注目チャート121|ソフトバンクグループ(9984)

皆さんこんにちは。

プロ野球の日本シリーズが終わると秋が深まってきます。
福岡ソフトバンクホークスと読売ジャイアンツの戦いは
ソフトバンクが4連勝となり日本一となりました。
ソフトバンクが底力を発揮した戦いでした。

野球は絶好調で眩しいくらい光り輝いていますが、
親会社のソフトバンクグループは
暗雲が立ち込めているようにも見えます。

ニュースにもなっていますが、シェアオフィスのウィーワークという会社の問題です。
どういった問題が起きているのでしょう。

ソフトバンクグループのビジョンファンドは
米国のウィーワークに1兆円を投資していました。

そのウィーワークはIPOといって新規公開株として上場予定だったのですが、
企業価値の急落でとん挫してしまい、更に支援が必要な状況となったのです。

そして、ソフトバンクグループは更に約1兆円の支援を行うと発表しました。
なぜそれだけの巨額な支援が必要かというと、大手メディアによると
約5400億円の評価損として計上を計画しているからだそうです。
ここでウィーワークを潰すわけにもいかないので追加で1兆円支援をしたということです。

今週の注目チャートはその渦中の企業に注目しました。
では、チャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

上記のチャートは、「ソフトバンクグループ」の週足チャートになります。

孫正義氏が1981年に創立した「日本ソフトバンク株式会社」から始まりました。
携帯会社「ソフトバンク」や「ヤフー」などの
インターネット関連企業を傘下に持つ持ち株会社になります。
また、プロ野球チーム「福岡ソフトバンクホークス」の親会社でもあります。

2017年には10兆円規模の投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」が発足、
アブダビ政府やアップルなどが参加しています。
良くも悪くも話題になっているファンドですね。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージは第4ステージです。

第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、帯に傾きが出て間隔が広がり始めています。
ここからトレンドに勢いが出てくるかどうかです。

昨年末の安値を更新するのかどうかを
短期移動平均線と帯の関係を意識しながら「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

ソフトバンクグループの事業は主に7つに分かれます。

ソフトバンク事業、スプリント事業、ヤフー事業、アーム事業、ビジョンファン等の事業、
ブライトスター事業、そして、その他の事業となっています。

2018年度の売上高は9兆6022億円、営業利益が2兆3539億円と過去最高を記録、
最終益が1兆4111億円となりました。

また、2019年4~6月期の連結決算では
純利益が前年同期比3.6倍の1兆1217億円で、
四半期ベースの純利益としては日本企業で過去最高を記録しました。

ところが、ここにきてウィーワークの問題や
ウーバーテクノロジーズの問題が浮上、
ビジョンファンドの投資先の評価損が一気に表面化してきました。

ビジョンファンドはAI(人工知能)などの
ユニコーン企業への投資を加速していますので、
投資会社となってきたソフトバンクグループですが、
投資は事業と同様に、もしかすればそれ以上のリスクがあるかもしれません。

アリババに出資したように、次世代の先頭を走る企業に投資ができているのか
それとも、投資先の業績が悪化してしまうのか
これからも目が離せない展開が続いていきますので注目して見ていきましょう。

このチャートをどう見るか?

移動平均線大循環分析でチャートを見てみましょう。

200週EMAは緩やかに上昇していましたが横ばいに移行してきました。
そして、価格が200週EMAを下回ってきました。

ステージは第4ステージですので、
「売り」にエッジ(優位性)がある安定下降期となっています。

2016年から切り返してきた上昇トレンドでしたが、
ここにきて利益確定売りが出てきているのが分かります。

さらに、2017年からの値動きが実に面白い形状となってきているのです。
どのように面白くなってきているかというと、
通常の上昇トレンドのときは高値と安値が共に切り上がっていきます。

下降トレンドのときは高値と安値が共に切り下がっていきます。
今回はそのどちらでもない動きとなっているのです。
高値が切り上がっているものの、安値は切り下がるという現象が発生しています。
「Y」波動といったり、拡大トライアングルと言ったりします。

天井圏で出てくるときもあれば、トレンド継続の時に出てくるときもあります。
言えることは、通常のトレンドではない時間帯になっているということです。

つまりそれは、慎重にマーケットの動きを見ていく必要があるということです。
しかも、これが週足チャートとなっていますので、大きな動きになるかもしれません。

マーケットの波乱要因となるのかどうかも含めて、
しっかりと価格推移を追いかけていきましょう。

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