インベスター俳優「瞬」の劇的!初心者講座 その9【複利】

皆々様こんにちは。
小次郎講師が一番弟子、インベスター俳優の廣瀬瞬です。

投資入門者、もしくは入門以前の方が、まずは投資についてやんわり知れる場があるといいなぁ、そして興味を持ち劇的に成長を遂げたら凄いなぁ、という考えの元で始まりました本コラム。
今まで「投資を始めるために!」ということに焦点を当てて、投資の種類や注文方法などをご紹介して来ました。

しかし、なんでも始めてすぐ上手くいくことが世の中ないのと同様に、
投資も皆須らくすぐに成功するもの、とは言えません。
(むしろその核心の部分を巧妙に隠して「誰でも儲かる!」のように謳う書籍ほど信用できぬものはありませぬ)

そこで本日は趣向をちょっと変えまして、
投資の“ある部分”に関する
「光」と「闇」にまつわるお話をしていきましょう…!

(ものものしい感じで煽ってしまいましたが、恐い記事ではありませんよ!笑)

さて、“ある部分”と言いますのは
投資とは切っても切れぬ関係にある「複利」のこと。

複利にまつわる”光”と”闇”

ご存知でしょうか?複利。

かのアインシュタインさんも
『数学における最も偉大な発見は複利である。』
と言った程だとかどうとか!

複利のことは、投資とは関係なしに知っている方も恐らくたくさんいることと思いますが、
今一度説明しておきましょう。

あまりHappyな例ではありませんが、有名どころだと
いわゆる「借金が雪だるま式に増える」といったあれですね、あれが複利。

【例】
月々、借りている額から20%ずつ増える利息の借金をしたとします。
(つまり月利20%。法外な利率ですが…)

最初に100万円借りたとすると
もちろん始めは負債100万円ですが、
1ヶ月経つ毎に「全体量×1.2倍」で増えていくので

100万
↓×1.2
120万
↓×1.2
144万
↓×1.2
172.8万
↓×1.2
207.36万
↓×1.2
248.832万
↓×1.2
298.5984万


と、なります。
たかだか20%と侮ることなかれ、
一切返済せずにほっとくと、
半年もすれば100万が2倍をゆうに超え300万ほどにもなってしまうのです。

これが複利の原理。
増えたプラス分にも1.2倍をかけるから、どんどこ元手が増えていってしまうんですね。

反対に「単利」というのは
元手がどれだけ増えようとも「元金」に対してのみ利率が適用されること。

だから、100万円が元金だとしたら毎月100万の20%で、20万ずつ増えていく。

つまり
100万
↓+20万
120万
↓+20万
140万
↓+20万
160万
↓+20万
180万
↓+20万
200万
↓+20万
220万

増える借金は半年で220万まで、ということになります。
複利と違ってまだ少ないと言えます。
(それでも十分恐ろしいことですが…!)

これは6回複利計算を繰り返しただけですが、
この状態がどんどん続けば複利ってもう大変な数字になるんですね!

しかし!!

逆もまた真なり。

危ない例を先に出して怖がらせてしまいました、すみません。
投資に話を戻しましょう。

複利における”光”の部分

この雪だるま式を投資に当てはめて言えば、
複利運用をすれば元手の資金が何倍にも何倍にも
加速度的に増えていく、ということなのです!

むしろ
「正しい複利運用をしなければ、
投資ではいつまで経っても資金は思うように増えない」
とさえ言えるでしょう。

これは小次郎講師もよく言われる例えですが、

【例】
ある投資家が、トレードで年間36%の利益を上げたとします。
(単利で月3%×12程ですから、決して難しい数字ではないでしょう)

先ほどの悪い例と同じく100万円を元手にトレードしたら、
1年間で136万円になった、
ということです。

これで30年間毎年コンスタントに複利で36%勝ったらどうなるのか。

ちなみに、単利だと1年間に36万×30年で1080万の利益。
元手の100万と合わせても計1180万です。

複利だと果たして!?

100万
↓×1.36
136万
↓×1.36
184.96万
↓×1.36
251.5456万



と続けていくと、

30年後には

約101億

となります。

ちょっと待ってくださいよ。
さらりと書きましたが101億ですよ!?
!!
(えー!?という方は是非電卓で確かめてみてください。)

こいつが複利の偉大さなんです。
30年で約1000万or約100億の歴然たる差。

「投資においては正しく複利運用をしなければいけない」
という先程の考えが分かって頂けたかと思います。

しかし!!!

さらに、覆す「しかし」。

物事には一長一短があるもの。

こんなに素晴らしい人類の発明である複利の恐ろしい部分、
つまり“闇”とは一体どこでしょうか…?

複利における”闇”の部分

複利運用の101億は決してウソではありません。
ウソではありませんが、
投資でなかなかそう上手くいかない原因は何なのでしょうか!?

それはズバリ言いまして、

まず複利は「勝つこと」、
正確に言えば「勝ち続けること」を前提として、そのメリットが語られることが実は多いのです。

【例】

例えば、とある勝負がありまして
ルールは単純に勝てば元手+50%、負けたら-50%(賭け金は複利計算)。
勝負はコインの裏表でもルーレットの赤黒でも価格が上がる下がる等何でもいいのですが、
公平に勝率5割のものだとします。

この勝負を100万円の元手で始めたとして、2回行ったとしたら

ケースとしては勝つか負けるしかないので、考え得る可能性は
①勝→勝
②勝→負
③負→勝
④負→負
の4パターンですね。

ではそれぞれのケースになった時、複利を利用していたらどうなるか
計算してみましょう。

① 100万→150万→225万
② 100万→150万→75万
③ 100万→50万→75万
④ 100万→50万→25万

これを見てどう感じますか??

確かに①の勝った時のリターンは大きいけれど、
勝ち続けていないそれ以外の②③④のケースでは、どれも損になってしまうのです!
なんと1勝1敗の②③勝率50%でも、元手は確実に減っている。
負けが先に来るか、後に来るかは関係ありません。

しかも純然たる運の確率だけで言ったら3/4で負け。

複利を使えば勝ったらそれだけ増額分も大きいんですが、
負けたら負けただけ、減額分にも同じように大きく響くんです…!

まぁこれは一例の倍率ですが、
他の倍率でも大なり小なり差はあれど、このような結果になります。

(こういうことを書くと、
勝ったら2倍負けたら半分の勝負だったら
勝ち負けどちらが先でも
10万→20万→10万
10万→5万→10万
で一緒!損しないじゃないか!と思われる方もいるかもしれませんが、
実はこれイカサマ師が客を丸め込む時に使う常套句で、
全然勝った場合の条件と負けた場合の条件がイーブンじゃないんです。

2倍、半分、と言うと同じような気がしますが
%で増減を表すと
元手に対して200%と50%で、そもそも平等じゃないんす!
これを正確にイーブンに言うとしたら
「勝ったら倍(100→200%)、負けたら全没収(100→0%)」という条件になり、1度でも負けたら資金が即0になってしまうので、到底何度も続けられる勝負じゃないから論外なのです。)

以上の理由により、確実に元手が増えていく=確実に勝ち続けられる場合のみ、
複利の素晴らしさは投資に活かされてくるんです!!

「じゃあ、思ったよりも資金の減っちゃう可能性がある
そんな諸刃の剣、怖くて使えないわ…!」
とお思いの方、それも尚早な判断。

複利の正しい使い方

毎回勝つ、一回一回のトレードで確実に勝つ、と考えるとそれは無理です。
どれだけチャンスだと思っても思惑外れる確率は一定数ありますし、
投資において勝率100%なんてありえませんからね。

ですが、これがきちんと勉強をして、ある程度投資力も身につけて
毎月…は厳しくても、1年トータルで見たら勝てる
という状況が毎年続けられたらどうでしょうか…!?
(上記の年利益率36%の例のように)

1年トータルで見たら勝ってる、というのは正しい方向で努力をして確かな知識と戦略を身に付ければ
十分に実現可能な範囲です!

上手くいかない月もあるでしょう。トレンドのない月もあるでしょう。
ですが、毎月の浮き沈みはあっても、1年間のトータルでプラスになりさえすればいいんです。
つまり1年という単位では「毎年勝ち続けている」ということ。
このように安定すれば、複利運用の“光”の部分である、30年間で100万が101億になることも十分可能でしょう。

 

あえて話を二転三転させましたが、
これらの一連の考え方、
お分かりいただけたでしょうか。

複利にもメリット・デメリット、光と闇の部分があって、
100%味方となってくれる善玉システムではありませんが、
うまく利用できれば、とても心強いパートナーとなるのです。

ですから、やっぱり一時期だけ爆発的に勝つ、というのではなく
安定的に勝ち続けられる、ということが投資においては複利運用の面からも大事なんですね。

便利な発見も、まさに使いこなす人間の「使い方次第」。

外側を固めるだけに留まらず、こういった内実も知った上で、投資を理解しどんどん投資と仲良くなっていきましょうね。

 

インベスター俳優「瞬」

 

(もっと詳しく小次郎講師流を学びたい方はコチラ!→http://kojirokousi.com/op01/

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