MACD Part2ーシグナル・ヒストグラムー

こんにちは、小次郎講師です。

前回、

と勉強しましたね。
そしてマックディ線の買いサイン売りサインは、

でした。但しこのサインには出現するのが遅いという問題点がありましたね。
そこでチャートに追加したのがこの青色で描いた『シグナル』という線。

今回はこの『シグナル』という線が一体どんな線なのか、そしてMACDを構成する最後の要素『ヒストグラム』とは何なのかもお教えしますので、この記事を読み終われば今日からあなたもMACDマスターです!

 

シグナルとは

今回もこの5つのルールに従って見ていきましょう。

 

①シグナルの計算式

シグナルの計算はとても簡単です。

繰り返しになりますがMACDで使われる移動平均線は全て指数平滑移動平均線(EMA)ですので、シグナルを出す際にも指数平滑移動平均線を使いましょう。

移動平均線は変更可能なパラメーターですが、MACDではほとんどの場合9日移動平均を使います。

 

②計算式の意味

シグナルという名前が付いている事で何か特別な線のような感じがしますが、単にマックディ線に、マックディ線の9日移動平均線を付けただけという簡単な物なのです。

 

③計算式がどこを見ているか

前回、マックディ線には価格の動きに先行するという特徴があると説明しました。

それなら、マックディ線に発生した上昇トレンド・下降トレンドを知る事が出来れば、実際の価格変動に生じる上昇トレンド・下降トレンドよりもワンテンポ早く仕掛ける事が出来ますよね。
上昇トレンドの発生・下降トレンドの発生を教えてくれる簡単なテクニカル指標、それが、もう皆さんよくご存知の『移動平均線』なのです。

 

 

買いシグナル・売りシグナル

ここまで来ればみなさんもうお気付きの事かと思いますが、MACDの売買サインはマックディ線とシグナルのゴールデンクロス・デッドクロスです。

 

何故買いシグナル・売りシグナルなのか

 

実際のチャートを見てみましょう。

このように、マックディ線とシグナルのクロスは12日EMAと26日EMAのクロスよりもワンテンポ早い事が分かります。

繰り返しになりますが、マックディ線とシグナルがゴールデンクロスしたという事はマックディ線に上昇トレンドが発生した事を意味しており、デッドクロスしたという事はマックディ線に下降トレンドが発生したという事を意味します。

その為2線のゴールデンクロス・デッドクロスが売買サインになるんですね。

「シグナル」という名前はマックディ線の「トレンド発生のシグナルを教えてくれる線」という意味なのです!

 

ヒストグラムとは

いよいよ、MACDを構成する最後の要素に入ります。

この縦棒グラフで描かれているのが『ヒストグラム』です。

3つの要素の中で1つだけ棒グラフで描かれていますが、他の2つと同じように線だと思って頂いて構いません。

 

ヒストグラムとは一体何なのか、例によって計算式から見ていきましょう。

 

①ヒストグラムの計算式

実にシンプルな計算式ですね。

 

②計算式の意味

マックディ線からシグナルを引くと2本の線の値の差が分かります。
ということは、ヒストグラムはマックディ線とシグナルの間隔を表しているのです。

チャートを見て頂くと、ヒストグラムの縦棒の長さがマックディ線とシグナルの間隔を表しているのがよく分かるはずです。

ヒストグラムがゼロラインに来ている所がマックディ線とシグナルがゴールデンクロス・デッドクロスしている位置だということが分かり、
ヒストグラムがプラスからゼロラインに向けて下降していけばやがてデッドクロスになり
マイナスからゼロラインに向けて上昇していけばやがてゴールデンクロスになる
ということが分かります。

これによりヒストグラムは、マックディ線の上昇トレンド・下降トレンドに先行するという性質が分かります。

 

③計算式がどこを見ているか

勘の鋭い方はもうお気づきかと思いますが、実はこの考え方はマックディ線の考え方と全く同じです。
2本の移動平均線の間隔を見ているのがマックディ線。そのマックディ線とシグナルの間隔を見ているのがヒストグラムという関係ですね。

マックディ線とシグナルのゴールデンクロス・デッドクロスは2本の移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスよりも早く出るサインだとお教えしましたが、ヒストグラムが出すサインはそれよりも更に早いのです。

 

買いシグナル・売りシグナル

ヒストグラムが底を打って上昇を始める事を『ボトムアウト』、天井を打って下降を始める事を『ピークアウト』と言います。

 

何故買いシグナル・売りシグナルなのか

こちらのチャートをご覧ください。

このように下降トレンドの際は、
ヒストグラムのピークアウト→マックディ線とシグナルのデッドクロス→12日EMAと26日EMAのデッドクロスの順番で、
上昇トレンドの際は、
ヒストグラムのボトムアウト→マックディ線とシグナルのゴールデンクロス→12日EMAと26日EMAのゴールデンクロスの順で起こっています。

トレンドが転換する時に一番早く動き出すのがヒストグラムであり、その底打ち(ボトムアウト)・天井打ち(ピークアウト)が目印になっているのです。

但し、ヒストグラムのピークアウト・ボトムアウトはあまりに先行性がある為ダマシも多く、これ単体を売買シグナルにするのは適していません。
トレンド変化の第一予兆として試合開始のゴングを教えてくれるサインだと認識しておきましょう。

ヒストグラムは小刻みに動きますが、小さな上下よりも大きな山のように捉える事が大局を掴む上でポイントですよ。

 

さてここで、

「ヒストグラムにも移動平均線を付けて、2線のクロスを見ればより早く売買シグナルが出るのではないか」
とお思いになる方がいらっしゃるかもしれません。実際にセミナーでMACDをお教えするとこの質問をよく頂きます。

確かにヒストグラムに移動平均線を付ければ更に早くシグナルが出す事が可能ですが、今お書きしたようにそもそもヒストグラム自体がとても早くサインを出す物なので、これ以上早くサインを出してもダマシが多すぎて売買サインとして機能しないのです。

 

MACDは5本の線で分析すべし!

MACDを使いこなす為には、MACDの3本の線だけでなく、12日EMAと26日EMAのを含めた5本の線で分析しましょう。

今までは分かりやすいように『価格』・『マックディ線とシグナル』・『ヒストグラム』の3つのウィンドウに分けていましたが、実際はこのようにMACDの3つの要素は1つのウィンドウに入っています。

これまで3つの売買サインを見てきましたが、3つ売買サインの内、エントリータイミングに一番適している物はどれなのでしょうか。

つまり、ヒストグラムのサインでトレンド転換の予兆を感じ取り、マックディ線とシグナルのクロスで実際に仕掛けます
その後12日EMAと26日EMAが見事にクロスしたら、仕掛けたタイミングが合っていた(=新たなトレンドがスタートした)という裏付けになります。

このように段階的に売買サインを出してくれるテクニカル指標では、ワンテンポ早く仕掛けたり、ワンテンポ早く手じまったりする事に非常に有効です。
そしてそのワンテンポの差が成功失敗を大きく分けるのです。そういった意味でMACDは非常に有効なテクニカル指標だと言えます。

 

小次郎講師流『大循環MACD』

今までお教えしてきたのは一般的なMACDを小次郎講師流に紐解いた物ですが、一般的なMACDで使うのは12日EMAと26日EMAという2本の移動平均線ですよね。
ですが小次郎講師流の移動平均線大循環分析は、5日EMA・20日EMA・40日EMAという3本の移動平均線を使います。

そこで私はこの一般的なMACDを元に、3本の移動平均線を使う小次郎講師流 移動平均線大循環分析と非常に相性の良い、小次郎講師オリジナルの『大循環MACD』という物を開発致しました。

こちらが大循環MACDを搭載したチャートです。

見た目は一般的なMACDに似ていますが中身は別物です。特に、ヒストグラムに似た縦棒グラフは色が計4色使われていますね。

実は、一般のMACDよりもシンプルな計算式を使っているにも関わらず、移動平均線大循環分析と組み合わせて使う事で大きなトレンドだけじゃなく小さなトレンドでも余す事なく利益を出せるようになるのが大循環MACDの醍醐味なのです。

これはどこかのセミナーでお会いした時にじっくりお教えしましょう。

それでは皆さん、お疲れ様でした。

 

 

(もっと詳しく小次郎講師流を学びたい方はコチラ!→http://kojirokousi.com/op01/

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