注目チャート147|東京海上ホールディングス(8766)

皆さんこんにちは。

新型コロナウイルスの感染者数が増加してきました。
もしかしたら、感染第2波がやってきているのかもしれません。
東京都では若者を中心に連日100人を超える感染者が出ています。
本日は220人を超え、過去最高となりました。

感染第1波のときのような病床が不足して医療崩壊が起きるといった
報道などが出てくるのでしょうか。
それとも、若者を中心としているために重症者の数が少ないのでしょうか。

このような感染第2波が警戒されるときに、日本列島を梅雨前線が猛威を振るっています。
豪雨をもたらすとされる「線状降水帯」の影響です。

この「線状降水帯」とはどういったものなのかというと、
「大雨を降らす巨大な積乱雲が一列に並んだもの」とのことです。
一般的な大きさを見てみましょう。
高さ10数km、幅20~50km、長さ50 ~200kmと言われています。
ピンときませんが、高層ビルの列にも似ているため、
バックビルディング現象(バックビルディング型)とも呼ばれています。

ウイルスに災害と自然界は我々に様々な試練を課してきます。
その都度、乗り越えていくしかありません。

今週の注目チャートは、自然災害や事故などが発生した時に
注目されやすい企業を取り上げました。では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

上記のチャートは、「東京海上ホールディングス」の週足チャートになります。

1879年に日本で最初の保険会社として東京海上保険が発足しました。
かつての三菱財閥であり、現在の三菱グループに所属する企業です。

2001年に東京海上火災保険と日動火災海上保険が経営統合を行い、
大規模な業界再編が行われました。

東京海上ホールディングスは、国内最大級の損害保険グループ会社です。
まずはチャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第4ステージです。

第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がってきていますので
トレンドに勢いが出てきているのが分かります。

ここからトレンドに勢いが出てくるのか、
それとも、短期移動平均線が帯に突入して第4ステージから第5ステージに移行するのか
短期移動平均線と上昇帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

「東京海上HD」は東京海上日動を主体に生保、金融、海外の保険事業を展開している
損保業界においては首位級の企業です。
収益に占める国内と海外の構成は、国内が54%、海外が46%となっており、
バランスよく収益を上げています。

事業内容としては国内では自動車、傷害、海上、感染症などの新種の保険、
海外では、イベントや感染症、経済停滞への損害など幅広く展開しています。
そして、預かった保険料を株式や債券などで資産運用を行っています。

2020年3月に発表された決算内容を見ると、
売上高は5兆4654億円、最終利益が2597億円となっていました。
2019年3月に発表された決算では売上が過去最高で5兆4767億円でしたので、
それから比べると若干減少していますが、堅調な売り上げを維持しています。

今年は新型コロナウイルスの影響もあり、保険の引き受けが減少し、
また、資産運用においても主に株式での評価損が出る可能性があります。
2020年1月から3月期では両方を合わせて約600億円が利益の減額に繋がっているようです。

ただ、自動車保険においてはマーケットを上回る成長を見せており、
新種保険も成長していますので、コロナの影響は受けたとしても
M&Aなども活用し、成長をめざしています。

コロナウイルスの問題や自然災害などのリスクが高まってきていますので
どう影響するのかを注意して見ていくようにしましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で解説していきましょう。
大局の強気と弱気の分岐点とされる200週EMA(指数平滑移動平均線)を見ると、
2013年から2020年までは緩やかな右肩上がりの動きでした。

ということは、大局の動きは強気だったということです。
2016年には一時200週EMAを下回る局面もありましたが、
しばらくして回復し、2020年2月辺りまでは上昇トレンドを形成していました。

そこから、コロナショックの影響を受けて大きく反落しています。
3月に底打ちを見せてからは切り返しを見せていますが、
日経平均のような右肩上がりの切り返しには至っていません。
移動平均線大循環分析では第4ステージの下降期となっています。

そして、ここ数カ月の動きは上がったり下がったりと膠着した動きになっています。
この膠着した動きの高値と高値、安値と安値を結んで線を引くと
三角形(トライアングル)を形成しているのが分かります。
このトライアングルが何を意味しているのかということを考慮する必要があります。
この場合は、価格が三角形の上下どちらに抜けていくかがポイントとなります。
上に抜けていくと底打ち反転の可能性が出てきます。
下に抜けると底抜けの可能性が出てきます。
必ずそうなるわけではありませんが、トレードのヒントに繋がります。
ここからのチャートの変化を見ていきましょう。

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