注目チャート163|関西電力(9503)

皆さんこんにちは。

「秋」は1年の中で一番短い季節だと感じることがあります。
夏の暑さや冬の寒さはずっと続いている印象があります。
春は寒さから解放されて気持ちの良い時期の為、とてもすがすがしいのですが
秋は楽しむ期間が短く、気が付けばどんどん寒くなり、いつの間にか冬になっています。

そんなことは無いという方もいらっしゃると思いますが、
今年はコロナの影響から例年以上に強く感じます。
普段であれば、食欲の秋を堪能し、スポーツの秋を楽しみ、読書の秋を感じ、
秋の夜長を楽しむのでしょう。

今年は、例年とは違うわけですから楽しみ方をかえる必要がありますね。
スポーツやイベントなどはオンラインにし、外食を控えてお取り寄せにする。
三密を控えながら出来ることを楽しむことが次につながっていくのかもしれません。
もう夕方になると日が落ちで冬になった印象もありますが、
まだまだ秋を満喫することは出来ますので工夫して楽しんでいきましょう。

今週の注目チャートは、再生可能エネルギーに関する企業を取り上げました。
再生可能エネルギーとはなにか、その辺りも含めてチャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

上記のチャートは、「関西電力」の週足チャートになります。

1951年に太平洋戦争後の日本がGHQの占領下の時に設立されました。
戦時における企業統廃合などによって発足した関西配電と日本発送電が再編されました。

発電能力と比べると、実際は原子力発電の比率が高くなっています。
その一方で、本来の電力供給エリア外である富山県の黒部川流域などに
大型の水力発電所も所有しています。

関西財界を構成する主要企業の一つでもある電力会社です。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第4ステージです。

第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、200週EMAが下向きになって
下降帯がその下で推移していますので安定下降期となっているのが分かります。
ただ、2020年の3月の安値を割っていませんので
二番底を模索しているのか、底抜けするのかを確認する必要があります。

ここからさらに帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。
しかし、短期移動平均線が帯を上抜けるようであればトレンド転換の可能性が出てきます。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

今年の5月に発表された2020年3月期決算の内容を見てみましょう。
売上高は3兆1842億円、営業利益は2069億円、最終利益は1300億円となりました。

米国ではバイデン前副大統領が大統領選挙で当選確実としました。
バイデン氏は再生可能エネルギーへの投資に力を入れることを公言しており、
注目度が一気に高まっています。
再生可能エネルギーとは、太陽光・風力・地熱・中小水力・バイオマスといった
再生が可能なエネルギーのことです。
関西電力も火力発電所の比率を下げて積極的に再生可能エネルギー比率の向上を狙っています。

ただ、電力会社ですので業績は安定していますが、今年はコロナの影響も受けています。
2020年の4月から9月期の第2四半期累計を見ると減収減益となり、
下期は営業益と最終益が赤字に転落する予想です。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、発電、販売事業において、
小売販売電力量が減少しているのも影響しています。
また、ビジネス事業の売上高も減少しています。
最近は新電力の勢力が伸びてきていることも要因となっています。

2021年度の決算予想は最終利益が前期比マイナス30%となるようです。
コスト構造改革の推進や新たな価値創造への挑戦を通じて改革を進め、
インフラ企業としての使命も全うし、業績改善に努めるとのことですので、
再生可能エネルギーをどう利益に結び付けるのかも含めて注目しましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる200週EMAと価格の推移を見てみましょう。
大局で強気が継続している場合や弱気が継続している場合は、
200週EMAは右肩上がりや右肩下がりになります。

チャートを見ると200週EMAは波を打ったような動きになっています。
ここから分かることは大局の動きがもみ合い相場になっているということです。
このチャートを日足で見ればそれなりにトレンドがあるように見えます。
しかし、大局の動きがもみ合い相場になっていますので
日足チャートでもトレードし難いチャートになる可能性があるということです。

次に、移動平均線大循環分析の帯と価格の関係を見ていきましょう。
2018年に高値をつけてからは、価格は右肩下がりの動きが継続しています。
2019年に入ってからは安定下降期である第4ステージが続いています。
そして、短期移動平均線が下降帯を試す動きが何度かありましたが、
その度に下降帯の抵抗を受けて反落しています。

では、直近の動きを見てみましょう。
2020年3月に安値を付けてからは、その安値を割ることはなく推移しています。
ここからは、第4ステージを維持はしていますが、
3月の安値を割るかどうかが最大のポイントとなりそうです。
そして、割れると下降トレンドが継続となり、
割らずに切り返してくればトレンド転換の可能性が出てきます。

直近チャートの上値抵抗線や下値支持線を見ながら
まずはそのどちらを更新するかを見ていきましょう。

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