注目チャート12|米国株「ボーイング」

皆さん、今年の夏は海外旅行に行かれましたでしょうか。「S」はもっぱら国内の移動が多く、海外には何年も出かけていませんが、毎年この時期のニュースでは、海外旅行に行った方のインタビューなどが流れていますよね。豪華客船で船旅と優雅な旅というのも素晴らしいですが、このお盆の時期には海外旅行には多くの方が飛行機を使い、また、国内でも飛行機を利用する方も多くいらっしゃると思います。
今月は「夏」をテーマに見ていますが、第三弾として夏といえば「旅行」ということで、その移動手段である飛行機に焦点を当てて、今週の「S」の気になるチャートとしてみていこうと思います。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)

ボーイング 週足チャート       8月16日現在

飛行機といえば「ライト兄弟」ですよね。1903年12月17日だそうですが、「ライトフライヤー号」による世界で初めての有人飛行に成功した兄弟です。そこから改良がなされ世界第一次世界大戦のときには偵察機として使用され、そこからさらに戦闘機や爆撃機へと進化していったそうです。
先週の火薬でもそうですが、軍需産業から民間技術への移行という流れは歴史を遡ればスパイラル的な関係があるため一概には言えませんが、軍事用飛行機の技術革新に伴い我々は簡単に海外旅行に行けるようになったという事実はあると思います。
また、インターネットも軍事技術であったというのはよく聞く話です。また、自動ドアやデジタルカメラも元をただせば軍事技術を民間に転用したものですよね。今週は世界最大の航空宇宙機器開発製造会社の「ボーイング」のチャートを見てみましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK!

現在のステージはステージ1となっています。ステージ1は移動平均線大循環分析では安定上昇期となります。NYダウが最高値を更新するなか、「ボーイング」の株価も堅調を維持しています。ダウ工業株30種平均銘柄にも入っていますので、NYダウの動向にも影響を与えますので株価を確りと「CHECK」していきましょう。

ズバリ!注目点

「ボーイング」の設立者であるウィリアム・ボーイングは初めて見た航空機に魅せられて1916年に会社を設立して水上機を製造したところから始まりました。第一次世界大戦によって軍需用として米政府からボーイング製が採用され、航空会社としての地位を確立したようです。そこから軍用機や民間の旅客機、ミサイル、宇宙船や宇宙機器となど民間と軍用部門と両方を幅広く事業展開している会社です。
景気が悪化すると戦争、紛争を起こして軍需産業を活性化して景気を引き上げてきたと、米国は揶揄されることもありますが、「ボーイング」の株価の動向は、民間の景気だけでなく軍事関連につながる米国の政局を見ることにもなりますので注目してきましょう。

「S」の目線

日本の航空機メーカーは第二次世界大戦の敗戦により多くの企業が撤退させられました。航空機や宇宙産業の部品を納入している企業は沢山ありますが、航空機本体を製造している企業は少なく、その中の1社である「三菱重工業」の株価を赤色の折れ線で「ボーイング」の株価に合わせて載せています。ボーイングの株価はご覧のようにNYダウの最高値更新に合わせて上昇していますが、三菱重工業は造船や民間航空機(MRJ)事業の採算悪化などから株価は低迷しています。しかし、伝統的に「三菱は国家なり」という意識を持った企業であり、日本を代表する防衛産業ですので、「三菱重工業」に「目線」を向けることで日本株の今後の動向を探るヒントになるのではないでしょうか。

(ライター「S」)

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