皆さんこんにちは。
月日の流れははやいもので気が付けば12月、師走になりました。
僧侶が走りまわるくらい忙しいから「師走」といわれているそうです。
新しい年を迎えるにあたって髪の毛を切りに行かれる方も多いと思いますが、
その髪を切ってくれる美容院に異変が起きています。
2024年の1月から11月における美容院の倒産が過去最悪のペースで増加中とのことです。
対面サービスが基本の美容院は、コロナ禍では感染リスク回避で
利用控えが広がりましたが、その際にはコロナ関連支援策に支えられていました。
しかし、2023年以降は各種支援策が相次いで縮小、終了したことに加え、
美容資材、光熱費、美容師確保のための人件費など、
あらゆる高騰の影響を受けて倒産が急増しているようです。
では、この背景に何があるのでしょうか。
一つは、根本的に美容院の数が多いということも挙げられます。
「令和5年度 衛生行政報告例」というデータによると、
2023年度末の美容所数は27万4,070施設もあります。
コンビニエンスストアで6万件弱となっています。
歯医者はコンビニより多い7万件弱となっています。
それらと比べても圧倒的に美容院の数が多いことがわかります。
そして、開業してから熾烈な競争があるため、倒産も多くなるという構造のようです。
競争の激しい世界は始める事よりも、継続することが難しいということですね。
今回は激しい競争ではなく独自路線を走る企業について取り上げようと思います。
では、チャートを見ていきましょう。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
二つの上昇トレンド by masao_shindo on TradingView.com
※TradingView のチャートを使っています
上記のチャートは、「ソニーグループ」の週足チャートになります。
日本のソニーグループ株式会社を中核とする多国籍コングロマリット企業です。
その中心企業であるソニーは1946年、に盛田昭夫氏と井深大氏が共同創業しました。
創業期からしばらくの間は、メカトロニクスや電気製品を中心に手掛ける製造業でしたが、
次第に金融やゲームなど他業種に参入・多様化していきました。
ソニーといえば、VTRのビデオカセット、ウォークマン、PlayStationなど
その時代を象徴するヒット商品を生み出してきました。
では、チャートのステージを見ていきましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第1ステージとなっています。
第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がり始めていますので
トレンドに勢いが出始めているのが分かります。
この勢いが継続するのであれば高値更新を続けていきます。
一方で、短期移動平均線が帯に突入すれば上昇相場が終焉となります。
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。
チャートの注目ポイント
今月の5月14日に発表された2024年3月期決算の内容を見てみましょう。
売上高は前期の10兆9743億から13兆207億円となり過去最高を記録しました。
営業利益は前期の1兆3023億円から1兆2088億円となりマイナスとなりました。
最終利益は前期の1兆52億円から9705億円となりマイナスとなりました。
次に、11月8日に発表された第2四半期累計の決算発表を見てみましょう。
売上高は前期が5兆7922億円だったのが、今期は5兆9172億円となり、
前年同期比で見るとプラス2.2%となりました。
営業利益は前期の5160億円から7341億円と、
こちらも前年同月比でプラス42.3%となりました。
最終利益は前期の4176億円から5701億円となり、
前年同月比でプラス36.5%となりました。
では、部門別を見てみましょう。
部門は「ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)」、「音楽」、「映画」
「エンターテインメント・テクノロジー&サービス(ET&S)」
「イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)」、「金融」
「その他」、「全社(共通)及びセグメント間取引消去」となっています。
今期はG&NSやI&SSが大きく伸びている分、金融や映画部門が減少となっていました。
ソニーがエレクトロニクス以外の多くの分野を手掛けていることで、
業績が落ち込んだところを伸びた分野がカバーできる強固な体質になっています。
また、為替が対ドルでも対ユーロでも円安になっている部分も上積み要因となりました。
外部要因も大きな影響がりますので注視して見ていきましょう。
このチャートをどう見るか?
移動平均線大循環分析で解説していきましょう。
大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは週足なので、200本EMAは200週EMAとなります。
まずは、200週EMAの動きを見ていきましょう。
200週EMAが右肩上がりの動きのときは長期安定上昇となります。
右肩下がりの動きは長期安定下降となります。
この銘柄の200週EMAはずっと右肩上がりになってきており、
長期安定上昇が継続しているのがわかります。
次に、200週EMAと価格の関係を見てみましょう。
2022年までは200週EMAが右肩上がりで価格はその上で推移しており、
安定上昇が続いており上昇期である第1ステージを中心に推移していました。
2022年から2023年は調整局面の動きとなり、
下降期である第4ステージを中心に推移していますが、
200週EMAでサポートされているのがわかります。
その後も上昇期である第1ステージを中心に上昇しているのがわかります。
では、直近のステージを見ていきましょう。
2024年4月や8月に下降相場の入り口である第3ステージになるも、
ステージの「1→2→3→2→2→1の押し目買い」となっており、
上昇トレンドが継続しています。
ただし、2022年までの上昇と2023年からの上昇を比較してみましょう。
どちらの方がトレードしやすいでしょうか。
2023年からと回答される方もいるかもしれませんが、
2022年までの方がトレードしやすいチャートになっています。
この違いが、トレードが簡単か、難しいかの違いになります。
同じ上昇トレンドでも、トレードしやすいチャートと
難しいチャートがあることを理解しましょう。