注目チャート291|東京電力(9501)

皆さんこんにちは。

米ドル円は34年ぶりの円安水準で推移しており、輸入品の上昇が止まりません。
日本政府・日銀はそれを回避するためにドル売り円買いの介入を10兆円規模で行いました。

その介入を米国がどう捉えているのかが分かる報告書が発表されました。

それは、米財務省が、主要貿易相手国・地域の通貨政策を分析した為替報告書というものです。

この報告書によると、多額の対米貿易黒字や経常黒字を抱える日本を
再び「監視対象」に指定しました。
ただ、為替介入については、毎月実績を公表しており「透明性がある」として、
問題視しない姿勢を示しました。

米当局者は記者団に対し、日本政府・日銀が4~5月に実施した
円買い・ドル売り介入について、輸出を有利にする自国通貨安への誘導ではなく、
米国が懸念する「非競争的な行為」ではないと指摘。
「監視対象」への再指定の理由ではないと明言しました。

日本は国・地域の指定が始まった2016年以降に「監視対象」となっていましたが、
昨年6月の報告で初めて除外され、同年11月も指定を見送られていました。

今後の介入の有無も含めて注目していきましょう。

今回は円安によって原材料の高騰が影響している企業に注目しましたので、
チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)

押し目が深い銘柄について by masao_shindo on TradingView.com

※TradingView のチャートを使っています

上記のチャートは、「東京電力」の日足チャートです。

1883年、明治16年に設立された東京電燈が始まりとなります。

その後、1950年(昭和25年)11月24日にGHQがポツダム命令を発したことで
電気事業再編成令と公益事業令が公布され、1951年(昭和26年)5月1日、
関東配電の営業地域を引き継ぐ形で東京電力株式会社が設立されました。

1951年(昭和26年)の設立以来、現在に至るまで、
自社または子会社の一般送配電事業者としての
送配電区域に自社の保有する原子力発電所を置かない電力会社となっています。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第4ステージとなっています。

第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がっていますので
トレンドに勢いがあるのが分かります。

この勢いが暫く続くのか、それとも、勢いが弱くなって
トレンド転換するのかがポイントとなります。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

では、2024年4月30日に発表された2024年3月度の決算発表を振り返ってみましょう。
売上高は前期の8兆1122億円に対して24年度は6兆9183億円でした。
営業利益は前期のマイナス2289億円に対して24年度は2788億円となりました。
最終利益は前期のマイナス1236億円に対して2678億円となりました。
営業利益、最終利益は黒字転換となりました。

また、4月30日に発表された24年度の第4四半期決算を見ていきましょう。
売上高は前期の1兆5913億円に対して1兆8133億円となりましたが、
前年同期比ではマイナス22.3%でした。
営業利益は前期の278億円に対してマイナス1036億円となり、
前年同期比でも赤字転換となりました。
最終利益は前期の5億円からマイナス835億円となり、
前年同期比でも赤字転換となりました。

福島第1原発事故の賠償などで支払う特別負担金が
2300億円を計上したことで減益となりました。
卸電力販売の減少や修繕積立費の増加により減益となりました。

ただ、電気調達費用の減少などから増益となっており、
電気料金も値上げしており来期も黒字を確保できるかどうかが注目となります。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは日足なので、200本EMAは200日EMAとなります。
まずは、200日EMAの動きを見ていきましょう。
分かりやすいチャートは200日EMAがわかりやすく右肩上がりに、
もしくは、分かりやすく右肩下がりになります。

この銘柄は、200日EMAが綺麗に右肩上がりになっており、
分かりやすい動きになっているのが分かります。
200日EMAが波打ちながら推移している局面は難しい動きとなりますので、
自身のトレード銘柄の200日EMAの動きを確認しましょう。

次に200日EMAと帯の関係で見ていきましょう。
200日EMAが右肩上がりになっていても、
上昇帯と下降帯が混在していれば、トレードが難しくなります。
200日EMAが右肩上がりになっているところは、2024年5月までは上昇帯が継続しており、
帯だけを見ればトレードしやすい形になっています。

最後に直近のステージをみてみましょう。

基本的には200日EMAが右肩上がりの時には、第1ステージが中心になりますが、
一番安定している場合は、第1ステージが中心になります。
次に、安定している場合は、上昇帯を維持しながら、
一時的にステージが2や3になりながら推移します。
安定していない場合は、上昇帯と下降帯が短い期間で入れ替わる銘柄ですが、
この銘柄は上昇帯を継続はしていますが、
ステージが「1→2→3→2→1の押し目買い」となっています。

このステージの「1→2→3→2→1の押し目買い」になると、
ステージ3になった時にはエッジが無くなったところなので、決済するポイントになります。

そして、決済してから再度、買いにエッジが発生して買い直すトレードとなっており、
どちらかというと難しい動きになっています。

2024年5月からは、表示されているチャートでは初めて下降帯になりました。
ここから、下降帯が育つかどうかを見ていきましょう。

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