皆さんこんにちは。
猛烈な暑さが続いています。
埼玉県の熊谷市では41.1度を記録し、観測史上の最高気温を5年ぶりに更新しました。
気象庁では命の危険がある暑さで、一つの災害と認識していると発表されています。
また、この暑さは日本だけにとどまらず、米カリフォルニアでは50度以上を記録し、
北欧の北極圏でも30度以上を観測したそうです。
しかも、この暑さは全国的に8月上旬ごろまで続くそうです。
今夏の日本列島は太平洋側と大陸側からの二重の高気圧に覆われたことで、
全国的な猛暑に繋がった模様。
関東ではフェーン現象も重なっているということで三重の要因からの暑さのようですね。
熱中症とみられる症状で、救急搬送される方が急増しているそうですので、
十分な休養と小まめな水分補給を行って、この酷暑を乗り越えましょう。
今週の気になるチャートは、二重、三重の要因から大きく変動している銘柄を見ていこうと思います。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
ドルインデックス 週足 7月25日現在
上記のチャートは、「ドルインデックス」の週足チャートです。
ドルインデックス(US Dollar Index ドル指数)は、
ドル円や、ポンド円、ユーロドルといった通貨ペアではなく
米ドル自体の総合的な価値を指数化したものです。
ドルの国際的な価値を客観的に見る指標として活用されています。
一般的にはニューヨークのデリバディブ取引所が算出している指数になりますが、
米連邦準備制度理事会(FRB)が算出しているドルインデックスもあります。
では、チャートのステージを見ていきましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第1ステージとなっています。
第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、ここからトレンドに勢いが出てくるかどうかに注目です。
帯に傾きが出て間隔が広がるかどうかを「CHECK」していきましょう。
チャートの注目ポイント
米国のトランプ政権による中国や欧州連合(EU)との貿易摩擦が
経済に大きな影を落とすのではないかとの懸念もありますが、
実体経済は好調そのもので、米国企業も好決算が続いています。
そして、米連邦準備制度理事会(FRB)による緩やかな利上げペースの維持により
米10年債利回り(長期金利)も上昇しています。
上記のチャートの黒色の折れ線グラフは、米10年債利回りのチャートになります。
米10年債利回りの上昇と共にドルインデックスが上昇しているのがわかります。
また、米商品先物取引委員会(CFTC)のポジショを見ても、
ファンドが売り越しから買い越しに変わり
10週連続で増加している点からもドルインデックスの強さが伺えます。
現在の第1ステージを維持してトレンドに勢いが出るのかどうかを、
米10年債利回りの動向と重ねて見ていきましょう。
このチャートをどう見るか?
トランプ米大統領は先週19日に、強いドルは「米国を不利な立場に置く」
「中国人民元は底値を付けている」などと発言しました。
また、FRBの利上げについては「さほど喜ばしいとは感じていない」とも発言しました。
さらに20日には、トランプ氏はFRBによる利上げ継続姿勢を批判し、
年内あと2回の利上げを実施するのを懸念しているとの報道がなされました。
これらを受けてドルインデックスが急落し、ドルストレート全般が急落。
ドル円もその影響を大きく受けました。
一連の発言でマーケットは大きく動きましたので、
振り回された方も多かったのではないでしょうか。
秋の中間選挙を控えたトランプ氏の発言は更に過激になるかもしれません。
ただ、過去にも為替介入や口先介入は様々な国で行われてきました。
日本でも何度も行われてきましたが、トレンドを転換させるには強烈なインパクトが必要です。
ましてや口先介入だけでは一時的な動きになることが殆どです。
米10年債利回りの強さやドルインデックスが週足ベースで
第1ステージになってきていることを考慮すると、
トランプ発言により調整程度の動きは見せていますが、
強引にトレンドを転換させることは難しいと思われます。
逆に、トレンド転換しそうな時やトレンドに合わせた発言であれば、
流れを加速させることがあります。
ですから、トランプ発言に振り回されるのではなく、
そのときのチャートを見てトレンドの有無や強さなどを確認してから随時対応していきましょう。