皆さんこんにちは。
朝方、蝉の鳴き声が聞こえなくなったと思いきや、
夜には秋の虫の音色が涼しげに聞こえてきます。
季節は確実に流れていますね。
一方、アメリカでは全米オープン女子シングルスの決勝が行われ、
大阪なおみ選手が米国の絶対女王といわれるセリーナ・ウィリアムズにストレート勝ちし、
日本選手初のグランドスラム制覇の快挙を達成しました。
セリーナ選手の執拗な審判への抗議などで大荒れの決勝戦となり、
その後の表彰式はブーイングの嵐で始まりました。
しかし、大阪選手の涙の挨拶から会場の雰囲気が一気に変わりました。
お辞儀や謙虚な発言なども含めて、
日本では「大阪なおみフィーバー」になっていますね。
本当にグランドスラム達成、おめでとうございます。
今週の気になるチャートは、
米国と日本でのブランド力に差が出てきた企業のチャートを見ていこうと思います。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
4689「ヤフー」 日足 9月12日現在
上記のチャートは、「ヤフー」の日足チャートです。
1996年に米国のヤフーとソフトバンクの合弁で設立された会社です。
日本で初めてとなるポータルサイトの「Yahoo! JAPAN」を運営し
現在は、サイト内の広告・ブロードバンド関連の事業やネットオークション事業等を収益源としている
IT界のガリバー企業です。
2000年には「ITバブル」が起き、
日本で初めて株価が1億円を突破した企業としても有名です。
ではチャートのステージを見ていきましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第4ステージとなっています。
第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期となります。
小次郎講師流に見れば、大陽線が出ていますので、トレンド転換してくるのか、
このまま戻り売りが続くのかに注目です。
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。
チャートの注目ポイント
今回の株価下落の背景を知るためにも、
「米国ヤフー」の事業展開を振り返ってみましょう。
「米国ヤフー」はインターネットの草分け的な企業で、
検索エンジンをはじめとするポータルサイトの運営企業でしたが、
「グーグル」などの躍進により業績が悪化し経営危機を迎えます。
そこで、「米国ヤフー」は主要事業を通信会社の「ベライゾン」に売却し
ヤフー日本法人株と中国のアリババ株を保有する投資企業に移行し、
社名を「アルタバ」に変更しました。
その「アルタバ」が今年2月に、保有するヤフー株を売却する方針を示しました。
そして、アルタバは4月~6月の間に0.8%、4524万株のヤフー株の売却をしました。
それが今回の春先から7月の下落につながったというわけです。
大量の株式放出となれば株式の希薄化からさらに価格が下がりやすくなりますので、
今後の「アルタバ」の動きに注目しながら株価の動向を見ていきましょう。
このチャートをどう見るか?
アルタバショックから下落が続いていましたが、
7月9日に、ヤフーが2000億円規模の自社株買いを検討していることが明らかになりました。
それまで第4ステージの安定下降が続いていましたが、
そのニュースにより、第1ステージに移行し底打ちしたかのようでした。
しかし、その流れは長くは続かず再び失速し第4ステージへと移行してきました。
そして9月10日、「アルタバ」は保有する日本のヤフー株を1株あたり354円で
すべて売却すると発表しました。
354円計算で総額約4830億円となります。
これを受け株価は一時358円を付けました。
翌営業日は、材料織り込みからか急反発となりましたが
このまま7月の安値350円を割って底抜けするのか、
ここで踏ん張って切り返すのかをステージの変化と共に注目して見ていきましょう。