皆さんこんにちは。
猛暑、酷暑と騒いでいたことがウソのように、
朝晩がすっかり涼しくなってきました。
季節は夏から秋へと移ってきています。
9月といえばやはり9月15日が意識されますよね。
えっ!何の日だったかな?という方もいらっしゃるのでしょうか。
2008年9月15日に米国のリーマン・ブラザーズが破たんし、
それを契機とした世界金融危機が発生しました。
100年に一度とされる金融危機では、ありとあらゆるものが大きく下落しました。
あれから10年が過ぎた現在、
米中の貿易摩擦が世界を揺らし、米国と新興国の二極化が顕著になってきており、
「トルコショック」などが起きるたびに
リーマンショック再来か?
といったニュースを見かけます。
果たして危機はやってくるのでしょうか。
今週は日本で大きく下落している銀行株の
チャートを見ていこうと思います。
これは金融危機に繋がるのでしょうか。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
8358「スルガ銀行」 日足 9月19日現在
上記のチャートは、「スルガ銀行」の日足チャートです。
スルガ銀行は明治28年に設立された、静岡県沼津市に本店がある銀行です。
静岡県、神奈川県を主たる営業エリアとする地方銀行で、
ネットバンキングへの着目や他業態との提携など、耳目を引く個性的な営業戦略を次々と打ち出してきましたが、
不適切融資問題で株価の下落が続いています。
ではチャートのステージを見ていきましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第4ステージとなっています。
第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期となります。
小次郎講師流に見れば、価格とMACDの関係がダイバージェンスとなっています。
このまま戻り売りが続くのかに注目です。
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。
チャートの注目ポイント
スルガ銀行は、法人向けをやめて個人取引に特化した独自のビジネスモデルを構築していました。
2017年には64行ある地銀のなかで、第3位の業務純益を出しました。
それは当時、森金融庁長官が「地銀のモデル銀行」としてお墨付きを与えたほどでした。
ところが、今年に入り、
女性専用のシェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズが経営破たんし、
不正融資が明るみになったことで、株価が下落の一途をたどっています。
属性の不確かな個人投資家に対して預金通帳などを偽造書類で審査を通し、
担保価値以上の金額を融資していました。
その状態から賃料保証をしていた開発業者が倒産したことで、
オーナーたちがスルガ銀行からの融資を返済ができなくなり、問題が明るみに出ました。
不適切融資が1兆円ほどあるといわれており、
倒産の懸念も出てきているようです。
最近では、値ごろ感からトルコリラを購入した方が
「トルコショック」で大損したといった話もありますので、
ステージの変化に注目し、値ごろ感では買わないように致しましょう。
このチャートをどう見るか?
2008年のリーマンショックの当時も、
サブプライム証券といって、
低所得者に過剰に融資していたものが不良債権化し、リーマンショックに繋がっていきました。
スルガ銀行やそこに追随する地方銀行・信用金庫がこの数年で行った過剰な不動産担保融資は、いずれ不良債権化すると言われています。
折しも世界は金融緩和から金融引き締めに動き始めています。
ゼロ金利の日本にその波が波及すれば待っているのは金利の上昇であり、
変動金利で融資を受けている方にとっては非常に厳しい世界が待っているかもしれません。
リーマンショックの時もサブプライムローン問題が騒がれるようになってから時間差がありました。
スルガ銀行や他の地銀、日米の10年債利回りのチャートなどを見ながら、
市場動向の変化に注意していきましょう。