注目チャート182|アシックス(7936)

皆さんこんにちは。

日本の各地で梅雨入りし始めており、ジメジメした日が多くなってきましたね。
このような中、政府は新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、
10都道府県に発令中の緊急事態宣言について、沖縄を除く9都道府県で
今月31日の期限を延長する調整に入ったようです。
新たな期間は6月20日までを軸に検討しているとのことで、
東京や大阪などで新規感染者数が減少傾向にある一方、
医療提供体制は各地で厳しい状況が続き、延長が不可避と判断した模様です。

こうなると気になるのが、東京五輪は開催されるのかということです。
国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長の発言が物議を醸しだしています。
どういった発言をしたかというと、新型コロナウイルス対応の
特別措置法に基づく緊急事態宣言下でも東京五輪を実施するといった内容でした。
様々な意見がある中で、東京五輪開催まで2カ月を切ってきました。
アスリートの感情、国民の感情などが複雑に交錯していますが、
早くコロナに打ち勝ってコロナ前の日常を取り戻したいものですね。

今回はもし無事に東京五輪が開催となったときに注目される企業を見ていこうと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)



(7936)アシックス ~トレンド転換する時、しない時の違いは?~ by masao_shindo on TradingView.com

※ 本動画では TradingView のチャートを使っています

上記のチャートは、「アシックス」の週足チャートです。

鬼塚喜八郎氏が1949年、昭和24年に神戸で鬼塚商会として創業しました。
当初はバスケットシューズの製造販売をしたことから始まっています。

鬼塚氏は選手や監督に直接意見を聞きながらシューズの改良を進めました。
それと同時に全国を営業して歩き、高校の運動部を中心に販売していました。
当初は「ONITUKA TIGER」印のマークのロゴでした。

1977年に3社と合併して今の社名であるアシックスに変更し、
現在は大手総合スポーツ用品メーカーとなっています。
東京五輪開催において注目されている企業の一つです。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージとなっています。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、上昇帯に傾きが出て間隔が広がってきていますので、
トレンドに勢いがあるのが分かります。
また、ステージの「1→2→1の押し目買い」パターンで上昇しています。

このまま3本の移動平均線が右肩上がりとなれば、トレンドの勢いが加速していきます。
一方で、短期移動平均線が帯に突入すれば上昇相場の終焉である第2ステージに移行します。
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

2月12日に発表された2020年12月までの年間決算を見ていきましょう。
売上高は3287億円、営業利益はマイナスの39億円、最終利益はマイナスの161億円でした。
内容を確認すると、新型コロナウイルス影響が大きく減収減益となりました。
ただし、地域別での売上は中華圏とオセアニアで増収となっていました。

では、次に5月13日に発表された第1四半期の決算を見ていきましょう。
売上高は1065億円、営業利益は146億円、最終利益は104億円となり黒字を確保しました。
コロナウイルスの影響の反動で大幅増収増益となり、
3年ぶりに第1四半期で1000億円を超過しました。

地域別の売上は、ほぼ全ての地域で増収、特に米欧中オセアニアが大きく伸長しました。
営業利益は、増収および粗利率の改善により欧州および中華圏で
大幅増益となり、北米も黒字転換となりました。
さらにEC(電子商取引)売上が前年同期比で約プラス86%の成長となりました。

この第1四半期の決算を受けて2021年度決算予想は増収予想で黒字転換の予想となっています。
その中でランニングシューズの伸びが大きくなっており、
コロナ禍で運動不足を意識する人が増加している影響もありそうです。
東京五輪が開催されるかが懸念材料ではありますが、
運動関連市場は今後も期待されているようですので注目していきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる200週EMAと価格の推移を見ていきましょう。
2012年までは200週EMAを挟んで上がったり下がったりしていました。
2012年後半から200週EMAを上抜けてから長期安定上昇相場となりました。
2015年に高値を付けてからは急転直下の下落となり200週EMAを下回ってきました。
そこから200週EMAが右肩下がりとなり大局の弱気相場となっていました。

2020年3月にコロナ色の影響を大きく受けて逆Cカーブの下落となりました。
そこで、大底を打って株価が反転してきました。
2020年8月には200週EMA超えに挑戦しましたが、抵抗を受けて反落しました。
11月に再度挑戦し200週EMAを上抜けました。

ポイントは2021年4月の押し目のところです。
短期移動平均線が下向きになり帯に突入し上昇相場の終焉である第2ステージに移行しました。
そこで、価格が200週EMAでサポートされ第2ステージがあっという間に終わりました。
ステージの1→2→1の押し目買いパターンになっているのが分かります。
それまでも何度か200週EMAを上抜けている局面もありましたが直ぐに反落しています。
今回は今まで抵抗線だった200週EMAが今回は支持線となっているのがよく分かります。
この動きがトレンド転換の典型的なパターンとなりますので覚えておきましょう。

そして、高値更新してしっかりとした動きとなっています。
このまま帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドの勢いが更に強まります。
短期移動平均線の動きに注目していきましょう。

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