注目チャート176|武田薬品工業(4502)

皆さんこんばんは。

関東では満開だった桜が散り始め、季節は4月になりました。
学生の方は入学式や新学期と新しい出会いの時期になりました。
学生だった方が社会人となり入社式を迎えた方もいらっしゃるでしょう。

春というと新年度は様々なことが始まるというイメージがあり楽しい季節ですね。
ただ、今年の春もコロナ感染の拡大からいつもの春とは事情が違います。
ウェブを使った入社式や人数制限を行っての入学式となっています。

また、緊急事態宣言は解除されましたが、
今度はそれに準ずる「まん延防止等重点措置」が適用されました。
宮城県、大阪府、兵庫県で最初に適用され、
さらに、東京都、京都府、沖縄県にも適用されました。

最近は、変異株という感染力が高く、重症化しやすいウイルスが
猛威を振るい始めているようです。
気が付けば1年以上もコロナウイルスとの戦いが続いています。
東京オリンピックの聖火リレーが始まっていますが、
コロナに打ち勝ったオリンピックになることを期待したいですね。

今回はそのコロナ禍で頑張ってほしい業界の中の企業を見ていこうと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

上記のチャートは、「武田薬品工業」の週足チャートになります。

日本を代表する医薬品企業メーカーで、創業は天明元年、1781年です。
世界の70か所を超える国と地域で3万人の従業員を抱えるグローバル企業です。
日本の医薬品企業での売上高は第1位で世界では第9位となっています。

2018年にアイルランドの製薬企業シャイアーを
約6.8兆円で買収すると発表し2019年に買収が完了しました。

まずは、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージとなっています。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、上昇帯になってはいますが帯が細くなっており、
トレンドの勢いがまだ無いのが分かります。

ここから短期移動平均線が帯に突入すれば上昇期が終焉します。
一方で、3本の移動平均線に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。

短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

まずは、昨年の5月に発表された2020年3月決算の内容を見てみましょう。
売上高は3兆2911億円、営業利益は1004億円、最終利益は442億円でした。
売上高は過去最高を記録しました。

では、次に21年2月4日に発表された4月から12月までの第3四半期決算を見ていきましょう。
売上高は2兆4275億円となり前年同期比でマイナス3.6%、
営業利益は3587億円と前年同期比ではプラスの120%となりました。
また、最終利益は1789億円となり、前年同期比ではプラス320%と大幅増加となりました。

武田の主要なビジネスは5つあります。
それは、消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、
オンコロジー、ニューロサイエンスです。
それぞれの売上収益比を見ると、約24%、約18%、約13%、
約13%、約13%とバランスのとれた比率になっています。

そして、直近のニュースとしては、米モデルナの
新型コロナウイルス感染症メッセンジャーRNAワクチンの輸入、
及び日本での製造販売承認を申請したことを発表しました。
これが承認されれば、2021年前半から5000万回接種分を
国内で順次供給することになり期待が寄せられており注目していきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる200週EMAと価格の推移を見ていきましょう。
2018年に高値を付けてからは右肩下がりとなっています。
週足の200本EMAが右肩下がりということは
大局が売りにエッジがあるということを示しています。

次に移動平均線大循環分析の帯と価格の関係を見ていきましょう。
2019年末から2020年にかけて上昇期である第1ステージとなるも、
コロナショックによって一気に第4ステージとなり2021年まで下降帯が続いています。

短期移動平均線が帯を上抜けて一時的に第6ステージとなるも、
ステージの「4→5→6→5→4の戻り売り」パターンが続いています。
そして、今回は短期移動平均線が帯を上抜けて
下降帯から上昇帯へと移行し、第1ステージとなりました。
しかし、前回の第1ステージと同様に200本EMAの抵抗を受けて反落しています。
短期移動平均線が帯を下抜けてくれば再び下降トレンドの流れに戻ります。
ここで、短期移動平均線が帯でサポートされて反発すれば
トレンド転換の可能性が出てきます。
しかし、価格が帯を下回っているので、短期移動平均線も
あっさりと帯を下抜ける可能性が考えられます。

2020年5月から三角保ち合いを形成して、
それを今年は上抜けたような動きでしたが、その上値抵抗線を再度割ってきています。

この一連の動きがトレンド転換を示唆するものか、
一過性の動きなのかを見ていきましょう。

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