みなさんこんにちは、小次郎講師です。
前回、3本の移動平均線の並び順と線の傾きに注目することでチャートの現在の状況を知り次の展開に備えることができると勉強しましたね。
いよいよ移動平均線大循環分析の中級編に入っていきましょう。
◯移動平均線大循環分析のステージが持つ意味
上昇トレンドが発生している時には必ず3本の移動平均線の並び順は上から短期・中期・長期のステージ1であり、逆に下降トレンドが発生している時には上から並び順は長期・中期・短期のステージ4であると勉強しました。
ステージ1が安定上昇期、ステージ4が安定下降期だとすると、他のステージにはどんな意味があるのでしょうか。こちらの図をご覧ください。
このように、それぞれのステージには1つ1つ意味があります。チャートと照らし合わせながら見てみましょう。
まずはチャートの左側から見ていきましょう。
3本の移動平均線が上から長期・中期・短期と並ぶステージ4の『安定上昇期』が、短期移動平均線が中期移動平均線とゴールデンクロスすることで終わりを迎え、移動平均線が上から長期・短期・中期と並ぶステージ5の『下降相場の終焉』へと移行します。ここから価格が上昇すると、短期移動平均線が長期移動平均線とゴールデンクロスし、移動平均線の順番は上から短期・長期・中期と並ぶステージ6『上昇相場の入り口』になります。この後更に価格が上昇すれば、中期移動平均線が長期移動平均線とゴールデンクロスして、移動平均線が上から短期・中期・長期と並ぶ『安定上昇期』のステージ1になります。
つまり、ステージ4の『安定下降期』から3回のゴールデンクロスを経てステージ1の『安定上昇期』に移行します。
そして、どんなに強い上昇トレンドもやがて終了します。価格が天井を打って下降し始めると、前回勉強した通り短期移動平均線が一番最初に下降し始め、中期移動平均線とデッドクロスすると移動平均線が上から中期・短期・長期と並ぶステージ2になります。『上昇トレンドの終焉』を迎えた訳です。その後価格が更に下降を続けると短期移動平均線が長期移動平均線ともデッドクロスし、移動平均線が中期・長期・短期と並ぶステージ3『下降相場の入り口』になります。最後に中期移動平均線が長期移動平均線とデッドクロスすると移動平均線が上から長期・中期・短期と並ぶ『安定下降期』のステージ4になります。
ステージ1の『安定上昇期』から3回のデッドクロスを経てステージ4の『安定下降期』に移行します。
◯ステージの特徴
上のチャートをもう一度よくご覧ください。
6つのステージの中でステージ1と4が長く、その他のステージは短いことにお気づきでしょうか?
価格が安定して上昇・下落を続けている間は移動平均線がクロスすることはないので、安定上昇期のステージ1と安定下降期のステージ4は長く続き、ステージ2・3は安定下降期に向けての準備段階、ステージ5・6は安定上昇期に向けての準備段階なのであっという間に過ぎるという特徴があります
値動きを簡略化したチャートで見ると分かりやすいですね。
逆に、長く続くという特徴を持つステージ1とステージが4すぐに終了してしまう時は、価格が小幅の上下を繰り返し方向性が定まらない『もみあい期』入りの可能性があります。
◯大循環分析の性質まとめ
現在のステージは3本の移動平均線の並び順を見ればすぐに分かります。
例えば現在、上から短期・長期・中期と並んでいたとするとステージは6。次に起こりうるのは中期移動平均線が長期移動平均線とールデンクロスしてステージ1になるか、短期移動平均線が長期移動平均線とデッドクロスしてステージ5になるかの2つに1つなのです。
ステージ1に進むなら安定上昇トレンドが発生する可能性がありますので、早めの仕掛けを検討するのです。
早めの仕掛けという言葉が出て来ましたが、移動平均線大循環分析の仕掛けと手じまいについては次回ゆっくりと解説致しましょう。
それでは。