皆さんこんにちは。
今週末の2月3日は節分ですね。
今年の恵方は甲(きのえ)で東北東になります。
豆まきをすることで邪鬼を払い、恵方巻きを一本丸ごと無言で食べることで、
無病息災や商売繁盛を一気に頂けます。
最近、ご家庭で豆まきをされるところは少なくなったようですが、
その起源は室町時代に遡るそうです。
歴史ある風習ですので大切にしたいですね。
一方、恵方巻きは江戸時代から明治時代の大阪で始まったといわれています。
考えてみれば、土用の丑の日の「鰻」もそうですし、
近年であれば、バレンタインデーの「チョコレート」と、
商売人は売り上げを上げるために様々な工夫をしてきたのですね。
今週の注目チャートは、商売人といえば出てくる幾つかの企業のなかの一つを見てみようと思います。
では、そのチャートを見ていきましょう。
今週の注目チャート(移動平均線大循環分析)
「イオン(株)8267」日足 1月31日現在
上記のチャートは、「イオン」の日足チャートになります。
イオンは大手流通グループ「イオングループ」を統括する純粋持株会社です。
小売業として売上総収入8兆円規模というのは日本一を誇ります。
三重県の四日市で呉服屋を創業したのが始まりとされており、
それから時代が流れ業態を転換しジャスコを設立してから
現在の大躍進へとつながってきています。
スーパーは我々の生活に無くてはならないものですが、
時代の変遷とともにどう変化していくのでしょう。
では、チャートのステージを見ていきましょう。
移動平均線大循環分析によるステージCHECK!
現在のステージは第4ステージとなっています。
第4ステージは移動平均線大循環分析においては下降期です。
小次郎講師流に見れば、下降帯に傾きが出て間隔が広がってきていますので、
トレンドに勢いがあり。「売り」にエッジがある状態の安定下降期となっています。
短期移動平均線が横向きになってきていますので、
短期移動平均線と帯の関係を「CHECK」していきましょう。
チャートの注目ポイント
イオンの昨年の決算を見ると、売上高に当たる営業収益は8兆3,900億円でした。
もちろん小売業界では断トツの売上高を誇っています。
ちなみに、昨年の小売業界売上高第2位のセブン&アイHDは6兆370億円でした。
この2兆円もの大差はそう簡単に逆転できないでしょう。
そして、イオンの昨年の営業利益が2,102億円で売上と共に過去最高を記録しました。
今期の第3四半期までの売上高は6兆3,393億円、経常利益は1,102億円です。
では、ここで質問です。
イオンはどのようにして利益を上げているのでしょう。
イオンのビジネスモデルはGMS(総合スーパー)やSM(スーパーマーケット)で
売り上げの3分の2前後を占めているのですが、
利益別で見ると実は総合金融やデベロッパー事業で3分の2を占めており、
GMSやSMでは殆ど利益は出ていないのです。
これは、安売りのスーパーで集客したお客さんを
イオンカードやイオン銀行に誘導して、そこから利益を上げるやり方です。
また、専門店を誘致することで不動産業としても利益を稼いでいるのです。
そういう観点からすれば、イオンを小売業としてみるのではなく、
他の金融株や不動産株の動向に注目しながら
イオンの株価と比較するという方法も一考ではないでしょうか。
このチャートをどう見るか?
昨年11月に高値を付けた後にトレンド転換してからは
移動平均線大循環分析では第4ステージが継続しています。
下降帯に移行してからは帯に傾きが出て間隔が広がっていますので、
下降トレンドに勢いが出てきているのが分かります。
大循環MACDを見ると、MACD1とMACD2が右肩上がりになっています。
2本のMACDが右肩上がりになるということは、5EMAと20EMAの間隔と
5EMAと40EMAの間隔が狭くなっているとことを示しています。
それぞれのEMAの間隔が狭くなっているから上昇するということではありませんが、
昨年末の安値を付けるまでのような勢いが弱くなってきたことを示しています。
実際、価格は昨年末の安値を付けてからはもみ合い相場になっています。
これが中段保ち合いであれば、安値更新から再度下降トレンド継続となります。
一方で、昨年の安値で下げ止まれば、切り返して帯を上抜けていく可能性が高まります。
もみ合い相場になっていますので、上下どちらに抜けてくるかに注意しながら
ここからの展開を見ていきましょう。