注目チャート245|エーザイ(4523)

皆さんこんにちは。

2023年が本格的にスタートしてきました。
お正月では食べ過ぎや飲み過ぎで体重が増えた方も多いのではないでしょうか。
暴飲暴食になって疲れが出ている胃腸にとっては七草粥が優しく身体を包んでくれます。

七草粥とは春の七草が入ったお粥のことです。
1月7日の「人日(じんじつ)の節句」に食べるもので、
無病息災や健康長寿を願って食べるものです。
元々は中国の風習が由来とされており、太古の昔の唐の時代からの風習だそうです。
春の七草である、「セリ」、「ナズナ」、「ゴギョウ」、「ハコベラ」、
「ホトケノザ」、「スズナ」、「スズシロ」をお粥に入れます。

セリは競争に競り(せり)勝つという意味があり、消化促進やあかぎれ予防が期待できます。
ナズナはぺんぺん草とも呼ばれ、利尿作用やむくみ回復が期待できます。
ゴギョウは母子草とも呼ばれ、風邪の症状緩和が期待できます。
ハコベラは腹痛薬や歯磨き粉にも用いられていました。
ホトケノザは別名コオニタビラコという植物で、効果は分かっていないようです。
スズナはカブの別名で、消化促進やしもやけの予防が期待できます。
スズシロは大根の別名で、消化促進、食欲増進、風の症状緩和が期待できます。

また、七草は秋の七草などもあり、また、地域によってその種類が違ってきます。
ただ、いつの時代も健康長寿を求めているということですね。

今回はその健康に関する企業について見ていこうと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


クセが強い銘柄はある by masao_shindo on TradingView.com

上記のチャートは、「エーザイ」の週足チャートです。

東京に本社を置く日本の大手製薬会社です。
社名は旧社名の「日本衛材」からきているそうです。
衛生材料とは具体的には絆創膏や包帯の事をさします。

1941年に内藤豊次氏が旧、東京田辺製薬(現、田辺三菱製薬)を
57歳で退職し、起業した会社です。

国内では1位の売上高を誇る武田薬品工業、
第2位のアステラス製薬、と続き国内5位に位置します。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージとなっています。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出てきたものの、短期移動平均線が帯に接近してきました。
帯でサポートされるのか、帯を下抜けていくのかに注目です。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

この企業の注目ポイント
昨年5月13日に発表された2022年3月期決算の内容を見ていきましょう。
売上高は前期の6459億円から7562億円と増加しました。
営業利益は前期の515億円から537億円と微増でした。
最終利益も前期の419億円から479億円と微増となりました。

セグメント別でみると、医薬品事業が83%、その他の事業が17%となっています。
なお、国別でみると、日本が28%、北米が23%、中国が14%、
欧州・アフリカが8%とバランスよく世界で売り上げを上げています。

その後の昨年11月7日に発表された2023年3月期の第2四半期累計決算は、
売上高が3586億円、営業利益は525億円、最終利益は304億円となりました。
前年同期比でみると、売上高は-1%、営業利益は-91.3%、最終利益は-33.8%となりました。

医薬品事業は順調に伸びており、特に北米の伸びが顕著でした。
ところが、親会社のライセンス収入および、医薬品原料などに係る事業の
売上が大きく減少したことで、トータルでは最終利益が大きく減少しました。
しかし、通期予想では、売上高も最終利益も前期よりもプラス予想となっています。

注目材料としては、米バイオジェンと共同開発の
アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」の迅速承認を得たことです。
この治療薬は早期アルツハイマー病患者が対象で、原因物質の一つとされるタンパク質
「アミロイドベータ」を脳内から除去する効果があり、
米食品医薬品局(FDA)が迅速承認しました。
続いて欧州でも早期アルツハイマー病にかかる適応で
販売承認申請を提出したことを発表しています。
今後の動向に注目していきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは週足なので、200本EMAは200週EMAとなります。
まずは、200週EMAの動きを見ていきましょう。
分かりやすいチャートは200週EMAが緩やかに右肩上がりだったり、右肩下がりだったりします。
しかし、この銘柄は200週EMAがものすごく蛇行しながら推移しているのが分かります。
そして、蛇行しながら右肩上がりになっています。
つまり、長期トレンドは上昇となっていますが、価格は頻繁に200週EMAを交差しています。

次に、200週EMAと価格の関係を見てみましょう。
2016年以降、200週EMAを挟んで価格が推移しています。
非常に珍しい長期のもみ合い相場になっています。
しかも、高値が更新しているにも関わらず、安値も更新しています。

今度は直近のステージを見ていきましょう。
2022年10月あたりから上昇期である第1ステージなってからは、
帯に傾きが出て間隔が広がってきていまいした。
そこに、短期移動平均線が帯に接近してきてきました。
強い相場であれば、帯でサポートされて短期移動平均線は再び上向きになります。
流れが変わる場合は、短期移動平均線が帯を下抜けていきます。

いずれにしても、日足ベースではある程度の値幅を狙うことはできるチャートですが、
大局的には乱高下しており、トレードするには難しいチャートです。
200本EMAを簡単に交差するチャートは
トレードしにくいチャートであるということを理解しておきましょう。

おすすめ


公式インジケーターを利用する