1.市場規模10位までの仮想通貨でアノマリーを検証
前回に引き続き、曜日のアノマリー(意訳:値動きのクセ)を探っていきます。
前回はビットコインだけで検証しましたが、今回は市場規模10位までの仮想通貨をピックアップして検証してみました!(市場規模はここで確認しました)
検証した仮想通貨はこちら
BTC: Bitcoin XRP: Ripple ETH: Ethereum BCH / BCC: Bitcoin Cach ADA: Cardano XLM: Stellar LTC: Lite Coin NEO EOS XEM: NEM |
※ ボク自身、仮想通貨とか、検証プログラムの勉強をしながら進めています! 情報は精査して万全を期していますが、至らない点もあるかもしれません。あらかじめご了承ください。
2.まずは価格データを取得
価格データを取得して、縦軸を対数目盛にしてグラフ化。
仮想通貨の価格データは抜けが多そうです。緑のイーサリアムの2015年なんてとんでもないですね(2016年も)。
個人的には、市場規模10位までの仮想通貨の中に、「2017年からの価格データしかないもの」があったことに驚きました。
3.前日比を算出
前日比もグラフ化して確かめます。
イーサリアムの2015年、2016年のような動きがあると、前日比もとんでもないことになってしまいます。前日比200%超えは、今回、外れ値として前日比200%として扱っています。
4.いろいろ試しました。グラフ化!
まずはこんなの。
※ 通貨で色分け、win_pct:勝率、RR:リスクリワード比率、sum:前日比を単純合計、Weekday:曜日を表す(0=月曜日、6=日曜日)
これはのグラフは、データ間の相関をみつけるのに使用するようです(今回はちょっと目的が違うかもしれません)。ここで読み取れそうなのは、「勝率とRR」「勝率と前日比の単純合計」に相関があることでしょうか。
あと、月・火のRRが低いです。
次に、こんなグラフも作ってみました。
バイオリンプロットというようです。形がバイオリンに似ていますね。
0~6は曜日を表しています。0が月曜日で6が日曜日です。縦軸はRRです。分布を表していて、横に広がっていればいるほど、そのRRの年が多かったということです。銘柄ごと、1年間で区切ってRRを算出してグラフ化しています。バイオリンの真ん中にある白い点は平均を表しています。
さて、総じて悪いわけではないですが、やはり日曜日のRRはいくぶんか低そうですね。火・水あたりのRRが高いような気がします。
次に、同じバイオリンプロットでも、縦軸を勝率にしたものです。曜日ごとに分けて勝率の分布をみることができます。
勝率も総じて悪いわけではないですが、やはり日曜日は低いですね。
良さそうなのは月曜日と金曜日です。
2つのバイオリンプロットをみると、水・木・金あたりが、すこしだけ有利にみえます。
5.グラフの元データ
銘柄ごと、1年間で区切ったデータをグラフ化していましたが、全体をまとめると画像のような結果になりました。
勝率は、やはり日曜日が弱いですね。RRは、木曜日がもっとも良い数字です。
このグラフの元データをスプレッドシートでみれるようにしてみましたので、ご興味がある方はこちらからご覧ください。
グラフの元データのスプレッドシート |
6.まとめ
さて、「複数の仮想通貨で検証してみたら良い優位性がみつかるかも」と期待していましたが、残念ながら顕著な優位性は見つかりませんでした。
強いて言うなら、「日曜日はあんまり良くなさそう」ということくらいでしょうか。あいかわらず、このデータをもとに取引できるようなものにはなりませんでした。
次回は、1週間のトレードパターンを組み立てて、その優位性を検証してみたいと思います! 「月曜日と火曜日を買うことにしたら」「水曜日と木曜日を買うことにしたら」など、曜日の組み合わせでできる全パターンの検証です!
今日はこんなところで。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます!
Wrote by「U」