皆さんこんにちは。
多くの学校や企業が新年度となる4月になりました。
入学式や入社式と新たなスタートをきる方も多いことでしょう。
また、新社会人の方々が初々しく街中を歩く姿をよく見かけます。
皆様の会社にも緊張感を漂わせたスーツの着方がぎこちない
新入社員が入社しているのではないでしょうか。
環境が変わると人の気持ちにも変化が生まれます。
これは環境だけではなく、先日発表された元号もそうですよね。
新元号が「令和」と決定し、5月1日から施行されます。
もうすぐやってくる「令和」の時代をどう生きるか、
残り僅かとなった最後の「平成」の時間をどう過ごすか、
元号が変わることで様々な思いを馳せられたのではないでしょうか。
「令和」という新元号は万葉集から引用されましたが、
今回初めて国文学からの出典となりました。
今週の注目チャートは、その万葉集を出版している企業の中で
一番人気の万葉集関連本を出している企業を見てみようと思います。
では、まずはチャートを見ていきましょう。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
上記のチャートは、カドカワの日足チャートです。
国文学者であった角川源義が1945年に角川書店として創業しました。
その後1970年代に角川春樹が映画会社を設立、
2014年にはIT関連企業のドワンゴと経営統合を発表しました。
出版事業や映像だけでなく、ゲームや玩具、音楽にイベントなど、
ネットメディア事業などを総合的に行うWEBサービス企業も行う出版社です。
では、チャートのステージを見ていきましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第1ステージとなっています。
第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、帯が横這いですので
もみ合い相場になっているのが分かります。
もみ合い放れとなるのかどうかに注目しながら、
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。
チャートの注目ポイント
カドカワは2019年3月期の連結業績予想を下方修正しました。
売上高が2070億円、営業利益は19億円と期初の予想から76.3%減少、
経常利益は29億円で純損失が43億円になる見通しです。
内容を見るとインターネット事業の不調が目立ち、
ニコニコ動画の会員数も減少が伝えられており、
ドワンゴが新たに立ち上げた「テクテクテクテク」という
位置情報ゲームが不調で業績に水を差しました。
しかも、衝撃的だったのが、ドワンゴの業績不振を受けた引責なのか、
川上量生氏が代表取締役社長を退任し取締役に降格、
また、ドワンゴの取締役を辞任して顧問に就任するとのことです。
この人事は「カドカワの乱」と名付ける人もいて、
会長が見切りをつけた事実上の更迭との見方もあるようです。
ドワンゴの新社長はNTTドコモのインターネット事業の立ち上げにかかわった
「iモードの父」として知られる夏野剛氏が後任に就きました。
ドワンゴの再建も含めてカドカワの乱が成功裏に収まるのか、
それとも、川上氏が復活してくるのか、
いずれにせよ、業績共々今後の展開に注目していきましょう。
このチャートをどう見るか?
昨年からチャートはもみ合い相場を形成しています。
昨年11月に一度もみ合いを上に抜けましたが、
ダマシのブレイクアウトとなりました。
その反動から大きく下落し直近の安値を更新し、
今度は安値更新のダマシのブレイクアウトとなりました。
このような相場展開になると利益を上げていくのは難しくなります。
そして、2019年も引き続きもみ合い相場が続いています。
先日の「令和」が万葉集からの引用ということで
万葉集関連の本の売り上げが激増しているそうです。
その連想買いからか、株価が年初来高値を更新してきました。
多くの投資家はもみ合い相場が長く続いている銘柄を敬遠しがちです。
勿論、もみ合い相場の銘柄を神経質にトレードする必要は全くありませんが、
もみ合い相場が長く続いている銘柄が、もみ合いを更新すると
大きなトレンドが発生することがあります。
もみ合い相場が長く続いている銘柄を見つけたときは、
私は将来の大きなトレンド発生銘柄につながる宝を探し当てた気持ちになります。
そして、その銘柄を必ずウォッチリストに追加します。
レンジ相場、もみ合い相場、三角持ち合いなど
誰もが現状の動きを難しく感じる銘柄にこそ次のチャンスが待っています。
さて、この長期に及んでいるもみ合い相場が
どちらに抜けていくかを意識しながら見ていきましょう。