注目チャート159|イビデン(4062)

皆さんこんばんは。

10月も終わりに近づき、いよいよ11月を迎えようとしています。
今年の11月3日にはアメリカの大統領選挙が行われます。
現職の大統領である共和党のトランプ氏と民主党の前副大統領のバイデン氏の戦いです。

第1回目のテレビ討論会では見苦しいくらいの討論会となり、
第2回目はトランプ氏がコロナ感染したということで中止となりました。
トランプ氏のコロナ感染についても入院から僅か3日でホワイトハウスに戻るという強行策をとり、
良い意味でも悪い意味でも世界中を驚かせました。
第3回の討論会では、相手が話しているときは一方のマイクをオフにするという策が取られましたが、
討論というよりは悪口の言い合いのような内容でした。

現在はバイデン氏が優勢といったところですが、選挙は水物ですので最後までどうなるか分かりません。
いずれにせよ、米国の大統領を決めるということは、世界のリーダーを決める選挙でもあります。
米国の政治や経済の影響は日本を含めて世界中に影響を与えます。
しっかりと結果も含めて見据えていきましょう。

選挙ではどういった風が吹くのかは分かりませんが、
今週の注目チャートは、今のコロナ時代を追い風として調子が良い企業を取り上げました。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

上記のチャートは、「イビデン」の週足チャートになります。

岐阜県大垣市が本社のICパッケージ、プリント基板などの電子関連製品、
セラミック製品などを扱う企業です。

1912年に立川勇次郎を初代社長に迎え、揖斐川電力株式会社として創業されました。
時代の推移により大垣の衰退を憂いた地元の有力者達が農業から産業都市への転進を志し、
揖斐川を利用した水力発電・電力供給によって企業誘致を目指し、
それに伴い創立されたのがイビデンのはじまりです。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージです。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がっていますので、
トレンドに勢いがあるのが分かります。

ここから更に3本の移動平均線に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。
一方で、短期移動平均線が帯に突入してくれば第2ステージに移行し上昇トレンドが終焉を迎えます。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

4月27日に発表された2020年3月期決算の内容を見ていきましょう。
売上高は2959億円、営業利益は196億円、最終利益は113億円で増収増益でした。
10月28日には第2四半期の決算が発表されました。
21年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結経常利益が
前年同期比で90%増の161億円に拡大し、従来予想の100億円を上回りました。

事業の内容を見てみましょう。
パソコンの電子部品はコロナ禍を契機としたテレワークの普及加速で
パソコン販売台数は増加しており、パソコンの成長率は2020年には3.5%伸びました。
また、データセンター市場もデジタル化やクラウド化により20%を超える成長となっています。

一方で、ハイエンドスマホはマイナス基調となっていますが、
5Gのサービスが本格化してくることで中期では成長の見通しとなっています。
また、自動車関連は排ガス規制強化によって伸びている事業とそうでない事業に分かれています。

2021年3月期決算では売上高が+4.7%、最終益が+32.4%を予想しており
今回の第2四半期決算も良い意味でサプライズとなりました。

コロナ禍によって業績が好転している企業の一つということですので、
時代の変化によってどう変遷していくのかを見ていきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる200週EMAと価格の推移を見てみましょう。
2017年に200週EMAを超えてきましたが、暫くはもみ合い相場となっていました。
2018年には下降トレンドとなりましたが、2019年になってから再び200週EMAを超えてきました。
そこから200週EMAは右肩上がりになってきており、安定上昇期となっています。

次に、移動平均線大循環分析の帯と価格の関係を見ていきましょう。
帯と価格の関係を見ると、上昇期である第1ステージです。
2020年の3月には下降相場の入り口である第3ステージとなりました。
しかし、その流れは長くは続かずに直ぐに切り返して
ステージの「1→2→3→2→1の押し目買い」パターンとなって第1ステージを維持しています。

ここにきて上昇の角度が鋭くなってきています。
上昇帯の角度を見れば、コロナショック前の帯の角度と今の角度であれば、
今の角度の方が鋭いのが分かります。
このような上昇の動きのことを「逆Cカーブ」の動きといいます。
こういった動きになったときの注意点は、天井を打って下げだしたら
下げ幅が速く大きくなる傾向があるということです。
現段階では全く心配する必要はありません。
ただ、天井を打った時の反転スピードには注意が必要ですので、
今の週足のまま見るのではなく、日足チャートの推移や
場合によっては時間足なども見ながら対応していきましょう。

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