皆さんこんにちは。台風18号が日本列島を縦断し大分での洪水など各地に爪痕を残しました。気象庁の発表によると1951年以降の記録に残るデータでは日本の四島を縦断したのは史上初めてだそうです。台風一過の日本は朝晩が過ごしやすくなり、陽が沈むのも日々早くなり、秋が徐々に深まってきているのを感じますよね。でも、同じ日本でも北海道の秋と九州の秋では、同じ秋でも気温、気候も含め感じ方は大きく変わってきます。今週の「S」の気になるチャートとしては、「円(yen)」を取り上げようと思います。「円」も対ドルと対豪ドルではチャートの形状や感じ方は変わってきます。円を総合的に見る「円インデックス」を見てみましょう。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
円インデックス 日足チャート 9月20日現在
安倍晋三首相は28日の臨時国会冒頭にも衆議院を解散する方針を固めたそうです。政府・与党は衆院選を「10月10日公示・22日投開票」の日程で実施することを軸に調整に入ったようですが、安倍首相は国連総会に出席するため明言は避け22日の帰国後に最終判断するとのことです。
このニュースが流れると日本株は上昇し、円相場は対ドルを中心に円安に振れました。マーケットの判断は与党有利で政権安定から経済にとってはプラスに働くという見方だったのでしょう。でも、ドル円で円安でも他の通貨では円安に振れていないというケースもあります。ですから、円が相対的にどう動いているかを確認することも大切ではないでしょうか。では「円インデックス」の直近のチャートを見てみましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージはステージ3となっています。ステージ3移動平均線大循環分析では下降相場の入り口となります。小次郎講師流に見れば、中期移動平均線が長期移動平均線を下回れば下降帯が出来て下降トレンドとなります。しばらく続いていた円高相場が終わり円安相場に流れが変わろうとしています。短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。
ズバリ!注目点
FXを取引する時にドル円が有利なのか、ユーロ円が有利なのか、それとも豪ドル円が良いのかなど、どの通貨ペアを選択するかで悩んだ経験がある方もいらっしゃると思います。また、円がドルに対して上昇していても、ユーロに対しては下落しているような時には円高なのか円安なのか分かりにくい場面もありますよね。そこで円の複数の通貨に対する総合的な為替レートとして貿易相手国との貿易取引量で加重平均して算出する値が実効為替レートとなります。日銀のホームページで参照できますが、移動平均線大循環分析で見ることは出来ません。ですから、その国の通貨の強弱を見るときは、ドルインデックスや円インデックス、または、ユーロインデックスを参照してから方針を判断してもよいのではないでしょうか。
ドル円のチャートはドルを基準に形成されていますので、円が高くなっているときにチャートは下向きで、円が安くなっているときに上向きになっています。円インデックスは素直に円高が上向き、円安が下向きとなります。為替を見るときはその国の通貨インデックスに注目していきましょう。
「S」の目線
円インデックスチャートを見ると数カ月続いた円高が終わろうとしています。ではどの通貨ペアを選択すればよいのでしょうか。現状で判断するのは難しいですよね。そこで、ドルとユーロやポンドなどの通貨インデックスを参照すれば選択しやすくなります。
例えば、ここ数カ月、ユーロインデックスは確りと上昇しています。また逆に、ドルインデックスは続落となっています。通貨ペアのチャートを見て判断に迷う時は、通貨インデックスで比較すると動きが見えてくることがあります。例えばドル円だけを見て円安とか円高だと判断せずに、様々な銘柄を角度を変えて検証を行うことで、ヒントを見つけることもできますので、そういう点にも目線を向けていきましょう。
(ライター「S」)