注目チャート97|CAC40

皆さんこんにちは。

1991年、ユネスコの世界遺産にフランスの「パリのセーヌ河岸」が登録されました。
その中にはノートルダム大聖堂も含まれています。
しかし、その大聖堂が火災に遭ってしまいました。
パリ消防局によると出火元は屋根裏だったそうですが、
出火原因は事故によるものだそうです。

大聖堂は改修工事のため、建物の周りには足場が築かれていたようですね。
建物の全体的な構造は安定していると判断されましたが、
屋根には大きな穴が空いてアーチ形の天井は堂内に崩れ落ちました。
世界的な建造物だけに今回の事故は本当に残念でなりませんが、
再建に向けた資金援助の申し出が相次いでいるようですので
それが、せめてもの救いのような気がしますね。

今回の事故も不運ですが、フランスでは「黄色いベスト運動」が続いています。
デモの激化によるフランス経済に対する懸念もあり
昨年からフランスに対する注目度は高まっています。

今週の注目チャートは、そのフランスの代表株価指数を見てみようと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


フォーメーション分析(CAC40 日足チャート)  by masao_shindo on TradingView.com

上記のチャートは、CAC40の日足チャートです。
CAC40はユーロネクスト・パリ(旧パリ証券取引所)に上場されている株式銘柄で、
時価総額上位40銘柄を選出して構成されている株価指数です。

1988年11月以来、MATIFと呼ばれるフランス先物市場や、
MONEPと呼ばれるフランスオプション取引にも利用されており、
ヨーロッパ株式市場の重要指標のひとつとされています。
では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージはステージ1となっています。
ステージ1は移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見ればトレンド転換してからは帯が支持帯となっており、
安定上昇期となっているのが分かります。

高値更新するかどうかに注目しながら
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

ノートルダム大聖堂があるフランスの首都パリは
芸術の街であり、美食の街でもあり
また、ルーブル美術館をはじめとする名高い美術館や
エッフェル塔などのモニュメントでも有名です。

パリのベルサイユ宮殿もフランスの豊かな歴史を証明しています。
また、経済においてもフランスは名目GDP(国内総生産)という
経済の規模を表す指標では世界第5位(IMF、国際通貨基金統計)となっており、
経済規模ではドイツに次ぐヨーロッパを代表する国となっています。

ところが、冒頭にも記載しましたが
燃料価格の上昇や生活費の高騰などに対する抗議活動として
「黄色いベスト運動」が昨年の11月から続いています。
デモの激化から車両が燃やされるといった事件も起きています。
それに伴いフランスの景気に対する懸念が生じています。
直近の2018年第4・四半期のGDP速報値は前期比0.3%増となりましたが
反政府デモの影響から個人消費が低迷しました。

ニュース(ファンダメンタルズ)を見ると、株価の上昇のイメージが湧きにくいかもしれませんが
上昇しているのは事実ですので、この流れにも注目しながらニュースを見ていきましょう。

このチャートをどう見るか?

2018年の5月に年初来高値を付けてから、10月まではもみ合い相場となっていました。
もみ合い相場は「放れに付け」という相場格言があります。
そして、そのもみ合い相場が下抜けし世界的な株価の下落やデモの激化に加え
年末までは下降トレンドが続き、相場格言通りの動きとなりました。

今年に入ってからはステージ4から5、6、ステージ1と
トレンド転換の見本となるような綺麗に反転しています。
フォーメーション(パターン)分析という手法でこの展開を分析すると、
V字型(スパイク型)リバーサルという型になっているのが分かります。

これは、天底で保ち合いを経ずに突然反転するパターンです。
W(ダブル)ボトムやトリプルボトムの時よりも
相場の流れに勢いがある時にV字型になることが多いとされています。
より細分化すればW型リバーサルという見方もできるかもしれませんが
いずれにせよ、しっかりと帯が支持帯となって上昇していますので
トレンドに勢いがある動きであることが分かりますよね。

このまま昨年の高値を更新するのか、
それとも、昨年の高値が意識されて抵抗を受けるのでしょうか。
ここからの展開は今まで以上に注意が必要な局面となってきます。
買い方と売り方の天下分け目の戦いはもう始まっています。

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