目次
本「タートル流 投資の魔術」より
さてさて、このシリーズもいよいよ4つ目の手法です!
引き続き、「伝説のトレーダー集団 タートル流 投資の魔術」に掲載されているトレード手法の検証を再現していきます^^!
この本は、タートルズのひとりであったカーティス・フェイスによって書かれたもので、タートルズの手法の細かな数字や、いくつかのバックテストの検証結果が紹介されています。
「リスク・資金管理は同じ一定のスキームを使用し、エントリーとイグジットのスキームを変えながら検証した」という以下のバックテストを順番に再現している真っ最中^^!
- ATRチャネルブレイクアウト
- ボリンジャーチャネルブレイクアウト
- ドンチャンチャネル
- 時限付ドンチャン
- ダブル移動平均
- トリプル移動平均
これまで再現したのは「ATRチャネルブレイクアウト」と「ボリンジャーチャネルブレイクアウト」「改良版ドンチャンチャネル・ブレイクアウト」。それぞれの手法の特性をしっかり再現できていたと思います。
今回、検証するのは「時限式ドンチャンチャネル」。
前回検証した、ほぼ「タートルズの手法」とも言える「改良版ドンチャンチャネル・ブレイクアウト」ですが、エントリーの条件はそのままに、イグジットのスキームを大きく変更します。しかも、その変更点が「トレードの常識に反するもの」なのです。
この記事では、時限式ドンチャン・ブレイクアウト編・第1回目のこの記事では、手法の解説をします^^
時限式ドンチャン・ブレイクアウトと検証の基本的なルール
まずは前回までの手法と同じ部分です。
「ユニット」にもとづいた資金管理とリスク管理
- 1年ごとの管理とする(1月スタート)
- 年間の累計損益がマイナスの場合、その損失額は倍の計上とする
- 1ユニット = 投資金の0.5% = ATR20 = 1回のトレード量(以下、「1N」)
- ↑1回のトレードで0.5%のリスクしかとらないよ!ということです^^
- ユニットで分散投資をする
- 単一銘柄で4Nまで
- 強相関の銘柄は6Nまで
- 中相関の銘柄は10Nまで
- 買いの銘柄は12Nまで
- 売りの銘柄は12Nまで
- 全体で最大24Nまで
- 「相関」というのは似た動きをするかどうかということ
エントリーのルール
使用するテクニカル分析
- 350日指数平滑移動平均線(EMA350)
- 25日指数平滑移動平均線(EMA25)
- 20日ドンチャンチャネル(ハイローバンド、HL20)
- 過去20日の最高値と最安値のチャネル(バンド)
エントリーのシグナル
フィルタリング
EMAが2本あります。動きが緩やかな方がEMA350、もう一方がEMA25です。
EMA350に対してEMA25が上に位置しているときは(青いエリア)、長期的に買い方向にエッジがあるとして買いエントリーのみとします。
その逆のときは(赤いエリア)、売りエントリーのみです。
シグナル
この検証では、若干、不利な条件に設定してあります。どういうことかというと、本来のブレイクアウトは「上抜けた(下抜けた)ところでエントリー」しますが、この検証では以下の流れでのエントリーとしています。
- 前日にブレイクアウトしたことを確認
- 次の営業日の終値でエントリー
なぜ、このようなことをしているかというと、「ボク自身が実現できるスキームである」ということを念頭に置いて作成したプログラムだからです。
サラリーマンのボクにとって、「毎日16銘柄の指値を設定し直す」とか、「相場を四六時中監視する」「銘柄によってことなる寄り付きの時間で必ずエントリーする」といったことが現実的ではなかったので、このような検証になっています。
ピラミッティングの条件と量
ピラミッティングというのは、プラス方向に価格が動いた後にポジションを増やすことをいいます。調子が良い銘柄はどんどん追加していきます^^
- エントリーの価格から 2分の1N プラス方向に動いたら追加
- 1回につき 1N追加する
- 1銘柄につき最大4N(タートルズは「ロード」という)
手仕舞い
ここからが、今回の手法の変更点です。
今回の手法では、一切のストップを使用しません。どんなに利益が上がっていても逆にどんなに損失が出ていたとしても途中でイグジットすることはなく、唯一、80日が経過したところでイグジット します。
検証市場
- 株価指数
- 日経225
- NYダウ
- FTSE(イギリス株価指数)
- DAX(ドイツ株価指数)
- HSI(香港ハンセン指数)
- 為替
- 米ドル/円
- ユーロ/米ドル
- ポンド/米ドル
- 豪ドル/米ドル
- スイスフラン/米ドル
- 海外商品
- NY金
- NY白金
- NYパラジウム
- WTI原油
- シカゴコーン
流動性を鑑みて、独断と偏見で選んでいます。もちろん、本に掲載されている銘柄とは違います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事は手法の解説のみでしたが、「はたしてこの手法がどのような結果になるのか」を、ぜひ楽しみにお待ちいただければと思います^^
ボクは、すでに検証を終えているので結果を知っているのですが、けっこう意外です。というか、かなり意外です。ボクは衝撃を受けました。
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました^^
(仕事人「u」)