皆さんこんにちは。
ロシアにおけるウクライナ侵攻が激化してきました。
いつの時代も戦争は絶対に反対ですが、どうやって解決するかも大事です。
元々ウクライナは旧ソ連ということもあり、
ロシアとウクライナは兄弟のような関係といわれています。
そういったなか、旧ソ連時代から喧嘩をしていて仲が悪いNATOに
ウクライナが参加しようとしているということで両国の関係が悪化しました。
ロシアは兄弟が喧嘩相手と仲良くなろうとすることは許せない行為であり、
裏切り行為と感じたのかもしれません。
なぜならロシア側からすれば、ロシア語を話し親ロシア派の方も
ウクライナにはそれなりにいいるからです。
それが、ロシア側の表向きのウクライナ攻撃になっています。
ロシアとしては、旧ソ連が崩壊して多くの新しい国家が誕生した時には
NATOに加盟しないことが条件だったのが、多くの国がNATOに加盟しており、
ウクライナはロシアにとって最後の砦のようなところもあるのでしょう。
そういった歴史的な禍根が今回の悲劇に繋がっているのかもしれません。
ウクライナやロシアというと、一大穀倉地帯でもあり、エネルギーの国でもあります。
今回の危機によってエネルギーや穀物が大きく上昇しています。
今回はその影響を大きく受けている企業を取り上げようと思います。
では、チャートを見ていきましょう。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
原油高の恩恵を受ける企業 by masao_shindo on TradingView.com
※ 本動画では TradingView のチャートを使っています
上記のチャートは、「INPEX」の週足チャートになります。
国内外で石油・天然ガス等の権益を持つ大手石油開発企業で、
2021年4月1日より国際石油開発帝石株式会社から株式会社INPEXに社名を変更しました。
国際石油開発は、元々国策会社として設立されました。
そのため、石油公団が普通株36.06%と黄金株(一株でも拒否権を保有)を保有していました。
石油公団が2005年(平成17年)4月1日に解散すると、その株式は経済産業大臣が継承しました。
国際石油開発と帝国石油の経営統合による株式移転で、普通株式1株に対して1株、
甲種類株式(黄金株)1株に対し1株が経済産業大臣へ割り当てられています。
経済産業大臣と石油資源開発が主要株主という特殊な企業です。
まずは、チャートのステージを見ていきましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第1ステージとなっています。
第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流にみれば、帯に傾きが出て間隔が広がってきていますので
トレンドに勢いがあるのが分かります。
このまま上昇トレンドが継続するのか、それとも短期移動平均線が
帯を下抜けて上昇期から変化するのかがポイントとなります。
ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。
この銘柄の注目ポイント
今年の2月9日に発表された2021年12月度の決算発表を見ていきましょう。
まずは、売上高は1兆2443億円、経常利益は5906億円、最終利益は2230億円でした。
前期が赤字だったにも関わらず、最終利益は過去最高となりました。
売上げの中心である原油と天然ガスを見てみると、原油の売上は
中東・アフリカが一番で8226万バレル、
次にアジア・オセアニアで1850万バレル、日本は54万バレルでした。
天然ガスにおいてはアジア・オセアニアが一番で3572億cf,、中東・アフリカは無く
日本は877億cfとなっており、世界的に売り上げが減少する中、
日本での売り上げが増加していました。
また、来期の予想として、売上高が1兆5400億円で前期比23.8%増予想となっています。
営業利益は7160億円で21.2%増、最終利益は2500億円で
過去最高を更新して12.1%増の予想となっています。
もちろん、石油関連企業の宿命として、原油価格の動向に大きく影響を受けますので、
現状のように原油価格が1バレル115ドルを
絡めるような高い価格であれば収益は伸びやすいでしょう。
しかし、今後、石油価格が大きく下落すれば、それは売上減の材料となります。
今はロシアとウクライナの戦争によって石油価格の上昇が続いています。
それに伴い上昇の仕方が激しくなっています。
ということは、その反動が出れば一気に原油価格が下がることも考えられます。
世界情勢の動向に注目しながら、原油の価格もチェックしていきましょう。
このチャートをどう見るか?
移動平均線大循環分析で解説していきましょう。
大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
チャートは週足チャートですので、200本EMAは200週EMAということになります。
リーマンショック以降価格の長期下降トレンドともに200本EMAは右肩下がりとなっていました。
2015年前後、2018年前後には200本EMAが横ばいになり、価格が200本EMAをまたいで
推移する局面もありましたが、コロナショックで価格も更に大きく下降し、
200本EMAも再度右肩下がりの動きになりました。
そこから、今度は原油価格の高騰によって、株価も反発していきました。
そして、200本EMAも右肩だがリから横ばいの動きからやや右肩上がりになってきました。
次にステージを見ていきましょう。
コロナショックで大きく下がる局面までは
下降期である第4ステージの期間が長く続いていました。
上昇期である第1ステージになっても長くは続かずに反落していました。
コロナショック以降の上昇は第1ステージが長く続いています。
帯がしっかりと200本EMAを上抜けてきました。
ここから2018年の高値などを更新してくれば大局のトレンド転換の可能性も出てきそうです。
主な高値を更新していくのかどうかにも注目しながら見ていきましょう。