注目チャート238|東京エレクトロン(8035)

皆さんこんにちは。

11月といえば紅葉ですよね。
紅葉といえば少し寂しげではありますが穏やかで心が落ち着く雰囲気ですね。

しかし、マーケットの方は非常に激しい動きになってきています。
11月に入ってFOMCの結果が発表され発表直後は「ハト派」的な内容が好感されましたが、
パウエル議長の記者会見が始まると、「タカ派」的な発言からマーケットは急転換しました。
また、米中間選挙腕は共和党が相当優勢と言われていたのが、
蓋を開けると意外と接戦だったということでこれもマーケットが上下しました。
雇用統計では雇用が伸びたことでFRBの政策金利引き上げペースの加速が続くという見方から
失業率は上昇したことで、利上げペースはそれ程加速しないのではといった思惑で、
これもマーケットは乱高下しました。

更には、米国の大手仮想通貨取引所の経営危機によって
仮想通貨が大きく下落したことで株式市場にも影響が出ました。
そして、米国の消費者物価指数(CPI)の発表では、4カ月連続で物価が下落してきたことで、
マーケットは積極的なリスク選好となりました。
また、為替市場では米ドル円が大幅円高となる動きを見せています。

季節の雰囲気とは裏腹に、11月相場は相当熱い展開が繰り広げられています。
動きが激しいということはトレードするには
大きなチャンスが到来しているということですので、皆さんで掴んでいきましょう。

今回はある分野においては国内首位の企業について見ていこうと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


200日移動平均線の役割  by masao_shindo on TradingView.com

※TradingView のチャートを使っています

上記のチャートは、「東京エレクトロン」の週足チャートです。

1963年11月、東京放送(現TBSホールディングス)の出資によって、
東京エレクトロン研究所を設立したのが始まりです。
1978年に現社名の東京エレクトロンに社名変更をしました。

半導体製造装置およびフラットパネルディスプレイ製造装置を開発・製造・販売しています。
この分野でのシェアは国内では首位、世界第4位(2021年時点)の企業です。

世界的に半導体不足が叫ばれている中、注目度の高い企業です。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第6ステージとなっています。

第6ステージは移動平均線大循環分析においては上昇相場の入り口です。
小次郎講師流に見れば、帯が上向きになって細くなってきていますので、
トレンドの勢いが無くなってきているのが分かります。
このままトレンド転換となるのか、それとも短期移動平均線が帯に接近してくるのかに注目です。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

5月12日に発表された2022年3月期決算の内容を見ていきましょう。
売上高は前期の1兆3991億円から2兆38億円と増加しました。
営業利益は前期の3206億円から5992億円と増加しました。
最終利益は前期の2429億円から4370億円と増加しました。

売上高、営業利益、最終利益共に過去最高を記録しました。

その後、2023年3月期の第1四半期決算は、売上高が4736億円、
第二四半期は7092億円と大幅増加となっています。
営業利益も今期の第1四半期が1175億円だったのが、
第2四半期では2326億円と大幅に増加しています。
最終利益も今期の第1四半期が880億円だったのが、
第2四半期では1792億円と大幅増加しています。

内容を見ると、半導体製造装置の伸びが大きく業績に大きく左右しています。
フラットパネルディスプレイ製造装置も伸びてきていますが、事業規模で見ると、
半導体製造装置の売上高は全体の97%を占めており、
フラットパネルディスプレイ製造装置が伸びたとしても規模は小さいことが分かります。
また、地域別で見ると、日本、北米、欧州、台湾、中国、韓国と
それぞれ似たような売上になっていますが、台湾、中国、韓国、
日本をアジア圏と捉えるとアジア圏が一番となっています。

資材の調達や物流の混乱がコロナショックによって起きましたが、
それを乗り越えて大規模な生産、出荷を達成しているようですので、
今後の活躍にも期待しましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは日足なので、200本EMAは200日EMAとなります。
まずは、200日EMAの動きを見ていきましょう。
200日EMAは2022年6月辺りまで右肩上がりの展開となっていました。
右肩上がりの動きということは長期安定上昇になっていたということが分かります。
一方で、右肩下がりの動きは長期安定下降となりますが、
2022年6月以降はその動きとなっています。
2022年6月辺りを境に長期の流れが変わってきているのが分かります。

次に、200日EMAと価格の関係を見てみましょう。
2022年6月辺りを境に流れが変わったことを先程述べました。
2022年6月までは長期安定上昇だったということですが、
価格は何度か200日EMAに接近するも200日EMAでサポートされているのが分かります。
その後の2022年6月前後は何度か価格が200日EMAを割り込んでいます。
こうやって振り返ると、安定上昇期は200日EMAがサポートとなっていましたが、
流れが変わっていくときにはそのサポートラインを何度も試しにきますね。
そして、明確に価格が200日EMAを割り込んでからは200日EMAが抵抗となっています。

今度は直近のステージを見ていきましょう。
2022年6月辺りから200日EMAが安定下降となってからは、
下降期である第4ステージが中心となっていましたが、
直近は上昇相場の入り口である第6ステージへと移行してきました。
下降帯ではありますが、上向きになって間隔が狭くなってきています。
もう少しで中期移動平均線が長期移動平均線をゴールデンクロスしそうです。

ゴールデンクロスすれば上昇期である第1ステージに移行します。
ただ、200日EMAは右肩下がりになっていますのでそこで抵抗を受けることが想定できます。
そのときに、強い相場であれば200日EMAを上抜けてきます。
そうでなければ200日EMAが抵抗となりますので、そこに注目して見ていきましょう。

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