目次
- 1 2001年〜2005年の結果
- 2 エントリーとイグジットをチャートでみる
- 2.1 資金の推移(2001~2005)
- 2.2 日経225(2001〜2005)
- 2.3 NYダウ(2001〜2005)
- 2.4 ドイツ株価指数(2001〜2005)
- 2.5 イギリス株価指数(2001〜2005)
- 2.6 香港ハンセン指数(2001〜2005)
- 2.7 USDJPY(2001〜2005)
- 2.8 EURUSD(2001〜2005)
- 2.9 GBPUSD(2001〜2005)
- 2.10 AUDUSD(2001〜2005)
- 2.11 CHFUSD(2001〜2005)
- 2.12 CADUSD(2001〜2005)
- 2.13 NY金(2001〜2005)
- 2.14 NY白金(2001〜2005)
- 2.15 NYパラジウム(2001〜2005)
- 2.16 WTI原油(2001〜2005)
- 2.17 シカゴコーン(2001〜2005)
- 3 2001年から2005年の総括
2001年〜2005年の結果
さて、シリーズでお送りしている5つ目の手法、「時限式ドンチャン・ブレイクアウト」。「「伝説のトレーダー集団 タートル流 投資の魔術」という本に掲載されているトレード手法の検証結果を再現してみよう!」というコンセプトでお送りしています。16年間16銘柄の検証結果は細かくみていくのに時間がかかるので、記事を分けてお送りしています^^
今回は2001年から5年間のチャートとともに振り返ります!
時限式ドンチャン・ブレイクアウトとは――
エントリー
まず長期EMA(指数平滑移動平均線)でシグナルをフィルタリングします。EMA350よりもEMA25が上にある状態のときは買いシグナルのみエントリー。EMA25が下にあるときは売りシグナルのみエントリーといった具合です。上記画像の青い期間は買いのみ。赤い期間は売りのみですね。
細かいシグナルは20日のドンチャンチャネル(ハイローバンド)のブレイクアウトです。つまり、過去20日間の最高値と最安値、どちらかを抜けたら、その方向にエントリーするということ。非常にシンプルなシグナルです。今回の検証の細かなトレードルールはコチラで解説しています。
イグジット
今回の検証の大きな特徴はイグジットです。ストップは一切使用せず、営業日で80日目の終値でのみ決済します。
全体の結果
この記事から読み始める方のために、全体の結果も載せておきます。16年で資産が57倍になった検証結果です。
全体の結果の詳細はコチラの記事で解説しています!
エントリーとイグジットをチャートでみる
手法の全体の雰囲気は、グラフにして「資金の推移」「ドローダウンの推移」「リスクの推移」「資金管理用の数値(N)の価値の推移」(すべて前回の記事に掲載したグラフ)等を見れば分かります。しかし、細かい点で、はたして何が「成果の違い」に影響を与えているのかまでは、分析することができません。かといって、売買履歴とにらめっこして分析するのは非常に効率が悪い。そこで、実際のチャートにエントリーとイグジットを表示させて見比べていくわけですね。
資金の推移(2001~2005)
日経225(2001〜2005)
利益と損失が半々くらいでしょうか。損失が大きいですね。。しかし、2002年のような長期のトレンドで大きく利益が上がって、なおかつ年をまたいでいるとしたら、ピラミッティングの非効率さはあれど1Nの価値が大きくなっている分エントリーのポジションが増えて利益も大きくなりそうです。
参考:掲載しているチャートの見方
掲載している線は以下の通りです。
- EntryPrice: エントリーした価格。ポジションを持っている期間、線が伸びていきます。
- LO2〜3: EntryPriceから算出することができるピラミッティングをする価格。この線は、エントリーすると消えます。分散投資のリスク管理の関係でピラミッティングの水準をプラス方向に抜けてもポジションを増やさないケースがありますが、その場合は線が残ります。
- トレンドの目安: チャートに沿って動いて行くとトレンドに乗れていて利益の状態で、横ばいで動きがない場合は損失の状態です。
NYダウ(2001〜2005)
NYダウは損失の方が目立ちますね。
ドイツ株価指数(2001〜2005)
ドイツ株は大きなトレンドを2つ取りつつ、大きな損失は少ない。いい感じです。
イギリス株価指数(2001〜2005)
イギリス株も利益が多いですね。勝率「58%」らしい感じになっています。しかし、現実的には最後の砦(損切り)は設定しなきゃな気がしますね。
香港ハンセン指数(2001〜2005)
利確が多い!ほとんど利確ですね!!
USDJPY(2001〜2005)
これまた利確が多い。エントリーのシグナルは一緒でこの結果は、2Nの損切りが早いということでしょうか。
EURUSD(2001〜2005)
同様に利確が多いですね。ふむ。
GBPUSD(2001〜2005)
ここまで見て気づきました。エントリーの後に逆方向のトレンドが発生するケースが非常に少ないですね。なるほどー。
AUDUSD(2001〜2005)
2Nでは当然収まっていないですけど、何気にしっかり損小利大です。
CHFUSD(2001〜2005)
2002年頃は、一見上昇トレンドに見えますが損失が多い。エントリーのタイミングがあんまり良くないですね。
CADUSD(2001〜2005)
これも見事に、逆方向のトレンドがない。ふむふむ。
NY金(2001〜2005)
この頃の金はそこそこ利益が出ていそうです。
NY白金(2001〜2005)
お、ありましたね!逆方向のトレンド! こうなるとしんどいですね。しかし、それでもトータルだと利益。なるほどなるほど。
NYパラジウム(2001〜2005)
おー、パラジウムはがっつり逆のトレンドにつかまっていますね。しかも最大までピラミッティングをした状態で。これはきっついですね。でも、破産もせず、トータルでは利益。なるほどなるほど。資金管理の賜物ですね。
WTI原油(2001〜2005)
原油は普通です。利確多め。
シカゴコーン(2001〜2005)
おー、シカゴコーンも逆のトレンドにつかまっています。長期の保ち合いからの逆方向。なかなかしんどいですね。
2001年から2005年の総括
さてさて、いかがでしたでしょうか。実際のエントリーとイグジットをみていくと、新たな発見がありますね。
ストップを一切使っていないので、エントリー後に逆方向のトレンドが発生するとなかなかスリリングですが、それでもトータルではプラス。圧倒的に利益方向のトレンドの方が多いですし、そうでない場合も保ち合いでの損失が多い。何百回とあるエントリーの中で、逆方向のビックトレンドは3~4回程度でした。
次回は2006年から2010年までのトレードを見ていきます!
最後までお読みいただき、ありがとうございました^^
(仕事人「U」)