注目チャート100|日清オイリオグループ(2602)

皆さんこんにちは。

赤やピンクのツツジの絨毯が日本列島を駆け上がっています。
白色のツツジなども可憐に咲き誇っていて心が晴れやかになりますよね。

そんな穏やかな気持ちを打ち壊すかのように米国と中国との貿易戦争が再燃しました。
米国と中国はお互いに報復関税をかけ合い、泥沼の様相を呈しています。

米国のS&P500やナスダックが史上最高値を更新し、
さあ、これからという時期にこの問題が再燃したことで
潮が引くようにマーケットから資金が引き上げられています。

ここからさらに悪化してリスク回避の動きが続くのか、
それとも、問題が解決して大きな上昇に繋がっていくのでしょうか。
このような状況の時、どうポジションを持つかは悩ましいかもしれません。

多くの投資家が状況を見守っているようですが、
今週の注目チャートは、投資家心理が強気にも弱気にも傾いていないときに出てくる
典型的な形状となっている企業のチャートを見ていきましょう。

今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)


※ 本動画では TradingView のチャートを使っています(TradingViewへのリンクはこちら

上記のチャートは、日清オイリオグループ(2602)の日足チャートです。

大倉喜八郎と松下久治郎が日露戦争後の1907年に創業しました。
日本と清(中国)に由来する大豆油・大豆粕の製造と貿易を主業務として始まりました。
今や家庭用食用油国内首位のシェアを持つ日本の製油会社であり、食品メーカーでもあります。

「日清」と付く企業が多くありますが、
インスタントラーメンを扱う日清食品、小麦粉を扱う日清製粉などは
実はグループ会社ではなく、設立も名前の由来も別々で資本関係も全くありません。

グループ会社だと勘違いされる方も多いですが、
当時は日清という名前を付けることが世界を目指す企業に多かったからなのです。

因みに日清食品は「日々清らかに豊かな味を作る」ことを願って
創業者の安藤百福氏の願いから日清となったそうです。
社名にもいろいろな由来があるのですね。

では、チャートのステージを見ていきましょう。

移動平均線大循環分析によるステージCHECK

現在のステージは第4ステージとなっています。

第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、第4ステージではあるものの
直近価格は上向きになってきています。
また帯を挟んで価格が推移しており高値もみ合い相場になっているのが分かります。

もみ合いがどちらに更新するかに注目しながら
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。

チャートの注目ポイント

企業収益の好調さなどにより、日本経済は緩やかに回復していましたが、
この度の米中貿易戦争によりマーケットの動きが一気に不安定になっています。

そして今月10日に2019年3月期の決算発表が行われました。
売上高は前期比101.5%の3,430億円、
営業利益が129億円と前期比から見れば142.3%増、
経常利益においては同147.9%の137億円と好決算となりました。

日清オイリオの決算発表とトランプ氏の報復関税発表が重なりましたが、
業績好調から株価は切り返してきました。

ただ、大豆やミール、菜種ミールなどの原材料は海外からの輸入に頼っていますので、
原料の相場や為替相場の影響を大きく受けやすい企業です。
米中貿易戦争により大豆価格が下落することは仕入れ価格が安くなりますのでメリットとなりますが、
毎年、天候や諸々の条件によって価格が不安定になるのがデメリットとしてあります。

また、穀物を輸入している同社にとっては為替市場の動向も影響を受けます。
輸入企業にとっては円高の場合は安く輸入できますが、
円安の場合は高く輸入しなければいけません。

穀物を輸入している同社の動向を見る場合は
穀物価格と為替動向の両面を押さえていく必要があります。

このチャートをどう見るか?

このチャートを見てどのような印象を持たれるのでしょう。

トレードの手法によって見え方は違うと思いますが、
高値と安値がリズムよく上下しているので分かり易いでしょうか。
それとも、トレンドが継続せずにもみ合い相場になっていて妙味が薄いでしょうか。

まず赤色の線が200日EMAですので大局の方向性を示しています。
この線が横ばいになってるということは大局の動きとしてはトレンドが無い状態です。
そして、価格がその200日EMAを挟んで推移し典型的なもみ合い相場となっています。

そのもみ合い相場が1年半以上続いていますので、どこでその均衡が崩れるかに注目が集まります。
もみいあ相場が長ければ長いほど、トレンドが発生した時に大きく動くことがあります。

相場は上がるか、下がるか、トレンドの無い相場か。

基本はこの三つですので、もみ合い相場だからといって興味を無くすのではなく、
もみ合い相場の均衡が崩れたところがチャンスとなりますので、
それまではじっとウォッチして、その局面を狙い撃ちしましょう。

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