寺子屋コラム 禅之二

小次郎講師
前回はロウソク足の話をしましたね。
そして前回の最後に言ったように、今日はファンダメンタルズ分析についても触れていきましょう。
瞬くん
さっすが、お師匠さん!
説明ゼリフなあらすじ紹介、あざまーっす!!
小次郎講師
(瞬くんもう若者っていう年齢でもないのに、随分と若者言葉だなぁ…)
瞬くん
はい…!?なんすか!?はい!?
小次郎講師
いやいや…(ゴホゴホ)
気を取り直して、ファンダメンタルズ分析のお話。
ファンダメンタルズ分析っていうのは、簡単に言うと
「需給を中心とした上げ材料・下げ材料を分析していく手法」のことなんです。
瞬くん
需給って需要と供給のことっすよね?
小次郎講師
そうですそうです。
それと材料っていうのは、判断材料、みたいなもので、
例えば経済や政治情勢の変化であったり天候であったり、
そういったものの中で価格上昇の要因となるものを上げ材料、
価格下落の要因となるものを下げ材料と呼んでます。
瞬くん
なるほど。需要と供給に関わるニュースが、上げ材料・下げ材料になってくるんですね。
小次郎講師
お!今日は理解が早い。
瞬くん
これでも小さい頃、地元じゃ「神童 瞬ちゃん」って呼ばれてましたからね。
(えっへん)
小次郎講師
(きっと瞬くんは過去をなかったことにして偽りの記憶を自ら作り出してしまう「ファルスメモリーシンドローム」の気があるのかもしれないなぁ…)
瞬くん
あれ!?なんスカ!?今度はどしたんスカ!?
小次郎講師
(ゴホンゴホン…)
話を戻そう。そういった世界の情勢などを読み解くファンダメンタルズ分析に対して、
チャート分析とは、チャートを見てチャートの形状から現状を分析し、将来を予測する手法のことを指します。
瞬くん
チャートを見るだけってなると何か不安っすね。
小次郎講師
そんなことないですよ。チャート分析には全ての材料が織り込まれてる
と言っても過言じゃないんですよ。
瞬くん
過言じゃない!?言い切った!
小次郎講師
まぁどんな分析にも一長一短があるんですけどね。
まず、ファンダメンタルズ分析は主に値動きの要因を分析する手法。
価格変動は大概ファンダメンタルズの変化によって動きます。
だから長所としてはファンダメンタルズ分析が値動きの原因を一番よく把握している、ってこと。
瞬くん
そしたら短所は?
小次郎講師
短所としては、値動きの要因は幾らでもあって、
個人投資家がその全てのことを知るのは至難の技なんです。
そして我々が知ることの出来る情報は既に世に出回っていて、
全ての人が知っている遅い情報になってしまってる。
ということは、既に価格に織り込み済みとなる。
瞬くん
情報は鮮度が命。
個人投資家がプロより早く情報を入手するなんて難しいですもんね。
小次郎講師
そうなんです。
そして今年たまたまファンダメンタルズ分析を利用して良い結果が出たとしても、
来年勝てるという保証にはならないんです。
瞬くん
ひー!厳しい世界や!
小次郎講師
そして、これが私がファンダメンタルズ分析派からチャート分析派に移った一番の理由ですが、
ファンダメンタルズ分析でトレードルールを作るというのはとても難しいんです。
どこで買う・どこで売るっていうサインが、ルール化されてるわけじゃありませんからね。
瞬くん
じゃあ反対にチャート分析の短所・長所ってのはどんな感じになるんですか?
小次郎講師
チャート分析には、先ほど言った「情報の遅れ」を補って余りある、
ほとんどの人がまだ知らない「早耳情報が現れてくる」という長所があるんです。
瞬くん
ど、ど、ど、ど、どういうことっすか!?
小次郎講師
例えばの話、海外で大きな事故があり、石油の備蓄をしているタンクが大きな被害を受けたとしましょう。
そのニュースが新聞やTVのメディアで取り上げられて、
日本の個人投資家の耳に届くまでは、ある程度の時間がかかるでしょう。
瞬くん
スマホが発達した現代でも、やっぱり情報のタイムラグはありますもんね。
小次郎講師
ところが、その事故を間近で目撃した人の中には「これで原油が上昇するんじゃね!?」と思って、
先物市場で買いを入れてくる人がいるかもしれない。
すると、そういう買いのアクションによって価格が急に動く。
ロウソク足のチャート上に、イレギュラーな陽線が出来上がる。
瞬くん
それを見た瞬間、細かいことまでは掴めずとも、
とりあえず「何かが起こっているということはわかる」ってことですね!?
小次郎講師
左様。いつ何が起こるかなんて神様でもない限り分からないけど、
チャートを見ていれば「何かが起こった」ということが素早く掴めて行動に移せるんです。
瞬くん
大地震が起きたり、何処かの国がEUを離脱するなんてのも、
事前に把握できるわけじゃないっすもんね。
小次郎講師
ただチャート分析の欠点としては、
どんなに研究しても将来のことが100%わかるようにはならない、ということ。
そしてチャート分析のシグナルには「ダマシ」、
つまり買いサインが出たけど下がっちゃう、売りサインが出たけど上がっちゃうというような状況がある、
ということがあります。
瞬くん
確かに、こういう動きがチャート上に出たらこう動いたことが多い、
っていう過去の検証を元にした、確率の問題ですもんね。
小次郎講師
だから、ダマシとどう付き合って行くかが大事なんです。
まぁこれは今後お話していくとして、
何よりのチャート分析の長所は、
「トレードルールを作ることが出来る」ということ!
勝つ為にはトレードルールを作らなければなりません。
瞬くん
あ!さっき言ってたファンダメンタルズだとトレードルール作るの難しいってやつだ。
小次郎講師
そのルール作りがチャート分析なら可能!
個人投資家である瞬くんも、コンスタントな勝ち組投資家になりたかったら
トレードルールを作ることが絶対不可欠です
しかも、個人個人にあったオリジナルなトレードルールでなくちゃいけません。
それぞれ性格も好みも違えば資金も違う、トレード時間も違えば投資手法も違ってきますからね。
瞬くん
解散しちゃったグループの歌であった、一つしかない花みたいな話…
小次郎講師
わっ!急に危険なことを言うんじゃない…!ビックリしちゃうから!
瞬くん
ハッ…!サーセン(すみません)!!
小次郎講師
と、とにかく!
トレードルールを作る為にチャート分析を利用するという大原則を忘れてはいけませんよ。
チャート分析だけを独立したものと考えて使おうとするから、
よくわかってない人はすぐ失敗しちゃうんです。
瞬くん
ギクリ…!
トレードルールありきのチャート分析なんですね。反省っす!
小次郎講師
そういうことです。
まぁこの寺子屋ではチャート分析が主ということですから、
段々と具体的なチャート分析の説法も繰り広げていきましょう。
瞬くん
お師匠さん!
お時間ある時にそこらへんのトレードルールの話もオナシャス!(お願いします)
小次郎講師
りょ!(了解だ!)
瞬くん
(若者言葉を段々と覚え始めちゃったヨこの人…若いなぁ。)

おすすめ


公式インジケーターを利用する