注目チャート170|The TJX Companies(TJX)

皆さんこんにちは。

1月21日に米国で第46代大統領にバイデン氏が宣誓就任しました。
新政権への期待が高まっています。
なぜなら、バイデン大統領は1.9兆ドル(約200兆円)規模の
新たな新型コロナウイルス対策案を発表したからです。
現金給付を一人当たりさらに1,400ドル(約14万5,000円)支給するほか、
失業給付の特別加算も延長としました。
しかも、この対策は第1弾とし、更なる対策も計画されているようです。

ただ、ポジティブな材料が多い中、バイデン民主党政権の
法人税率を21%から28%への引き上げ、
1億ドル以上の利益を上げる企業への15%の代替ミニマム税、
海外子会社の利益に高い税率などの施策に対しては警戒されています。

バイデン氏は大統領就任早々、温暖化対策の国際的な枠組みである
「パリ協定」に復帰する大統領令に署名しました。
また、世界保健機関(WHO)脱退も取りやめにするなど国際協調を打ち出しています。
しかも、就任してすぐに10件以上の大統領令に署名したとのことです。

いずれにせよ、米国の大統領が代わったことで、
世界にどう影響があるかを見ていく必要がありそうです。

今回は米国の大統領が代わったことで影響がありそうな銘柄を見ていこうと思います。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

上記のチャートは、「The TJX Companies」の月足チャートになります。

アパレル、ホームファッションを中心としたオフプライス企業です。
世界9カ国に4,500を超えるディスカウントストアを展開するグローバル企業です。

アパレルとホームファッションを扱う「TJマックス(T.J.Maxx)」、「マーシャルズ(Marshalls)」
アウトドア用品を中心に販売する「シエラ・トレーディング・ポスト(Sierra Trading Post)」
ホームグッズを扱う「ホームグッズ(Homegoods)」という4つの店舗ブランドを展開

まずは、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージとなっています。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がっていますので
「買い」にエッジ(優位性)がある状態が続いており安定上昇期となっています。

安定上昇期に変化が起きる時は短期移動平均線が下向きになってきますので、
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

まずは、昨年の2月に発表された2019年度決算内容を見てみましょう。
売上高は417億ドル、営業利益はマイナス373億ドル、最終利益は32億ドルとなり、
売上高、営業利益、最終利益共に過去最高となりました。
しかし、昨年はコロナ化の影響を大きく受け売り上げも利益も大幅に減少しています。
3四半期分の売上が211億ドル、最終利益がマイナス2億ドルとなっています。
あと、四半期を残していますが、店舗の営業停止や閉店などの影響が出ています。

このコロナ禍において、米国の大統領が代わりました。
バイデン大統領は中低所得者層に対して税額の控除を設置する検討や
更なる追加の景気刺激策を打ち出すことも想定されており、
中低所得者の消費が回復すれば売り上げ増も期待できます。
また、雇用が回復し所得が安定すれば、買い物などの消費が増加します。

米国の株式市場は経済の縮小をもろともせずに大きく上昇しています。
2021年はコロナを克服して大きく飛躍するのか、
それとも、その影響の大きさから企業として縮小していくのかを
株価と共に見ていく必要があります。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる200月EMAと価格の推移を見ていきましょう。
200月EMAはずっと右肩上がりの動きになっています。
大局が強気の流れが何十年も続いています。
チャート上で200月EMAを割り込んだのは1回もありません。
リーマンショックの時は世界同時株安となりましたが、
200月EMAを割らずに一時的な調整で終わり右肩上がりの展開が続いています。
いわゆる安定上昇の流れが続いているのが分かります。
ただし、注意点が一つあり、それは、価格と200月EMAの間が大きく乖離してきていることです。
基本的な考え方として価格と200月EMAの間隔が大きく乖離すればするほど
その反動が出易くなっています。

次に移動平均線大循環分析の帯と価格の関係を見ていきましょう。
リーマンショック(2008年)の時に第3ステージとなりました。
しかし、そこからは短期移動平均線が帯の中に一時的に入る
ステージの「1→2→1の押し目買い」が続いています。
そして、帯に傾きが出て間隔が広がっていますので、トレンドに勢いがあるのが分かります。
3本の移動平均線の間隔が広がり続ける限りトレンドの勢いは続きます。
逆に、短期移動平均線が上昇帯に突入してくればステージの変化につながります。
さらに、短期移動平均線が上昇帯を下抜ければエッジが無くなります。

直近のチャートを見ると、高値が切り上がりながらも、安値も切り下がっています。
ボラティリティー(変動率)が高くなってきていますので、
上昇が継続するにせよ、反転するにせよ動きが大きくなっているので
慎重にチャートの推移を見ていきましょう。

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