注目チャート161|伊藤忠商事(8001)

皆さんこんにちは。

米国の大統領選挙ではバイデン前副大統領が当選確実としました。
今回の大統領選は混戦によりマーケットに不透明感から
霧がかかっていましたが、少し晴れてきたようです。
少しという表現をしたのは、トランプ大統領が敗北宣言をしていないからです。
12月には選挙人による投票が行われますが、それまでに快晴となるのでしょうか。

株式市場の動きを見てみましょう。
コロナの感染拡大は続いており、欧米では都市封鎖や制限が再開されていましたが、
米製薬会社ファイザーのコロナウイルスのワクチン治験の好結果を受けて、
経済が再び動き出すといった期待感から大きく株価が上昇しています。

世界の株価が上昇するなかで、伸び悩んでいた日本市場でしたが、
今回の一連の流れを受けてコロナショック前の高値を上抜けて実に29年ぶりの高値となりました。
29年ぶりとなれば、もしかするとバブルの時の高値にも挑戦するかもしれませんね。

今週の注目チャートは、投資の神様といわれるウォーレン・バフェット氏が率いる
バークシャー・ハサウェイが出資した日本企業を取り上げました。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

上記のチャートは、「伊藤忠商事」の日足チャートになります。

1858年(安政年間)に伊藤忠兵衛によって麻布類の卸売業として近江国犬上郡で創業。
日本の五大総合商社の一つで、その一つである丸紅とは同じ起源となっています。
戦前は繊維部門の売り上げが群を抜いており、かつては世界最大の繊維商社でした。

現在は祖業である繊維の他に、食料や生活資材、情報通信、保険、金融
などといった非資源分野全般を強みとしています。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第6ステージです。

第6ステージは移動平均線大循環分析においては上昇相場の入り口です。
小次郎講師流に見れば、下降帯が右肩上がりになってきていますので
上昇帯になりそうな動きになっているのが分かります。

ここから中期移動平均線が長期移動平均線を上抜ければ上昇期である第1ステージへと移行します。
一方で、短期移動平均線が帯に突入すれば第5ステージに移行し、
ステージの「4→5→6→5→4の戻り売り」パターンの可能性も出てきます。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

5月8日に発表された2019年度の決算の内容を見ていきましょう。
売上高は10兆982億円、営業利益は3994億円、最終利益は5013億円となり、
営業利益、最終利益共に過去最高を記録しました。

伊藤忠商事のセグメントは総合商社ですので多岐にわたっており、
繊維はアパレルの不振でマイナスでしたが、機械や金属が好調で業績を押し上げました。
あと、エネルギー・化学品、食料、住生活、情報・金融、第8、その他とセグメントが続くのですが
ユニーの売却による割増退職金により大きく減益となりました。
しかし、CITIC Limitedの好転によりカバーされた格好でした。

そして、今月11月4日には第2四半期の決算が発表されましたが、
上半期の最終利益は2525億円となり、
また、単四半期(7月~9月)としては過去最高の1477億円となりました。

著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる米バークシャー・ハザウェイが
出資して話題になった日本の5大総合商社ではありますが、
今期の決算は三菱商事と住友商事がさえない結果となっており優劣がはっきりしています。

今後の出資比率に変化が出てくるのかも踏まえながら、今後の展開を見ていきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる200日EMAと価格の推移を見てみましょう。
2019年の前半は横ばいになっていました。
つまり、もみ合い相場になっていたということです。
200日EMAと帯が重なって横ばいになっているところは長期のもみ合い相場ということです。
そこから、200日EMAが右肩上がりになってきました。
長期のトレンドに勢いが出てきたことが分かります。
その後、一時的に緩やかに下がりましたが再び右肩上がりになってきました。

次に、移動平均線大循環分析の帯と価格の関係を見ていきましょう。
2020年の動きを見ると、3月に安値を付けてから上昇期である
第1ステージになり200日EMAに挑戦しました。
そして、今度は200日EMAが支持線となり、上昇期である第1ステージとなりました。
この流れが続いて9月に高値を付けました。
高値を付けてから10月末まで反落し、下降期である第4ステージになりました。
しかし、その流れは長くは続かずに上昇相場の入り口である第6ステージに移行してきました。

では、ここからのポイントを見ていきましょう。
それは大きく上昇してトレンド継続となるのか、
それとも、大きく下落しトレンド転換となるのかを見ていくことが大切です。
具体的に見ていきましょう。
9月の高値を更新すれば上昇トレンドが継続となります。
一方で10月末の安値を割り込むとトレンド転換の可能性が高まります。
そのどちらも更新しないのであればもみ合い相場に移行していきます。

今後の展開が上記の3つの内どのパターンになるかをしっかりと見極めていきましょう。

おすすめ


公式インジケーターを利用する