皆さんこんにちは。
春の訪れを告げながら桜前線が日本列島を北上しています。
今年は平年よりも桜の咲く時期が早く、
穏やかで暖かな春を待ちわびていた方にとっては朗報です。
つぼみから一輪、二輪と花が咲き、
満開の桜を見ると不思議と心が晴れやかになりますね。
個人的にはライトアップに照らされた夜桜を見るのが好きですが、
皆さんはどういう楽しみ方をされているのでしょうか。
しかし、桜の開花が早くなると嬉しい人ばかりではなく、
観光協会の方やイベントを企画する方々にとっては深刻な問題となっているようです。
平年よりも開花が早いということは、イベント当日には桜が散ってることも想定されます。
そう考えると、自然を相手にするということは本当に大変なことですよね。
相場を相手にすることも自然を相手にするのと同じです。
桜の開花と一緒でこちらの都合で相場は動いてはくれませんからね。
今週の注目チャートは、通常の動きと違った展開を見せている銘柄を見てみようと思います。
では、まずはチャートを見ていきましょう。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
(出所:Trading Viewによる米国債10年利回り 日足チャート)
「米国10年債利回り」 3月28日現在
上記のチャートは、「米国債10年利回り」の日足チャートです。
米国の財務省が発行する償還期間が10年の国債の利回りです。
経済大国である米国の国債は世界的に信用が高く、
極めて高い流動性を有しており売買量も世界最大です。
世界各国のドル建て外貨準備の主要な投資先とされており、
世界の長期金利の指標であり、米国でも金融政策の先行指標となっています。
では、チャートのステージを見ていきましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第4ステージとなっています。
第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がってきていますので、
トレンドに勢いがあるのが分かります。
さらにトレンドに勢いが出るのかに注目しながら、
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。
チャートの注目ポイント
米連邦準備理事会(FRB)は粛々と利上げを行っていましたが、
昨年の12月の利上げを最後に現状維持となっています。
その後は、金融市場の動揺やトランプ米大統領の批判を受け
FRBの方向性が利上げから急旋回しました。
先週20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では
実質的な利上げ停止を発表したことで米国10年債利回りが低下し、
長期金利と短期金利の金利差が逆転現象を起こしました。
赤色の折れ線チャートが米国債3カ月利回りのチャートです。
長短金利の逆転を「逆イールド」と表現し、
今回の逆イールドは11年ぶりのことです。
一般的には景気後退に陥るという最も信頼できるサインといわれており
株式市場も一時大きく下落しました。
短期金利は政策金利の影響を受けやすく、
長期金利は市場の影響を受けやすいため、
こういった現象が稀に起こるのです。
景気後退のサインとなるのかどうかにも注目しながら
長短金利の動向を見ていきましょう。
このチャートをどう見るか?
今年に入って安値を付けてから暫くもみ合い相場が続いていました。
そして、2月から3月にかけても更に値動きが小さくなり
値動きの少ない小さな三角持ち合いを形成していました。
上下どちらに抜けるかが焦点となっていましたが、
上に抜けて反転するかのような勢いで切り返しステージも変化しました。
1月半ばの高値を更新していればチャートの形状がガラッと変わりそうでしたが、
短期移動平均線が帯の抵抗を受けて安定下降の流れに戻り
その流れから年初来安値を更新する動きとなりました。
下降帯が続いている間は「売り」にエッジのある状態です。
ここからは帯の傾きや間隔を見ていく必要がありますが、
さらに、MACDの動きも見ていきたいところです。
MACD1とMACD2の間を「タスキ」と呼び
移動平均線大循環分析の帯の色が
上昇帯の局面は黄色、下降帯の局面は青色となっています。
価格は今年の始めから安値更新となっていますが、
MACDは安値更新となっておらず、タスキの幅も小さい状態です。
移動平均線大循環分析と大循環MACDの関係性を見ながら
チャートの変化に対応するようにしていきましょう。