注目チャート273|日本郵船(9101)

皆さんこんにちは。

気象庁は24日に11月からの3カ月の予報を発表しました。
今年の夏は、異常な暑さとなりましたが、この冬はどうなるのでしょう。

今年は2015年以来のスーパーエルニーニョ現象が発生しているとのことです。
聞きなれない言葉かもしれませんが、そもそも、「エルニーニョ現象」とは
ペルー沖、太平洋赤道域東部で海面水温が平年より高くなる現象のことです。

その現象が起こることで、
地球をめぐっている偏西風の風向きが変わり、気候に影響を与えます。
では、具体的にどうなるかというと、日本列島への寒気の影響が弱まり、
暖冬になる可能性が高くなります。

その現象が例年よりも強く、「スーパー」が付くエルニーニョ現象となっています。
では、2015年のときはどうだったのでしょうか。
12月になってもスキー場に雪が降らず、
また、昼間は半そでで過ごす人がいたりしていました。

寒いのが苦手だという方には朗報かもしれませんが、
冬の寒さをビジネスにしている方にとっては死活問題となりかねません。

日本の良さは四季折々の変化だと思います。
冬は冬らしく寒くてもいいと思いますが、いかがでしょうか。

今回は日本の船舶企業について取り上げようと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


200日EMAから放れる動きと近づく動き by masao_shindo on TradingView.com

上記のチャートは、「日本郵船」の日足チャートです。

1885年、明治18年の9月29日に創立された日本の3大海運会社の一つです。
三菱財閥(三菱グループ)の中核企業であり、三菱重工とともに三菱グループの源流企業です。

国内・海外を合わせて350以上の都市の港へ684隻の運航船舶が乗り入れています。
運航船舶数規模及び連結売上高及び連結純利益で日本では1位、
世界でも最大手の海運会社のひとつです。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第4ステージとなっています。

第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いがでてきます。

中期移動平均線が長期移動平均線に対してデッドクロスしてきましたので、
明確にトレンド転換するのか、もみ合い相場になるのかがポイントとなります。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

5月9日に発表された2023年3月期決算の内容を見ていきましょう。
売上高は前期の2兆2807億円から2兆6160億円と増加しました。
営業利益は前期の2689億円から2963億円と増加しました。
最終利益は前期の1兆91億円から1兆125億円と増加しました。
売上高、営業利益、最終利益が過去最高になりました。

その後、8月3日に発表された2023年4月から6月までの
四半期決算を前年同月比で見てみましょう。
売上高が前年の6730億円に対して今期が5675億円と15%のマイナスとなりました。
営業利益はマイナス891億円から471億円と47%のマイナスとなりました。
最終利益はマイナス3433億円から734億円と78%のマイナスとなりました。

昨年、一昨年とパンデミック後のサプライチェーン網の混乱や、
ロシアとウクライナの戦争などで、不定期船の運賃やタンカー運賃の
高騰を受けて利益が大幅の増加していました。
ただ、ここにきて運賃価格が落ち着いてきたことで、バブル的な利益は出なくっているようです。

定期船などで安定的な収益を構築することができるかが今後のカギとなりそうです。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは日足なので、200本EMAは200日EMAとなります。
まずは、200日EMAの動きを見ていきましょう。
分かりやすいチャートは200日EMAがわかりやすく右肩上がりに、
もしくは、分かりやすく右肩下がりになります。

この銘柄は200日EMAが横ばいからやや緩やかに右肩上がりに推移しているのがわかります。

次に、200日EMAと帯の関係を見てみましょう。
2023年7月移行は上昇帯になって200日EMAから放れる動きになっていますが、
それまでは200日EMAを挟んでもみ合い相場の様相を呈していました。

最後に直近のステージの変化を見ていきましょう。
2023年7月から9月くらいまでは上昇期である第1ステージを維持していましたが、
直近は、価格の反落から下降期である第4ステージへと移行してきました。
中期移動平均線が長期移動平均線に対してデッドクロスしてきましたので、
このまま下降帯に傾きが出て間隔が広がってくるかがポイントとなります。

上昇帯から下降帯へと移行してきたときに、
それぞれがトレンドに勢いが出るかどうかを読み解くには、
価格が帯に接近してきたときに確認することができます。

どういうことかというと、今回であれば上昇帯から下降帯へと移行してきました。
そのときに、価格が下降帯に接近するところが出てきます。
そのときに、下降帯が抵抗となって再び下降すれば、下降帯が徐々に傾きが出てきます。
しかし、その際に、価格が下降帯をあっさりと上抜けるようであれば、
下降帯はすぐに終わってしまいます。

そういったところにも注目しながら見ていきましょう。

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