注目チャート162|ファイザー(PFE)

皆さんこんにちは。

11月も半ばに差しかかり、気が付けば年末の足音が聞こえてきました。
今年はコロナ禍のため、忘年会やイベントが続々と休止になっていますが
一部ではクリスマスツリーが飾られ、イルミネーションが施されています。
また、年末の風物詩であるNHKの紅白歌合戦のメンバーが発表されたことで
更に年の瀬が迫ってきたと感じますね。

2020年を振り返るのはまだ早い気がしますが、
年の初めにはコロナ問題で世界中に影響が出るとは全く予想ができませんでした。
日本では東京オリンピックが予定されていましたので、
晴れやかで素晴らしい1年だったと多くの方が感じる年になる予定だったのではないでしょうか。

全く予想していないことが起きるのが人生であり相場ですね。
予想外の出来事は当たり前に起こると考えて準備をし、
事態が起きたときに素早く対応するかが求められます。

今週の注目チャートは、コロナウイルスのワクチンに関する企業を取り上げました。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

上記のチャートは、「ファイザー」の週足チャートになります。

1849年にチャールズ・ファイザーらによってニューヨークで創業したのが始まりです。
南北戦争時の北軍の医薬品は殆どをファイザーが製造したということです。

世界の医薬品会社においても世界で第2位の売上高を誇る世界的な企業です。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージです。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、200週EMAが横ばいになっていますのでもみ合い相場のように見えます。
ただ、直近の高値を更新してきましたので、もみ合い放れのようにも見えます。

ここから直近高を更新して帯に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。
しかし、短期移動平均線が帯を下抜けるようであればもみ合い相場に戻ります。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

11月9日に米製薬大手ファイザーなどが開発する新型コロナ向けワクチンが
高い有効性を示したというニュースが流れました。
米国の大統領選挙において、バイデン前副大統領が当確というニュースと相まって
NYダウやS&P500などの株価は大幅上昇となりました。

その後、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、95%の有効性があるとする
効果に関する最終的な分析結果を発表しました。
そして、数日中にFDA(アメリカ食品医薬品局)に対し、
緊急使用の許可を申請するとしています。

内容を確認すると、臨床試験の対象となった4万人以上のうち、
新型コロナウイルスの感染症になったのは170例だったということです。

このうち、ワクチンの接種を受けていたのは8例だったのに対し、
「プラセボ」と呼ばれる偽薬の接種を受けていたのは、162例だったということで
ワクチンの有効性が95%だったということだそうです。

そして、ファイザーがFDAに対して、開発中の医薬品を正式な承認の手続きの前に
限定的に使えるようにする「緊急使用」の許可を申請するとしています。

申請が行われば、FDAは専門家の委員会に諮るなどして、
許可を出すかどうか判断することになり、審査には「数週間かかる」そうです。

ファイザーのワクチンについては日本政府は来年6月末までに
6000万人分の供給を受けることで基本合意をしています。

コロナの感染拡大は第3波が押し寄せているようです。
欧米では行動に対する制限が行われており、
感染爆発とワクチンのどちらが早くなるかという状況のようです。
ファイザーが世界で初めてとなり独占状態になれば
株価は急騰する可能性もあり今後のチャートに注目が集まります。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる200週EMAと価格の推移を見てみましょう。
2018年までは大局の動きが強気であることを示す右肩上がりの展開になっていました。
200週EMAの上を上昇帯が推移しており、大局が強気の動きであったということが分かります。

そこからは、200週EMAが横ばいになっています。
その200週EMAを挟んで価格が上下していますので、
大局の動きがもみ合い相場になっていることが分かります。

次に、移動平均線大循環分析の帯と価格の関係を見ていきましょう。
2020年の動きを見ると、3月に安値を付けてから安値が右肩上がりとなっており、
トレンド転換を示唆するような動きになっています。

そして、今月に入ってワクチンの治験が上手くいっているというニュースが出ました。
それを受けて価格は大きく上昇しました。
世界中でファイザーのワクチンが使われれば株価は大幅上昇すると思われました。
ところが、その後は少しずつ下落し200週EMAに接近してきました。

株価の反応が悪いということは、他社でもワクチンができそうなのか
それとも、違う理由があるのかは分かりませんが、今のところは落ち着いた動きになっています。

週足ベースでのもみ合い放れになりそうでしたが、未だ不確定な動きです。
しっかりとした、もみ合い放れとなるのか、それとも、もみ合い相場に戻るのかを
確認しながらチャートの推移を見ていきましょう。

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