皆さんこんにちは。
ついに日本でも緊急事態宣言が発令されました。
「不要不急の外出は控えてください」といったアナウンスが出されています。
都市の封鎖ということではありませんが、効果は大きいという意見が多いようです。
この新型コロナウイルスの問題は、日本だけでなく地球規模での問題になっています。
世界の経済は我々の想像を絶するスピードで縮小していると思われます。
米国では二週間で失業保険を申請した件数が1,000万件を超えました。
リセッション(景気後退)という言葉が頻繁に使われるようになってきました。
外出自粛やロックダウン(都市封鎖)などにより、
飲食店や娯楽施設は壊滅的な打撃を受けています。
また、芸能関連の演劇やコンサート、映画なども大きな影響を受けています。
「家にいましょう」が合言葉になっています。
企業はテレワークを増やしていくと考えられますが、
医療関係やスーパーマーケット、社会インフラなどに関する方々は
休むに休めない仕事ですので頭が下がります。
つらいこともありますが、全てが悪いわけではありませんので目線を切り替えることも重要です。
今週の注目チャートは、我々の生活に絶対的に必要な企業を取り上げました。
では、チャートを見ていきましょう。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら)
上記のチャートは、「ウエルシアホールディングス」の週足チャートになります。
1965年、埼玉県春日部市に鈴木孝之氏が薬局を開設したのが創業となっています。
M&Aを繰り返して2002年に店舗名をウエルシアに改称しました。
イオングループと連携はしていましたが、付かず離れずといった関係でした。
ところが、ウエルシアの創業者である鈴木氏は癌になり余命数カ月との宣告を受けました。
そこで、更なる発展を目指すためにイオンの子会社となりました。
2016年度の売上高はマツモトキヨシを抜いてドラッグストア業界首位となっています。
では、チャートのステージを見ていきましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第1ステージです。
第1ステージは移動平均線大循環分析においては上昇期です。
小次郎講師流に見れば、帯が傾きを持って間隔が広がっていますので
トレンドに勢いがあるのが分かります。
上昇帯でサポートされて切り返してから高値を更新していますので、
安定上昇しているのが分かります。
ここから更に上昇が続くのかに注目しながら、
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。
チャートの注目ポイント
ドラッグストアを取り巻く環境は大手同士の業界再編や異業種を含む競争の激化、
人で不足による人件費の高騰、物流コストの増大など厳しい環境のようです。
そのような状況下において、2020年2月期の決算発表が行われました。
売上高が8682.8億円となり、前年度の7791.4億円だった過去最高を更に上回りました。
営業利益も378億円と過去最高、最終利益も228億円とこれも過去最高となりました。
ウエルシアの成長の原動力であるM&Aによる事業の効率化が功を奏したようです。
これに伴い調剤併設の店舗としては1442店舗となり
店舗の増加が売り上げ増につながっているようです。
ウエルシアグループでも出店を増加しており、
グループを含めると2012店舗となるようです。
その売り上げの内容を見ると、医薬品や健康食品の割合は約21%、
調剤が約17%、化粧品が約17%、家庭用雑貨が約15%、食品が約22%となっています。
この内容から分かるように、実はドラッグストアではありますが
雑貨や食品、化粧品まで含めると売り上げの半分以上を占めています。
ここの部分が他業種との競争ということになると考えられます。
新型コロナウイルスの問題が日本経済に大きく影を落としています。
ドラッグストアは生活必需品として閉鎖要請はありません。
ただし、イオングループの一員であるため
一部のショッピングモール内の店舗は影響を受けるでしょう。
その辺りにも注目しながら見ていきましょう。
このチャートをどう見るか?
移動平均線大循環分析でチャートを見てみましょう。
まずは、大局の強気と弱気の分岐点とされる200週EMAの動きを見てみましょう。
チャートを見ると安定して右肩上がりになっています。
2019年に200週EMAを一時的に下回る局面がありましたが、
そこから高値を更新して200週EMAも右肩上がりの動きを続けています。
2020年に入ってからは新型コロナウイルスの問題により
ほとんどの株価が下落したことでウエルシアホールディングスも失速しました。
ただ、他銘柄との違いは多くの銘柄が下がったままなのに対して、
ウエルシアホールディングスは直ぐに切り返して高値を更新したところです。
まさに、上昇帯が支持帯となって短期移動平均線が帯に跳ね返された動きです。
このように、短期移動平均線と帯の関係を見ていくと、
買い方と売り方の力関係がよく見えてくるようになります。
直近は陰線となっていますが、恐らく決算発表が終わり
過去最高の内容だったわけですが「知ったら仕舞い」のような動きかもしれません。
次に注目されるところは、短期移動平均線が帯に接近した時の動きになります。
高値更新が続くのか、それとも、短期移動平均線が帯を下抜いていくのかに注目していきましょう。