注目チャート248|神戸製鋼所(5406)

皆さんこんにちは。

社会の進化というのは我々の想像を超えてくることがあります。
AI(人工知能)は我々の生活に徐々に入り始めていますが、
我々の感覚ではまだAIは使える様で使えないものというイメージがあると思います。

しかし、もうご存知の方も多いと思いますが、『ChatGPT』という
まさに時代のスピードをマッハで駆け抜けているような物が登場してきました。

『ChatGPT』とは、OpenAI社が開発した「対話に特化した自然言語処理ツール」で
人間を相手にしているときと同じような会話ができるチャットボットのようなものです。
『ChatGPT』は、「GPT-3」という、Web等から収集した膨大なテキストデータの中でも、
いくつかの前処理を施した570GBのデータセットという言語モデルに対して、
自然な言い回しの質問に回答できるよう改良したことで、
あらゆる種類の質問に適切な表現で回答可能となりました。

その能力の高さと注目度の高さによって、
ChatGPTのユーザー数の成長スピードは、他のサービスを圧倒しています。
ユーザー数100万人を突破するのにInstagramはリリースから75日、
Spotifyはリリースから150日かかったのに対して、
ChatGPT はリリースからわずか5日で100万人を突破しています。

ChatGPTで小説を書いたり論文を書いたりすることもでき、
将来、AI弁護士も出てくると言われています。
社会が大きく変わる可能性があるだけに注目していきましょう。

今回は鉄鋼大手の企業について見ていこうと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


現状を理解することが大事! by masao_shindo on TradingView.com

※TradingView のチャートを使っています

上記のチャートは、「神戸製鋼所」の週足チャートです。

旧鈴木商店系の大手鉄鋼メーカーです。
1905年、明治38年に合名会社鈴木商店が小林清一郎の経営する小林製鋼所を買収し、
神戸製鋼所として創業したことに始まります。

大手鉄鋼メーカーの中では最も鉄鋼事業の比率が低く、
素材部門・機械部門・電力部門を3本柱とする複合経営が特徴となっています。

素材部門では線材や輸送機用アルミ材、機械部門ではスクリュ式非汎用圧縮機などで
高いシェアがあり、電力部門の電力卸供給事業としては国内最大規模を誇っています。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージとなっています。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、3本の移動平均線が右肩上がりになってきていますので
上昇トレンドになり始めているのが分かります。
ここから、帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

この企業の注目ポイント

昨年5月11日に発表された2022年3月期決算の内容を見ていきましょう。
売上高は前期の1兆7055億円から2兆825億円と増加しました。
営業利益は前期の3039億円から8762億円と大幅に増加しました。
最終利益も前期の2323億円から6008億円と大幅に増加しました。

セグメント別の売上高で見ると、鉄鋼アルミが6963億円から、
9149億円へとプラス2185億円と大幅増加となりました。
原料価格の上昇に伴う在庫評価影響の改善が寄与しました。
素形材や溶接、建設機械、電力、その他の事業も売上が増加していました。

機械とエンジニアリングはマイナスとなっていました。
売上高はマイナスでしたが、受注高はプラスとなっていましたので、利益率は改善していました。

直近で見れば、2月9日に発表された2023年3月期の第3四半期累計決算は、
売上高が1兆7846億円、営業利益は5381億円、最終利益は4751億円となりました。
前年同期比でみると、売上高は+20.2%、営業利益はマイナス29.7%、
最終利益はマイナス12.2%となりました。

主要需要分野である自動車の生産台数が海外を中心に前年同期比で減少したことや、
お客様での在庫調整の影響などにより、素材系事業の販売数量が減少しました。
建設機械においても、中国での総需減少の影響に加え、
エンジン認証問題による供給制約から販売台数が減少しました。

2022年度の見通しも自動車向け需要の回復遅れが懸念となっていますので、
今後の経済情勢に注目していきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは週足なので、200本EMAは200週EMAとなります。
まずは、200週EMAの動きを見ていきましょう。
分かりやすいチャートは200週EMAが緩やかに右肩上がりだったり、右肩下がりだったりします。
この銘柄は200週EMAがきれいに右肩下がりになっていますので、
分かりやすい下降の動きをしている銘柄であることが分かります。

次に、200週EMAと価格の関係を見てみましょう。
2015年辺りから200週EMAが右肩下がりに、
価格は一時的に200週EMAを上回るも、その下で推移しています。
200週EMAが抵抗となって、安定した動きが続いていることがわかります。
ここから、大局の動きが安定した下降トレンドであるということが見えてきます。
ただ、直近の2021年辺りからはその下げ幅が緩やかになり
価格も200週EMAを何度か突破しているのが分かります。

最後に直近のステージを見ていきましょう。
2022年の前半は下降期である第4ステージで推移していました。
下降帯が抵抗となって推移していました。

そこからは、短期移動平均線が帯を上抜けたり、
下抜けたりしてもみ合い相場の様相を呈していました。
ステージで見れば、細かくステージが変わり安定性が無いのがよく分かります。
2023年になってからは、もみ合い相場を上抜けてきたかのような動きになってきて、
上昇期である第1ステージに移行してきました。
そして、帯に傾きが出て間隔が広がり始めてきました。
ここから、しっかりとした上昇トレンドとなるのかどうかに注目して見ていきましょう。

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