注目チャート239|日油(4403)

皆さんこんにちは。

11月18日金曜日、午前11時20分。
このように書くと重々しくなりますが、上記の時間は何かというと
北朝鮮から弾道ミサイルが発射された時間です。

防衛省によると、北海道渡島大島の西およそ210キロ周辺海域に
ICBM(大陸間弾道ミサイル)が落下しました。
その場所は日本のEEZ(排他的経済水域)内となります。
EEZとは何かというと、その範囲内において、天然資源の探査・開発や漁業をしたりすることを
他国に邪魔されることなく自由にできる水域です。
ということは、漁船やパトロールしている海上保安庁の船が危険にさらされるということです。
また、万が一コントロールが効かなくなると、
日本の本土に落下するという懸念もあるということです。

恐らく日本人の多くが、まさかそんなことはないだろうと高をくくっているかもしれません。
しかし、ポーランドへのミサイル着弾のことなども含めて、
北朝鮮は今年だけでも40発以上発射していますので、やはり心配ですね。
平和な日本が大好きですが、諸外国から好きなようにされていては、
平和な日本を維持することは出来なくなります。

軍事力に関しては様々な意見があると思いますが、
今回はその軍需関連の企業について見ていこうと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


200日EMAを見れば相場が分かる by masao_shindo on TradingView.com

※TradingView のチャートを使っています

上記のチャートは、「日油」の日足チャートです。

1937年に日本産業の傘下にあった日本食糧工業、国産工業不二塗料製造業、
ベルベット石鹸および合同油脂が合併して日本油脂株式会社が誕生したのが始まりです。

日産コンツェルンに由来する日本の化学メーターです。
スローガンが「バイオから宇宙まで」となっており、油化、化薬、化成、食品、
ディスプレイ材料、ライフサイエンス、DDS、防錆と幅広い事業をカバーする多角化企業です。
また、一方で、化薬事業においては自衛隊向け防衛産業および
H-IIAロケット打ち上げ用固体推進薬のメーカーとして宇宙産業にも携わっています。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージとなっています。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がってきていますので、
トレンドに勢いが出てきているのが分かります。
このまま上昇トレンドに勢いが出るのか、
それとも短期移動平均線が帯に接近してくるのかに注目です。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

5月11日に発表された2022年3月期決算の内容を見ていきましょう。
売上高は前期の1726億円から1926億円へと増加しました。
営業利益は前期の2660億円から3559億円と増加しました。
最終利益は前期の2330億円から2669億円と増加しました。

売上高、営業利益、最終利益共に過去最高を記録しました。

その後、2023年3月期の第2四半期累計決算は、売上高が1038億円と
前年同期比でみると15%伸びとなっています。
営業利益も204億円と前年同期比で10%の伸びとなりました。
最終利益も174億円となり、前年同期比で30%の伸びとなりました。

2023年3月期決算予想でも、過去最高だった今期の売上高、営業利益、
最終利益を更に更新する勢いとなっています。

セグメント別に見ると、機能化学品、ライフサイエンス、化薬と3つありますが、
化薬セグメントだけが営業利益がマイナスでしたが、
要因は産業用爆薬類や防衛関連製品などが原料調達債の事故によって減収となりました。
これは今期も影響を受けるようですので、
ライフサイエンスセグメントの増益でトータルの伸びに繋がっています。

企業スローガンにもありますが、「バイオから宇宙まで」と幅広い事業を展開しており
安定性や成長性が期待できる企業ですので注目していきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは日足なので、200本EMAは200日EMAとなります。

まずは、200日EMAの動きを見ていきましょう。
200日EMAは2021年11月辺りまで右肩上がりの展開となっていました。
右肩上がりの動きということは長期安定上昇になっていたということが分かります。
一方で、右肩下がりの動きは長期安定下降となりますが、
2021年12月以降はその動きとなっています。
そして2022年7月辺りから今度は200日EMAが横ばいになってきています。
200日EMAが横ばいということは、
トレンドが無いもみ合い相場になっているということを意味します。

次に、200日EMAと価格の関係を見てみましょう。
2021年11月辺りまでは価格が200日EMAに接近するも
200日EMAでサポートされて反発していました。
その後、2021年10月辺りに価格が200日EMAを割り込んでからは
小さなもみ合い相場になっています。
そこから200日EMAを明確に割り込んでからは流れが変わって下降トレンドになりました。
そして、再度200日EMAが横ばいなってからは
価格が200日EMAを割ったり超えたりを繰り返しているのが分かります。

今度は直近のステージを見ていきましょう。
200日EMAが右肩がりの時は第1ステージが長く続きやすく、
右肩下がりの時は第4ステージが続きやすいという特徴があります。
一方で、200日EMAが横ばいのときは、第1ステージと第4ステージが交互に入れ替わり
ステージが長続きしないという特徴があります。
ということは、200日EMAの方向性を確認するだけで、どのステージが長続きするか、
もしくはステージが長続きしないかが分かります。
もう一度まとめると、200日EMAが右肩上がりの時は第1ステージが
200日EMAが右肩下がりの時は第4ステージが長続きします。
そして、200日EMAが横ばいの時にはステージは長続きしません。

それを理解するだけでチャートの判断力が一気に高まります。
直近は第1ステージになってきているので、
8月の高値を更新するかどうかに注目していきましょう。

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