注目チャート144|アンジェス(4563)

皆さんこんばんは。

日本では緊急事態宣言が解除されましたが、
東京都は新型コロナウイルス感染症を乗り越えるための
ロードマップである「ステップ3」に移行していました。

その「ステップ3」が6月19日に解除される予定となっています。
解除されるとどうなるかというと、1,000人以下の規模のイベントが開催可能となります。
ただし、収容定員の半分以下に抑えるという条件が付きます。
それでも、少しずつ日常が戻ってくるというのは嬉しいことですね。

それに伴い、日本のプロ野球も6月19日に満を持して開幕となります。
シーズンでの試合数は120試合となります。
また、延長戦となっても10回までとし、同点の場合は引き分け試合となります。

そして、本人や家族の感染疑いや体調不良の症状が発生した場合、
出場選手の登録や登録抹消において特例を適用することができます。
とはいっても、しばらくは無観客試合となりますので野球ファンに限らず
スポーツファンであれば会場で生の白熱した試合を観覧したいでしょう。

少しずつ戻ってきた日常ですが、感染の第2波の懸念も残るなか、
我々の生活がどのように変化したとしても対応できる準備はしておきたいものですね。

プロ野球開幕というのも明るいニュースですが、
新型コロナウイルスのワクチン治験を開始するといった明るいニュースが入ってきました。
今週の注目チャートは、そのワクチン治験に関連する企業を取り上げました。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

 

上記のチャートは、「アンジェス」の日足チャートになります。

1999年に大阪大学の基礎研究をもとに設立された会社です。
難病や希少病や有効な治療法のない疾患を対象に
革新的な医薬品をいち早くお届けすることを使命とするバイオ企業です。
産業と大学が連携した創薬バイオベンチャーとして
初めて東証マザーズに上場した会社でもあります。

6月30日から新型コロナウイルスワクチンの
臨床試験(治験)を始めると発表し
大きく注目されている企業です。

まずはチャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第1ステージです。

第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がっていますので
トレンドに勢いがあるのが分かります。

ここからさらにトレンドに勢いが出てくるのか、
それとも短期移動平均線が帯に突入して
第1ステージから第2ステージに移行するのかを
短期移動平均線と上昇帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

大学発の創薬型バイオベンチャーとして企業活動を行っていますが、
現状は赤字を続けており企業としての存続といった意見があるようです。

研究開発の企業ですので、大きな収益につながるものを開発する必要がありますが、
現在、三つのプロジェクトが進捗しています。

一つ目は、HGF遺伝子治療薬は血管の新生を促すもので、難病治療を行うためのものです。
二つ目は、NFkBデコイオリゴはアトピー性皮膚炎や関節リウマチなどの
免疫炎症疾患の治療を行うためのものです。
三つ目は、DNAワクチンは今回のコロナで活躍していますが、
生活習慣病(高血圧)などの治療を行うためのものです。

2020年2月に発表された2019年度決算では
売上高は3.26億円、営業利益がマイナス32.7億円、最終利益がマイナス37.5億円でした。
しかも、何年も赤字を続けていますので、
開発した薬が商業化できるかがカギとなりそうです。

今回の新型コロナウイルスワクチンの治験が上手くいけば、
売上も大きく変わるかもしれません。
ただ、現在は期待感で買われている部分が大きいため、
今後の動向にも十分注意して見ていくようにしましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析で見てみましょう。
大局の強気と弱気の分岐点とされる200日EMA(指数平滑移動平均線)をみると、
2020年の4月くらいまでは横ばいになっているのが分かります。
価格も200日EMAを挟んで推移しており、もみ合い相場のような動きになっています。

3月にはコロナショックで売られて下降期である第4ステージになりました。
そこからは、ワクチンの開発の対する期待感が高まり一気に上昇してきました。
上昇期となる第1ステージを3月24日に付けてから変化することなく推移しています。

株価も400円あたりから週間2400円と6倍になるような動きを見せました。
中期移動平均線と長期移動平均線の間を帯(上昇の時は上昇帯)と呼びますが、
その上昇帯が傾きを持って間隔を広げていますので、
トレンドに勢いがあるのが分かります。

今後のポイントの一つが、5月8日に高値を付けてから乱高下しており
未だ5月8日の高値を更新していません。
ゆえに、最初の関門は高値をしっかりと更新できるのかどうか、
それとも高値で抵抗受けて反落するのかというところです。
抵抗を受けると短期移動平均線が帯に接近していきますので、
ステージに変化が出るかが注目となります。

日本だけでなく、中国も米国もワクチンや治療薬の開発に躍起になっています。
こういった薬などは一番初めに開発することで大きなメリットを享受できます。
そういったファンダメンタルズはチャートに現れると言われていますので、
しっかりと、チャートの推移を見ていきましょう。

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