注目チャート241|中部電力(9502)

皆さんこんにちは。

いよいよ12月となり、今年も残すところ1カ月を切りました。
12月になって急激に気温が下がってきて、初雪を観測するところも出てきました。
今年の冬は例年よりも寒くなるということですので、防寒対策をしっかりと行いたいですね。

話題がガラッと変わりますが、
現在サッカーのワールドカップが中東のカタールで行われています。
日本は強敵といわれていたドイツに逆転勝ちをして、
優勢だといわれていたコスタリカに敗北し、サッカーファンをやきもきさせていました。

そして、無敵艦隊といわれ最大の強敵とされていたスペインに逆転勝ちをしました。
日本はこれまで一度も勝ったことのないドイツ、スペインを相手に2つの大金星を挙げて、
下馬評を覆す首位で決勝トーナメントに進出しました。
これで、日本は5日に行われる決勝トーナメント1回戦で、
史上初のベスト8進出をかけて前回準優勝のクロアチアと対戦します。

気温はどんどん下がってきて寒い冬が到来してきましたが、
サッカーでは熱い戦いが繰り広げられています。
日本の活躍に勇気をもらったという方も多いのではないでしょうか。

今回は社会インフラに関連する企業について見ていこうと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


トレンドラインを引いてみよう by masao_shindo on TradingView.com

※TradingView のチャートを使っています

上記のチャートは、「中部電力」の週足チャートです。

愛知県名古屋市に本店を置く電力会社です。
1951年(昭和26年)5月、電気事業再編成令に基づき中部配電と日本発送電の出資によって
発電・送電・配電一貫経営の電力会社として設立されました。

名古屋財界の有力企業新御三家、かつての五摂家の一社です。
中部経済連合会会長を度々輩出しています。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第4ステージとなっています。

第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、帯が細く横ばいなのでトレンドが無く
もみ合い相場になっているのが分かります。
ここから下降トレンドに勢いが出るのか、もみ合い相場が続くのかに注目です。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

この企業の注目ポイント

4月28日に発表された2022年3月期決算の内容を見ていきましょう。
売上高は前期の2兆9345億円から2兆7051億円へと減少しました。
営業利益は前期の1456億円からマイナス538億円と赤字転換となりました。
最終利益は前期の1472億円からマイナス430億円と赤字転換となりました。

卸電力取引所市場価格の高騰による電力調達コストの増加などが大きく影響しました。

その後、2023年3月期の第2四半期累計決算は、
売上高が1兆7792億円と前年同期比でみると53%の伸びとなっています。
営業利益も612億円と前年同期比で13%の伸びとなりました。
ただ、最終利益はマイナス426億円となり、前年同期比でみると赤字転換となりました。

電源調達コストの増加はあったものの、収入の増加などから増益となりました。

決算とは違うところで問題が発生しました。
大手電力会社の間でカルテルが結ばれた疑いが出てきました。
カルテルとは、複数の企業が連絡を取り合い、本来、各企業がそれぞれ決めるべき商品の価格や
生産数量などを共同で取り決める不当な行為のことをいいます。
それに伴い公正取引委員会は中部電力に対して275億円の課徴金を課しました。
それを今年度の第3四半期連結決算に特別損失として
計上する方針であると中部電力は発表しました。

回復のカギはエネルギー価格の動向と電力価格の値上げを
どこまで社会が受け入れるかという部分と
コンプライアンスの徹底となると思われますので、注目してみていきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは週足なので、200本EMAは200週EMAとなります。
まずは、200週EMAの動きを見ていきましょう。
200週EMAは右肩下がりから横ばいになり再び緩やかに右肩下がりの動きです。
右肩下がりの動きということは長期安定下降が続いているということが分かります。

次に、200週EMAと価格の関係を見てみましょう。
2015年あたりまでは200週EMAが右肩下がりで
価格も200週EMAから放れる動きがメインとなり、
反発しても200週EMAが抵抗線となっていました。
そこから、200週EMAが横這いとなり、価格が200週EMAを超えたかと思えば、
トレンドが続かずに再び200週EMAを割り込むという動きが続いていました。
こういった動きが長期のもみ合い相場ということになります。

今度は直近のステージを見ていきましょう。
2022年の前半は、200週EMAが右肩下がりの中で、
下降期である第4ステージから上昇期である第1ステージに移行して
一時的に200週EMAを上抜けたことで、大局の流れに変化が出るかと思われましたが、
そこで抵抗を受けて反落し下降期である第4ステージへ移行してきました。

このまま2022年の安値を更新して、下降トレンドに勢いが出てくるのか、
それとも2022年の1月安値を割らずに二番底を付けて、
再度200週EMA超えに挑戦するのかに注目しましょう。

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