注目チャート225|東京電力ホールディングス(9501)

皆さんこんにちは。
統計史上最短の梅雨が明けて暫くは猛暑が続いていましたが、今度は長雨となっています。

日本の上空を流れる偏西風の蛇行が大きくなっていることが要因のようです。
そして日本海に寒気を伴った低気圧が進んできたり、
場合によっては本州付近に全線が伸びることが予想されるそうです。
その結果、広く大気の状態が不安定になりやすく、線状降水帯が発生し易くなるようです。

先日は埼玉県で短時間で猛烈な雨が降り河川が氾濫するような雨が降りました。
また、直近では九州でも線状降水帯が発生する可能性があるというニュースが出ています。

では、この線状降水帯とはどういったものでしょうか。
一般的には激しい雨を降らせる積乱雲が集まったもので
数時間同じ場所で大雨になる性質があるものです。
ある一か所で積乱雲ができ、風に乗って移動した後に、風上側に新しい積乱雲が
次々と発生することで、積乱雲が線状に発生し続けるとされています。
また、厄介なのはその線状降水帯を事前に予測することが難しいということです。
なので、普段から豪雨にも備えておきましょう。

今回取り上げる企業は自然を相手にすることもある企業です。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


200日移動平均線と価格の関係 by masao_shindo on TradingView.com

※TradingView のチャートを使っています

上記のチャートは「東京電力ホールディングス」の日足チャートになります。

1951年に 松永安左エ門氏(電気事業再編成審議会委員長)がGHQに対して説得し、
国会決議より効力が強いGHQポツダム政令を元に作られました。
戦時統合によって発足した関東配電と日本発送電を再編して、
東京電力株式会社が設立されました。

2011年に原発事故が起きてから、
原子力損害賠償支援機構(現 原子力損害賠償・廃炉等支援機構)が筆頭株主となっています。

まずは、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージとなっています。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流にみれば、帯に傾きが出て間隔が広がっていますので、
トレンドに勢いがあるのが分かります。

短期移動平均線が帯を試しに来ていますので、このまま短期移動平均線が帯を下抜けて
上昇相場が終焉するのか、それとも再び帯に傾きが出て間隔が広がり
上昇トレンドに勢いがでるのかがポイントとなります。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

この銘柄の注目ポイント

今年の4月28日に発表された2022年3月度の決算発表を見ていきましょう。
まずは、売上高は5兆3099億円、営業利益は462億円、最終利益は56億円でした。

売上高は減収、最終利益も減益となりました。
災害特別損失を計上したことで最終利益は減益となりました。

福島の原発事故による原子力損害賠償の影響が大きくなっています。
これまでの総賠償金額が約10兆2989億円となっています。
また、原子力発電所の全機停止による販売電力量が減少し、
自由化による競争の激化が続いています。

それに伴い経営効率化を進めており、安定経営に向けた自助努力を行っています。
具体的には人件費は2156億円のコスト削減を実現しました。
修繕費については1221億円のコスト削減を実現、購入電力料については668億円、
減価償却費は121億円、その他では899億円とコスト削減を進めています。

原油価格の高騰や円安といったエネルギー会社にとっては逆風が吹いており、
それが電気料金の値上げに結びついていますが、
努力を継続してエネルギーの安定供給に努めて欲しいところですね。
今後の動向に注目していきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは日足なので、200本EMAは200日EMAとなります。
200日EMAと価格の関係を見ると、2019年の半ばから価格が200日EMAを割り込み
コロナショックで右肩下がりの展開となっていました。
2021年に価格が200日EMAを上抜けてからは横ばいの動きになりました。
そして、価格が200日EMAを挟んでの推移となりもみ合い相場のような動きになりました。
その後、2022年になってからはもみ合いを上放れて、200日EMAが右肩上がりになっています。

次にステージを見ていきましょう。
200日EMAが右肩下がりのときには、下降期である第4ステージの期間が長くなっていました。
しかし、その後のもみ合い相場では第1ステージと第4ステージが
短い期間で入れ替わっていました。

2022年になってからは上昇期である第1ステージを中心にステージが推移しています。
ここで分かることは200日EMAと価格の関係を見ると、
ステージがどのように変化するかが分かります。
つまり、200日EMAが右肩下がりのところでは第4ステージが中心に、
200日EMAが右肩上がりのところでは第1ステージが中心、200日EMAが横ばいの時は
第1ステージと第4ステージが短い期間で入れ替わるということです。

この基本的なことを理解するだけで、チャートの見方が変わると思いますので、
価格と200日EMAの関係にも注目しながらチャートを見ていきましょう。

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