注目チャート211|住友金属鉱山(5713)

皆さんこんにちは。

いよいよロシアがウクライナに侵攻してきました。
ロシアは侵攻ではないと主張しています。
その理由は、ウクライナ東部でロシアへの編入を求める「ドネツク人民共和国」および
「ルガンスク人民共和国」をロシアは国家として承認しました。
その両国がウクライナからの攻撃を回避するためにロシアに援助要請がきており、
ロシアはそれに応えているだけというものです。
しかし、現実はウクライナ各地で戦闘が起きており、ウクライナの首都キエフに近い空港や
チェルノブイリ原子力発電所がロシアに占拠されており侵攻の勢いが増しています。

ロシアの軍事作戦によって100名以上が死亡したとの発表もされており、
まさに両国は戦争状態となってしまいました。

やはり、世界は平和を維持しなければいけません。
日本としては平和維持のために何ができるのかを考える必要があります。
歴史は繰り返されると言いますが、戦争などは繰り返さないようにしなければいけません。
一刻も早い解決に向けて平和が戻ることを祈るばかりです。

このような戦争などが起きるとゴールドが上昇しますが
今回はそのゴールドを採掘している企業を取り上げようと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


インフレ・紛争に強い企業 by masao_shindo on TradingView.com

※ 本動画では TradingView のチャートを使っています

上記のチャートは、「住友金属鉱山」の日足チャートになります。

日本で最も歴史のある企業の一つです。
住友財閥の源流企業で、住友家の業祖、蘇我理右衛門氏が
南蛮吹きといわれる銅精練の技術を開発し、
天正18年(1590年)京都に銅吹所を設けたのが始まりです。
その後、秋田の阿仁銅山、備中の吉岡銅山などの経営に乗り出し、
日本一の銅鉱業者へ発展しました。
元禄4年(1691年)には別子銅山の開発に着手し、
これが世界最大級の産銅量を誇る鉱山に成長して、
住友財閥(現在の住友グループ)の礎を築きました。

住友発展の基礎となった別子銅山や世界有数の金鉱脈がある
菱刈鉱山などを経営する、住友グループの非鉄金属企業です。

まずは、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージとなっています。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流にみれば、帯に傾きが出て間隔が広がってきていますので
トレンドに勢いがあるのが分かります。

このまま上昇トレンドが継続するのか、それとも短期移動平均線が
帯を下抜けて上昇期から変化するのかがポイントとなります。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

この銘柄の注目ポイント

昨年5月10日に発表された2021年3月度の決算発表を見ていきましょう。
まずは、売上高は9261億円、経常利益は1233億円、最終利益は946億円でした。
売上高、営業利益、最終利益共に大きな変化はありませんが、業績は安定しています。

次に今年の2月8日に発表された第3四半期決算を見ていきましょう。
売上高が9224億円、経常利益は1953億円、最終益が1700億円でした。
売上高は前年同期比で40%増、経常利益は3倍増、最終利益は3.7倍増となっていました。
売上が伸びている背景には資源価格の変動があります。
鉱山会社にとっては資源価格の推移が売り上げに直結しますので、
資源価格が低迷すると当然ですが売り上げは減少します。
一方で、現状のように金や銅、ニッケルなどの高騰が続けば必然的に売上高は伸びていきます。

ポイントとしては、現状の資源高が一過性か恒常的なものとなるのかです。
正解的な動きを見ると、インフレの動きが続いているように見受けられますので、
しばらくは資源高も続くことが考えられます。
また、今回のようなロシアとウクライナの問題があるとゴールドは急騰します。
世界情勢の不安定な状況は続くのか、また、インフレ傾向は続くのかが
今後のポイントとなりますので注目していきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる
200本EMA(指数平滑移動平均線)と価格の推移を見ていきましょう。
200本EMAは2020年のコロナショックの時に右肩下がりとなっていました。
長期下降トレンドとなっていたのが分かります。
その後、価格が200日EMAを上抜けてからは200日EMAも右肩上がりになりました。
長期上昇トレンドとなりました。
昨年後半は200日EMAが横ばいになる局面もありましたが、
直近は再び右肩上がりとなってきていますので、
長期上昇局面に戻ってきていることが分かります。

次にステージを見ていきましょう。
コロナショック以降は上昇期である第1ステージを中心に推移していました。
昨年2021年は価格が200日EMAを割り込み第4ステージの期間もそれなりにありましたが、
秋口以降には第1ステージを中心に推移するようになりました。
2022年は資源価格の上昇に伴い第1ステージを維持しています。
そして、2021年の高値を更新してきました。
ポイントはここから大きな上昇トレンドとなるのか、それとも高値更新が精一杯で
そこから反落していくのかに注目となります。
そのカギを握るのが、次の押し目の局面となります。
現状も短期移動平均線がやや下方向に動いているような動きですが、
この短期移動平均線が帯に向かってきたときに帯でサポートされて反発するのか、
サポートされずに帯を下回るのかによって次の展開が見えてきます。

強い相場は短期移動平均線が帯に接近してきても帯で跳ね返されてトレンドが継続していきます。
帯を下回ればステージが変わります。
ここからステージが変化していくのか、
それとも帯で跳ね返されていくのかを見ていきましょう。

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