドフォローで取引するのが良さそうな印象です。移動平均線大循環分析あたりは、おそらくドンピシャなんじゃないでしょうか。

統計的には、一番取引しなくても良い曜日は日曜日ですが、それでも「取引しない」より、「取引する」ほうが良いようですね。

 

5.まとめ

さて、4回にわたって、曜日による仮想通貨の優位性を探ってきました。

結果、曜日による優位性はみつけられませんでした。これだけ検証したのですから、おそらく仮想通貨に曜日の優位性はないのでしょう。

得られた収穫と言えば、

  • 土日取引ができる仮想通貨であっても、資金の流入はウィークデイに集中している(とくに水曜日と木曜日)
  • 一番「取引しなくても良い」のは日曜日
  • 取引しなくても良いと言う日曜日であっても、「取引しない」より「取引する」ほうが良い
  • つまり、「買いっぱなし」が一番良い

といったところでしょうか。

仮想通貨には、特有のリスクがあります。今回のXEM(ネム)の騒動が良い例です。例えビットコインであっても、ひとつの仮想通貨だけで投資するのは非常にリスキーだということです。

だからと言って、仮想通貨の取引をしないほうが良いということではありません。今回の検証でわかるように、仮想通貨市場全体で強い上昇傾向がある(少なくとも「あった」)市場であることは事実です。取引するのなら、例えば、「多くの仮想通貨で分散投資する」のが良いのではないでしょうか。

さらに注意すべき点は、「買いっぱなしであっても仮想通貨市場全体がいつまでも上がり続ける保証はどこにもない」ということでしょう。つまり、売り時、決済するタイミングが非常に重要です。

これらの点を踏まえて、長期のトレンドフォローで、しっかりとした資金管理の上で、利益を上乗せしながらトレードしていくのが一番良いのではないかと考えます。

小次郎講師が教える「タートルズの資金管理」と「移動平均線大循環分析」がもっとも輝く市場のひとつなのかもしれませんね!

次回以降は、別の時間軸で有意性を探っていこうと思います!

乞うご期待!

Wrote by「U」

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