目次
2001〜2005年、どこでトレードしたのか
今回は、2001年からの全16年間のうち、2001〜2005年の売買をチャートともにみていこうと思います。もちろん、改良の前後を比較しながらです!
前回までの記事はコチラ
「改良版ダブル移動平均」の成績
以前検証したダブル移動平均システムを改良することで、最終残高が大幅に改善されたことをお伝えしました。
未決済を含む純資産ベースの最終残高
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ダブル移動平均システムのざっくり概要と、改良点
詳細は、過去の記事でご紹介していますので、そちらをご覧ください。
ダブル移動平均システムのざっくり概要
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改良点
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2001〜2005年の損益の推移
ビフォー
アフター
ふたつのグラフをみると、2003年の最高残高まではほぼ同じくらいの水準で推移しています。しかし、ドローダウンは改良後の方が少し大きい印象です。
その後、2005年までは改良前の手法の方がよく、2005年に改良後の手法がいいトレンドをとったようです。
現金資産の推移は正反対ですね!
エントリーとイグジットをチャートでみる
日経225
ビフォー
アフター
改良前の手法ではトレードが一度もありませんでしたが、改良後の手法ではトレードが1回行われています。エントリーしたあと数年はもみ合いでしたが2005年から大きく上昇。資産が大きく伸びた時期と重なっています。
NYダウ
ビフォー
アフター
NYダウのエントリーは同じですが、ピラミッティングの回数や量が若干違うようです。
ドイツ株価指数
ビフォー
アフター
ドイツ株価指数はエントリーもピラミッティングもほぼ同じ水準で行われたようです。 また、ドイツ株価指数のグラフをみると、ピラミッティングの水準が0.5-ATRから1-ATRに変更されたことがよく分かります。
イギリス株価指数
ビフォー
アフター
イギリス株価指数は、改良前と同様にトレードなしです。
香港ハンセン指数
ビフォー
アフター
香港ハンセン指数は、改良後のトレードが1回増えています。このポジションもよい影響がありそうです。
ドル円
ビフォー
アフター
ドル円も、改良前後での変化はなさそうです。
ユーロ/米ドル
ビフォー
アフター
ユーロのエントリーには違いがありませんが、ピラミッティングの数が少し異なるようです。
ポンド/米ドル
ビフォー
アフター
ポンドはエントリーとピラミッティングともに同じです。
豪ドル/米ドル
ビフォー
アフター
豪ドルは改良後エントリーがなくなりました。
スイスフラン/米ドル
ビフォー
アフター
スイスフランは改良前後で1回目のトレードのタイミングが変わりました。これは大きなマイナスです!
カナダドル/米ドル
ビフォー
アフター
カナダドルも改良前後での変化はほぼなさそうです。
NY金
ビフォー
アフター
ゴールドは、改良後、大きなトレンドに乗れています。
NY白金
ビフォー
アフター
プラチナも大きなトレンドに乗りましたが、その前のエントリーがマイナスで終わっています。
NYパラジウム
ビフォー
アフター
パラジウムは改良前後での変化がなさそうです。
WTI原油
ビフォー
アフター
原油は改良前のエントリーが一度もありませんでしたが、改良後は2回エントリーしています。1回目はマイナスで終わり、2回目で大きなトレンドをつかんでいます。
シカゴコーン
ビフォー
アフター
コーンはおおむね同じですが、2〜3回、マイナスのトレードが増えているようです。
まとめ
今回の改良ではトレードのシグナルには一切の改良がありませんでした。しかし、トレードする銘柄やタイミングで若干異なるものがありました。
これは、すべて資金管理やリスク管理の影響によるものです。資金管理のベースを現金資産から未決済を含む純資産にすることは、そこまで影響をおよぼす変更なのです!
基本的に利益がでる手法であることから、資金管理のベースを純資産にすることはリスクを多めにとることにつながります。つまり、ドローダウンが大きくなり、リターンも大きくなるのです。
このドローダウンに耐えうる資金管理で、精神的にも動じることなく耐えられるものであれば、いい結果につながっていきます。
勝てるシグナルやルールでトレードすることももちろん大切ですが、「破産」「精神面」を考慮した最大のリスクをとると、あなたのルールのリターンを最大化することができるわけです。(これが一番むずかしいのですが・・)
次回は、引き続き2006年以降のトレードを見ていきます。
超長期の手法は決済されるまでが長く、最初の数年はスタート資金の影響を大きくうけるため、目立った変化が出にくいと思われます。2005年までの利益を活かして、2006年以降は今回以上の大きな変化が出てくるはずです。ご期待ください!
Wrote by「U」