皆さんこんにちは。
「ステイホーム」(家にいよう。)
多くの方がリモートワークとなっているかと思います。
それでも、外出しなければいけない業種の方々もいます。
本当に頭が下がります。
ニュースを見るとコロナ一色となっています。
学校は休校で、イベントは軒並み中止か延期。
あらゆるスポーツ大会も延期となっています。
阿波踊りや祇園祭などの数々のお祭りも中止を発表しており、
コロナ以外の話題が出てこなくなっています。
人々が普通に登校や出勤、外出や旅行などができるようになるためには
もう少し時間がかかりそうです。
人々の往来が減れば当然、移動手段である車や電車、
飛行機などに乗る機会が減ります。
機会が減れば燃料の使用量も少なくなっていきます。
今週の注目チャートは、その燃料に関する銘柄を取りあげます。
では、チャートを見ていきましょう。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら)
上記のチャートは「WTI原油」の月足チャートになります。
世界の原油市場は「米国、英国、中東」が三大市場となります。
中東はドバイ原油、英国は北海原油です。
WTI原油とは米国で取引されている銘柄になります。
WTIとは、West Texas Intermediateの略です。
西テキサス地方の中質原油という意味になります。
取引量と市場参加者が多いことから世界の代表的な指標となっています。
では、チャートのステージを見ていきましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第4ステージです。
第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がり始めています。
トレンドに勢いが出始めてきました。
このままトレンドに勢いが出てくるのか、一時的な動きになるのかを
短期移動平均線と帯の関係で「CHECK」していきましょう。
チャートの注目ポイント
原油価格の動向は需要の側面と供給の側面の二つを理解する必要があります。
ではまず、需要という側面をみていきましょう。
通常の経済活動においては重要な資源であり、
我々の生活をより豊かにするための必需品です。
ところが、地球温暖化の問題から温室効果ガスを排出しない
クリーンエネルギー(再生可能エネルギー)の注目が高まってきました。
太陽光や風力、地熱や水力、そして、バイオマスなどがそうです。
この「脱石油」の動きが世界的に起きています。
そこに、今回のコロナショックによって石油の需要が猛烈に減少しました。
需要が消えたことで超供給過剰の状態となりました。
では、供給という側面をみていきましょう。
米国のシェールオイルの開発による供給増加が世界の石油事情を大きく変えました。
世界第一位の生産国がサウジアラビアから米国になったのです。
これにより世界的に供給過剰の状態となったことで、
OPEC(石油輸出国機構)はロシアなどの生産国と協力して大幅な減産を決定しました。
ところが、今回のコロナショックによって世界同時に需要が減ったことから
在庫が積み上がってしまい、保管場所が無くなっていくという状況になりました。
そして4月20日、米国の先物市場において歴史的なことが起きました。
それは、5月限の納会前に史上初なるマイナス40ドルという価格をつけたのです。
これは特殊事情ではありますが、それだけ需給バランスが崩壊している証拠です。
5月からはOPECの減産などが始まりますので、
コロナ問題も含めて原油の需給動向に注目していきましょう。
このチャートをどう見るか?
移動平均線大循環分析で見てみましょう。
大局の強気と弱気の分岐点とされる200EMAを見ると、緩やかな右肩下がりになっています。
また、価格も200EMAを下回っていますので大局は弱気であると分かります。
次に帯を見ていきます。
帯は「上昇帯」と「下降帯」があり、
上昇帯は買いにエッジ(優位性)があり、下降帯は売りにエッジがあります。
現在は下降帯となっているので、売りにエッジがあるというのが分かり、
尚且つ、帯に傾きが出て間隔が広がっていますのでトレンドに勢いが出てきています。
原油の需給から分かるようにチャートにもその流れが表れています。
価格的な面から見ると、チャートは大底を模索しているように感じます。
なぜならモノの価格ですので、特殊事情がない限り0ドルにはならないからです。
ただ、チャートの流れに変化が出てこないと底打ちとはなりません。
現在は月足チャートを表示してます。
これが、日足チャートなどで変化が出てくれば底打ちムードも出てくるかもしれません。
「落ちてくるナイフはつかむな」
これは、相場格言でよく言われる言葉です。
大きく下がると安く感じて値ごろ感から、つい買いたくなります。
でも、そういったところで買うのではなく
底打ちを確認してから買いましょう、という意味です。
一にも二にもチャートの変化を見てトレードしていきましょう。