インベスター俳優「瞬」の劇的!初心者講座 その16【 FX特有の単位「pips」】

皆さんこんにちは。
小次郎講師の弟子、インベスター俳優の廣瀬瞬です。

 

僕も小次郎講師のようにチャートマイスターになりたいなぁと思い、師に倣い人前に立つこともしばしばなのですが、
最近よく聞かれることの1つとしてあるのが「FXを始めてみたい」というお声。

一時期はFX(外国為替証拠金取引 Foreign Exchange)が隆盛を極めていた時期もありましたが、
今では世間での認知度が高まったと同時に浸透ゆえの落ち着きを取り戻している印象です。

ですが、今年に入ってから株の価格が上に下にと不安定なことが原因なのか株を安易に買う事ができず(一般投資家の中には株は「買い」でしかやりたくないという方も多いのです)、
他のチャンスを狙いたいが故に、為替の投資である「FX」に再び投資家の目が向いているのでしょうか?

そういった際、僕の答えは決まって「勿論やってみるのが良いと思いますよ!」の一言に尽きるのですが、そうお答えすると
「FXは【pips】とかいう単位がよくわからなくてとっつきにくい…」
とのご意見が多数。

なるほど、確かにそうですね。

FXから投資の世界に入った自分なんかは当たり前のように「ピップス、ピップス」と言ってますが、
「株なんかと同じく◯◯円の利益、とかでいいんじゃないの?」と思うお気持ちも仰る通りです。

そこで今一度このFX特有の単位、そして入門者をイメージの時点で遠ざけている「pips」というものについて考えてみましょう。

 

pipsを知る

 

英語辞書で「pip」と調べると「種」や「サイコロの目」などの訳が出てきますが、投資のpip(s)はこれらとは関係なく
「Percentage In Point」の頭文字をとった略称とのこと。
直訳すれば「とあるポイントにおけるパーセンテージ」となりますが、
これを投資に当てはめて意訳して言えば
「とあるポイント(最小通貨単位)における(1) %」ということになります。

「その通貨の最小単位(円なら1円)の1%を「pip」(円なら1銭)と呼びますよ」と言い換えることも可。

よって円なら「0.01円=1銭=1pip」というわけですね。
それが複数形となり「pips」。

円では1銭ですが、為替というのは世界中の通貨を扱うもの。
これがドルであれば最小単位はドル($)ではなく1ドル=100セントの「セント(¢)」ですから、
セントの1%、つまり1/100セントが1pipsになりますね。

1ドルの1/100のさらに1/100が1pipsですので
0.0001ドル=1pipsです。

 

 

 

 

海外の通貨は大体一階級下にセントを持つので、銭の通貨がない日本だけ特殊ということです。

 

pipsはこう考えとけばOK!

 

なにやら0.000…という小数点の世界で厄介かと思われますか??

でもですね、ドル/スイスフランやユーロ/ポンドなどのあまり取引しない例外を除けば、
ほとんどの通貨ペアはクロス円かドルストレートで表すことができるので、
pipsを考える時に「円」か「ドル」かで考えればOKと、非常にシンンプルな仕組みになってきます。

よって「円」関連だったら小数点第2位の部分が1pip(s)で、
ドル関連だったら小数点第4位の部分が1pip(s)に相当すると思っておけば良いのです。

クロス円は100pips=1円と覚えておけば、
「1円の値幅が取れたら100pipsのプラスか」
とすぐ分かるので簡単ですね。

そして「100pips=100銭=1円」ということが分かれば
上記の場合で仮に1万通貨でクロス円を取引していたら
10000通貨×1円で10000円の利益だということになります。

 

100.50円と100.500円の違い?

 

全ての表記が100.68円、のように書かれていれば紛らわしくないんですが、
注意しておきたいのがこういう表示の時。

あれ!?
小数点以下が3桁ある!?

 

そうなんです。
最近多いんですこの表記。

何で数字がより細かくなっているかと言いますと、FX会社の最低取引単位がどんどん細かくなっているからです。

かつては1万通貨単位が主流でしたが1000通貨単位から取引できる業者が増えてきてまして、
1000通貨単位だと100pips(=1円)の値動きで1000円の損益なので、
100pipsの千分の一である0.1pipsの値動きでちょうど1円分の損益計算ができるので計算が容易なんです。

大体の業者は最低取引単位が1万通貨単位とか1000通貨単位とかなのですが、最近では最低取引単位「1通貨」からできる業者もありますので、
1通貨、つまりドル円を1ドルだけ取引すると100pips動いても損益は1通貨×1円で±1円。
1pipsだったら1通貨×1銭で±1銭。

果てしないですね 笑

より細かい単位の計算が必要になってくることから今では小数点第3位までの表示を目にすることが多くなったので、
安易に一番右の数字と覚えていると0.1pipsと1pipsを間違えてしまいます。
ですのでポイントとしては、小数点から数えて何個目が1pipsなのかを覚えておくと惑わされずに済みます。

 

なぜ「pips」なんて使うのか?

 

では、なぜFXトレーダーは普段聞き慣れない【pips】という単位を使うのか。
その理由は主に2つあります。

1つ目は単位を統一した方が分かりやすいこと

例えばユーロ/ドルの取引で100ドル分の利益を上げた時に
「その時のドル円のレートが〇〇.〇〇円だったから、為替レートをかけると…えーと……」という感じで、損益を一目で感ずるには煩雑ですよね。
FXは異なる国の通貨単位の中で互いの通貨を交換し合う取引ですので、統一した物差しがないと分かりづらいのです。
そこをpipsで表せば1つの目安ができるというわけです。

もう1つの理由はパフォーマンスを客観的に把握しやすくなるから

仮に同じ10万円を儲けたAさんとBさんがいても
Aさんは10万通貨の取引で100pips獲得し10万円の利益だったのに対し
(100000×1円=10万円)
Bさんは2万通貨の取引で500pips獲得しての10万円だった場合、
(20000×5円=10万円)
この両者の取引パフォーマンスは明らかに違ってきます。

資金管理等の話を抜きにしたら、100pipsより500pipsの利益幅を獲得したBさんのトレードの方がパフォーマンスとしては良かったねという判断が、
基準をpipsに統一することによって下せます。

同じ理由で有名なトレーダーが具体的な金額の明示を避ける為にも、取引結果を〇〇万円ではなくpips表示で公開するということが起こるのです。

pipsまとめ

最後に具体的を見てみましょう。

このドル円を1000通貨分、106.621円で買って107.325円で売ったとします。

その計算式は

[獲得幅] =107.325−106.621=70.4pips
[損益]1000(通貨)×0.704円(=70.4pips)=704円

ということです。
これが1万通貨だったら7040円、10万通貨だったら70400円。

仮にこれと同じ利幅の70.4pipsをドル関連の通貨ペアで取ったとしても
1000(通貨)×70.4pips(=0.00704ドル)となり
1ドル100円なら損益は同じ704円となります。

 

円だけで損益を表せない為替だからこそ生まれた「pips」。
僕個人としては「◯◯ポイント」というようにポイント制で考えると取っつきやすいなと思います。

本来はその通貨の最小単位を表す意味を持っていましたが、
最小単位はFX業者によって様々になってきておりますので、
円だったら小数点第2位それ以外の通貨ペアだったら小数点第4位と覚えておくと計算も簡単ですよ。

百聞は一見に如かずですので、
FXにご興味のある方はまずはデモ口座でその感覚を掴んでみてはいかがでしょうか?

 

これでもうpipsもお友達。
Let’s invest!

 

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