注目チャート247|信越化学工業(4063)

皆さんこんにちは。

今、日本列島にはキーワードが「10年」といわれるものが二つ襲い掛かってきています。

一つは、10年ぶりの最強寒波が猛威を振るっていることです。
日本の913地点中579か所で今季最低気温を更新したといえば、
最強寒波の威力が伝わるのではないでしょうか。
関東では気温が0度を下回り、水道管が破裂する事故が多発しています。
関西ではJRが路面凍結で何時間も列車に閉じ込められたり、
高速道路で立ち往生となったりと各地で雪や凍結による事故が相次いでいます。
寒波対策をしながら遠い春を待ちたいところです。

ただし、春を待ちたいところではありますが、実はもう一つの「10年」というのが、
春のスギ花粉の飛散量が、過去10年で最大の見通しとなるということです。
寒波も嫌ですが、花粉も本当に嫌で致し方ありません。
今や国民の4割が花粉症といわれる中、過去10年で最大の花粉の飛散量と聞けば、
この言葉だけで鼻水が出る方もいらっしゃるかもしれません。
私には関係ありません、という方もいるかもしれませんが、花粉症は突然やってきます。
体内の花粉に対する対応量(コップ)を
オーバーすると(コップからあふれると)花粉症になります。
特に、今年は花粉症デビューされる方が増えるといわれていますのでご注意ください。

今回は世界トップの技術を持つ企業について見ていこうと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


トレンド転換を読み解く! by masao_shindo on TradingView.com

※TradingView のチャートを使っています

上記のチャートは、「信越化学工業」の週足チャートです。

日本の大手化学メーカーとして、最大の時価総額および営業利益を誇る企業です。

1926年に長野県の電力会社信濃電気と
日本窒素肥料との合弁会社として、長野県長野市に設立されました。

1940年に現在の「信越化学工業」という名に社名を変更し、事業セグメントの中で、
塩化ビニル樹脂やシリコンウェハーなど、多くの世界トップシェア製品を有する企業です。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第6ステージとなっています。

第6ステージは移動平均線大循環分析においては上昇相場の入り口です。
小次郎講師流に見れば、短期移動平均線が下降帯を上抜けて
トレンド転換しそうなチャートになってきています。
ここから中期移動平均線が長期移動平均線を上抜けてくれば
上昇期である第1ステージに移行帯に移行します。
下降帯から上昇帯に切り替わるのかに注目です。

ここからの中期移動平均線と長期移動平均線の関係を「CHECK」していきましょう。

この企業の注目ポイント

昨年4月27日に発表された2022年3月期決算の内容を見ていきましょう。
売上高は前期の1兆4989億円から2兆744億円と増加しました。
営業利益は前期の3923億円から6763億円と大幅に増加しました。
最終利益も前期の2937億円から5001億円と大幅に増加しました。
売上高、営業利益、最終利益ともに過去最高を記録しました。

セグメント別の営業利益でみると、生活環境基盤材料が前期の996億円から
3177億円に大幅増加しました。
売上高が4858億円から8571億円に大幅増加したことで利益をのばしました。
電子材料が2060億円から2447億円、機能材料が707億円から947億円、
加工・商事・技術サービスが163億円から
209億円に増加しており、非常に好調な結果となりました。

その後の1月26日に発表された2023年3月期の第3四半期累計決算は、
売上高が2兆1632億円、営業利益は8082億円、最終利益は5785億円となりました。
前年同期比でみると、売上高は+45%、営業利益は+68%、
最終利益は+63%となり好調を維持しています。

生活環境基盤材料の売上高が前期の5958億円から1兆88億円と+69%、
営業利益が前期の2123億円から4394億円と2.1倍に増加したことが大きく寄与しました。

今期の最終決算も売上高、営業利益、最終利益共に、更に過去最高を更新する勢いです。

世界銀行による世界経済の成長率が過去30年間で
3番目に低いという数値に下方修正されましたが、
信越化学工業の業績予想は逆に、上方修正されました。
今後の活躍に期待していきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは週足なので、200本EMAは200週EMAとなります。
まずは、200週EMAの動きを見ていきましょう。
分かりやすいチャートは200週EMAが緩やかに右肩上がりだったり、右肩下がりだったりします。
この銘柄は200週EMAがきれいに右肩上がりになっていますので、
分かりやすい動きをしている銘柄であることが分かります。

次に、200週EMAと価格の関係を見てみましょう。
2019年辺りから200週EMAが右肩上がりに、
価格は一時的に200週EMAを下回るも、その上で推移しています。
200週EMAでサポートされて、安定した動きが続いていることがわかります。
ここから、大局の動きが安定した上昇トレンドであるということが見えてきます。

最後に直近のステージを見ていきましょう。
2022年は下降期である第4ステージで推移していました。
下降帯が抵抗となっているのがよく分かる動きになっています。
そして、200週EMAを一時的に下回りましたが、
200週EMAでサポートされて反発し、ステージが5、6と移行してきました。
また、下降帯が細くなって右肩上がりとなってきましたので、
上昇期である第1ステージへの移行も現実味を帯びてきました。
中期移動平均線が長期移動平均線を上抜けば上昇期である第1ステージへ移行します。
2021年から引いたトレンドラインを上抜けてきましたので、
トレンド転換していくのか注目して見ていきましょう。

おすすめ


公式インジケーターを利用する