注目チャート23|ペトロチャイナ

皆さんこんにちは。台風一過の東京や近畿地方では「木枯らし1号」が吹き荒れましたね。

気象庁によると、木枯らし一号とは晩秋の時期に秒速8メートル以上の北風が初めて吹いたときに発表されるそうです。秋の夜長を楽しむ暇もなく、季節は一気に冬が到来しそうですね。
11月5日から14日の予定でトランプ米大統領がアジアを歴訪します。日本にとって北風となるのか、それとも太陽となるのか、世界中が注目していると思います。日本には5日から7日まで来日し、天皇皇后両陛下との会見や安倍首相との会談、拉致被害者家族との面会、松山英樹プロを交えてのゴルフなどが予定されているそうです。その後、韓国、中国、アジアを回り、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議、米・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に参加するそうです。

個人的には中国への訪問に関心を持っており、トランプ大統領と習金平国家主席がどのような会談になるのかが気になるところです。

今週の「S」の気になるチャートとしては、その中国を代表する企業のひとつである「ペトロチャイナ」の株価を見てみようと思います。チャートは「トライアングル」を形成しています。この行方が非常に気になるところですよね、

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


ペトロチャイナ 日足チャート       11月1日現在

ペトロチャイナは中国名で「中国石油天然気」と書き、中国の国有企業である中国石油天然気集団公司の主要な子会社です。原油・天然ガスの生産と供給、および石油化学工業製品の生産・販売において中国最大級の規模を誇る会社です。上海証券市場は勿論、香港証券市場やニューヨーク証券取引所にも上場しており、そのニューヨーク証券取引所の株価を掲載しました。では、その「ペトロチャイナ」の日足チャートを見てみましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージはステージ1となってきています。ステージ1は移動平均線大循環分析においては上昇期となります。小次郎講師流に見れば、揉み合い相場から上放れしてきており、帯に傾きが出て間隔が広がってくるかどうかを見ていく必要があります。ここからの展開を確りと「CHECK」していきましょう。

ズバリ!注目点

ペトロチャイナ株は2007年に上海証券市場に上場しました。取引初日に上場来高値を付けました。そのときに世界で初めて時価総額1兆ドル企業となりました。そこがピークとなりこの10年で株価は下落を続け、ペトロチャイナの時価総額は約8000億ドル(約90兆円)減少したそうです。
世界初の1兆ドル企業になりましたが、現在において減少した資産もドル換算では史上最大となったようです。背景には石油価格がこの10年で約4割下落したことが挙げられます。
また、中国では共産党大会が終わり習近平国家主席は、電気自動車の振興という石油企業にとっては逆風の政策を推進していることも影響していると思われます。

ファンダメンタルズは弱気な内容が多いようですが、チャートは右肩上げりのトライアングルとなっています。「トライアングル」とは、三角保ち合いとも言いますが、保ち合い相場の一種でこのパターンは上値が抑えられ下値が切り上がっています。相場格言に「保ち合いは放れに付け」とあります。
保ち合いがどちらに放れるかに注目しています。

「S」の目線

上記のようなトライアングルは「アセンディングトライアングル(上昇三角形)」といい、通常はトレンド継続のときに出てくるケースが多いのですが、稀に、底値圏でも出てくることがあります。これも強気パターンの形状となります。
勿論、保ち合いを下抜けした場合はこの見方が否定されます。

綺麗なチャートが形成されていると見ておりましたが、10月30日の大引け後にペトロチャイナの決算発表がありました。2017年1-9月期決算報告書では、2017年12月本決算が大幅増益になる見通しが明らかになりました。同時に発表した2017年1-9月期決算は、売上高が前年同期比26.7%増の1兆4577億400万元、純利益は前年同期比907.1%増の173億6200万元でした。
この結果を受けて株価はマドを開けて大きく上昇しました。
完全に上放れてはいませんが、フォーメーション分析のパターン通りの展開になるかどうかに目線を向けています。このパターン通りとなるのであれば、最初のターゲットは赤色の点線の延長線上か、もしくは、トライアングルの中の高値と安値の値幅(水色の値幅)を、トライアングルを抜けたところから足した辺りとなります。
注目して見ていきましょう。

(ライター「S」)

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