注目チャート158|東海旅客鉄道(9022)

皆さんこんにちは。

朝晩がすっかりと冷え込むようになりました。
箪笥の奥から長袖を引っ張り出したり、衣替えを行った方もいらっしゃると思います。
朝晩の気温が下がってくると自然界でも衣替えの季節になります。
いちょうやもみじなど、様々な木々が赤や黄色などに紅葉していきます。

なぜ紅葉をするのかというと、日差しが弱くなり、日照時間が短くなる秋と冬は
木が生存するために必要な光合成の働きが低下します。
そうなると、木は葉を不要なものと判断し、落とす準備を始めます。
葉へ栄養を送る師管が離層という組織によって遮断されることで紅葉が始まるのです。

緑色の色素であるクロロフィルが分解されると、
例えば、もみじは赤の色素であるアントシアニンのいう要素が生成されて赤く紅葉し、
いちょうはクロロフィルに隠れていたカロチノイドが現れて黄色くなるそうです。

ちなみにウェザーニュースによると、もみじは東京の高尾山で11月17日ころから
いちょうは大阪城公園で11月15日ころから見ごろのようですね。
紅葉を見に行くのであれば、「3密」なども避けることが出来そうですし、
何よりも紅葉の鮮やかさが気持ちいいですよね。

今週の注目チャートは、その紅葉を見るなどの旅行に関連する企業を取り上げました。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

上記のチャートは、「東海旅客鉄道」の週足チャートになります。

東海地方を中心として旅客鉄道等を運営する日本の鉄道事業者です。
国鉄分割民営化に伴い1987年、(昭和62年)に
日本国有鉄道(国鉄)新幹線総局・静岡局・名古屋局から鉄道事業を引き継いで発足しました。
JRグループの旅客鉄道会社の一つで、通称はJR東海です。

東名阪の大動脈にして日本経済を動かす東海道新幹線も経営しています。
学生にも人気の企業で中部財界を支える有力企業の一つとして
中部財界の「新御三家」と呼ばれることもあるようです。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第4ステージです。

第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がっていますので、
トレンドに勢いがあるのが分かります。

ここから更に3本の移動平均線に傾きが出て間隔が広がってくればトレンドに勢いが出てきます。
一方で、短期移動平均線が帯に突入してくれば第5ステージに移行し下降トレンドが終焉を迎えます。

ここからの短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

4月27日に発表された2020年3月期決算の内容を見ていきましょう。
売上高は1兆8446億円、営業利益は6561億円、最終利益は3978億円となっており、
昨年度が売上高、営業利益、最終利益全てが過去最高を更新し、
増収増益を継続していただけに、今回のコロナショックの影響が出ていたようです。

2020年1月までの新幹線利用状況は前年比102%でしたが、
2月3月の利用状況は、それぞれ92%、41%と雪崩のごとく落ち込みました。
そして、7月31日に発表された今年度の第1四半期の決算内容を見ると
売上高も大幅減少となり、四半期純損益が659億円の赤字となり、
昨年度と比較すると1918億円の減少となりました。

東海道新幹線の利用状況を見ても、5月は前年比で10%前後なっており、
緊急事態宣言が解除され都道府県の移動も解禁されたた7月でも
前年比32%となっており、
前年度並みの回復が程遠い状況であることが分かります。

コロナ後の世界で今開発している「リニア新幹線」の必要性や
開発をめぐるトラブルなど課題が山積しています。

人の移動が回復して業績が回復するのか、時代の流れで衰退していくのかを
しっかりと捉えていきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。

大局の強気と弱気の分岐点とされる200週EMAと価格の推移を見てみましょう。
2019年に価格が高値を付けてから、200週EMAは右肩下がりとなっています。
多くの企業がコロナショック時の安値から切り返している企業が多い中、
2020年3月の安値を下回って8月まで下降しました。
そこから9月にかけて反発し、200週EMAに向けて上昇しました。
しかし、200週EMAで抵抗を受けて反落しました。

次に、移動平均線大循環分析の帯と価格の関係を見ていきましょう。
帯と価格の関係を見ると、下降期である第4ステージとなっています。
2020年3月に安値を付けてから反発し5月から6月にかけて第1ステージに移行しました。
しかし、それは長くは続かずに再び第4ステージに戻りました。
8月に安値を付けてから再度切り返して9月に第1ステージとなりました。
これも長くは続かずに第4ステージに戻りました。

このように、反発するも直ぐに反転する相場は売り方の勢いが強いことを示しています。
ここからは8月の安値を割って更に大きく下降するのかどうかが焦点となります。
コロナショックの影響が株価に反映されているといった動きです。

流れが変わるためには、8月の安値を割らずに短期移動平均線が下降帯を上抜けて
そして、9月の高値も上抜けし200週EMAも突破する必要があります。

右肩下がりの動きが続くのか、流れが変わるのかを見ていきましょう。
そのカギとなるが短期移動平均線の動きとなります。

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